平野克己のレビュー一覧

  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    アフリカは、今後アジアに続いて、似たような過程で伸びていく地域なんだろうと何となくイメージしていたが、全くの認識違いであることがよくわかった。アフリカの労働コストがとても高いという指摘は衝撃だ。アフリカのことを語る最初の章で、中国について語っているあたりも、大きな気づきを促してくれた。

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    2021年08月08日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    数字に裏付けされた詳細な説明。
    私の知識不足で理解がまだきちんと出来ていない部分があるため、読み直しや勉強を行おうと思う。

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    2018年01月02日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    <総評>
    本書は、アフリカの「リアリティ」を客観的なマクロデータにもとづいて浮かび上がらせている。開発経済の専門的リテラシー(高度な計量経済・統計分析を用いなくても)を用いずにここまでアフリカ(そして世界の)開発問題の全体像を、えぐりだした筆者の力量は素晴らしい。アフリカの開発が低調だった時期から一貫して現地に駐在してきた平野氏だからこそ書けた内容かもしれない。
     マルサスの人口論や、(単にそう労働人口や労働単価だけでなく)人的資本の観点における東アジア・南アジア・アフリカの比較、(ただでさえアフリカの土地は肥沃度が低いのみ)気候変動によってアフリカが被る被害などについても、触れてあるとより多

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    2013年12月15日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    ネタバレ

    -アフリカ経済の急成長はアフリカを必要とするようになった世界経済の写像
    -開発途上国が世界第二位の経済大国になる=中国固有の問題に世界が翻弄される不安定な状態
    -中国は過剰生産だが、国内安定のために高度成長を維持せねばならない。これにより、雇用が増えて貧困層が減るとともに財が安くなり、人類が豊かになる。
    -外貨準備の投資先としてのアフリカ資源(日本も外貨準備多いのでは)
    -南アフリカだけは中国への投資の方が中国からの投資より大きい(なぜ)
    -中国企業の海外進出、中小企業に関してはアジアよりアフリカの方が多い
    -中国のアフリカ進出の新植民地論は、国家持ち出しで進出されてかなわない欧米が勝手にいっ

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    2013年09月12日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    今世紀に入って、イラク戦争に端を発した資源の全面高はアフリカに大きな変動をもたらした。20年以上に渡って停滞していた経済は、現在、継続的な高成長を謳歌している。しかし、その内実は、まさしく資源高に帰するところが大きく、旺盛な消費活動の陰で、アフリカの農業、製造業は、域内GDPに占める割合を減らし続けている。特に、農業の貧弱化は、輸入超過による貿易収支の悪化の他、食料物価を高止まりさせ製造業における賃金水準を押し上げるなど、開発の大きな妨げとなっている。また、およそ資源国においては、その収入の確保と分配が国家運営の基軸となって、開発よりも、権力維持が優先されがちである。いわゆる、"資源

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    2013年08月05日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    ネタバレ

    アルジェリアで起きたテロで邦人が犠牲になったという痛ましいニュースは記憶に新しいけれど、多くの日本人にとってアフリカはまだまだ遠い大陸だろう。まして、その経済構造を知る人はビジネスマンでも少ないのではないか。
    本書によると、アフリカの賃金水準は、東南アジア諸国よりも割高であり、これが発展を阻害しているのだという。これは、いわゆる「開発なき成長」のためで、資源産出による収入に依存する国々特有の傾向であるという。
    詳しくは述べないが、地域毎に異なる経済構造を理解するうえで必要な視点がわかりやすく解説されており、特にアフリカに特別関心がなくても、一読に値すると感じた。

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    2013年04月29日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    非常に面白い。2000年以降に大きな変化を遂げたアフリカの姿を通して、逆に日本が今置かれている状況がよく理解できる。

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    2013年03月14日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    ※自分用メモ

    【出会い】
    書店店頭にて。
    本邦アフリカ研究の第一人者の新刊であり、直近のアフリカの状況を捉えたもののようだったので即買い。


    【概要】
    帯の紹介文より
    「アフリカを「援助」する時代は終わった。新興国をはじめ、世界中がすさマジ勢いで食糧、石油やレアアースといった鉱物資源を呑み込んでいく現代。これらの需要に対する供給源として、アフリカの重要性は突出している。いまアフリカとの経済連携は、中国が一頭地を抜く。世界各国がそれを追うなか、さらに大きく遅れている日本に挽回の余地はあるのか―。広大なアフリカ大陸を舞台に、世界の未来と命運とを描き出す。」


    【感想】
    書名にはアフリカと冠せ

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    2013年02月13日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    BRICSなどのような新興国に着目される中、10年ほど前のアフリカ経済が既に盛り上がりを見せている模様がデータで分かりました。

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    2024年09月06日
  • 人口革命 アフリカ化する人類

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    著者は開発経済学が専門のアフリカニスト。キャリアの終盤に敢えて専門外の人口論について書いたのは「今世紀以降の世界人口変動において最大の焦点はアフリカにあり、またアフリカ研究にとっても、長期的にみて最大の課題は人口にある」から。不慣れな分野を調べて書いたがゆえであろうぎこちなさは少しあるが、むしろ人口論の入門として良い見取り図を提示してくれているプラスがワタクシにとっては大きかった

    一方、アフリカの話題に深入りするパートでは、逆に分かりづらくなるというか、一筋縄ではいかない問題に取り組んでいるのが伝わってくる。アフリカの出生率も下がってきてはいるのだが、どうも世界の他の地域とおなじ塩梅にはいか

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    2024年03月03日
  • 人口革命 アフリカ化する人類

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    人口が増加するというだけで、アフリカ市場の可能性を訴える本が多い中、アフリカ各国を学術論文的に書かれてるので、興味深い事象も結構ありました。
    そしてちまたで先進国の人口減少論が語られてますが、それが当たってるのかアフリカをみてると間違ってる可能性があるという指摘は読んでいてその通りかと思いました。
    投資観点でいうと「アフリカでは政府より巨大で強力な企業が登場しうる。」というのは覚えておいて損はないかなと読んでいて感じました。

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    2023年07月25日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    アフリカの現状(といっても刊行当時の2013年頃だが)を「開発論」という観点から語る一冊。

    帯に胡錦濤の写真が載せてたりしているのでわかる(?)とおり、中国が資源外交の一環としてアフリカに急接近していることの解説からこの本は始まる。
    てっきり中国脅威本なのか、と思いきや…「アフリカはそんな一筋縄に行く荒野ではない」と今までのアフリカで行われてきた「失敗した開発事例」から、開発とは何か、援助とは何かを解説していく。

    なんというか…アメリカという国の底深さを知った印象はある。
    金儲けはお金のため、援助は目の前の人を救うため。どちらも理屈じゃない行為。ただ…それに携わりつつ、そこに潜んでいる理屈

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    2022年12月15日
  • 人口革命 アフリカ化する人類

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    アフリカにおける人口動態が分かった。
    アジアなど他の地域のように人口抑制の方に働く傾向が現在のところ見当たらないのが興味深い。


    優生学は上からの、ナショナリズムは下からの、人口膨張に対するイデオロギー的反応とすればアフリカの人口膨張に対する社会的反応はどうなるのであろうか。注視していきたい。

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    2022年08月06日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    アフリカを通してみた優れたグローバル経済入門になっている。
    資源輸出を通した経済成長は貧困解消につながっておらず、政府=行政のガバナンスが重要であると指摘している。また、ODAの歴史についても取り上げられており、社会政策の限界、無償援助が必ずしも善ではなく、有償援助には有償援助の意義があることを指摘している。

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    2016年12月28日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    アフリカ、そこは遠い場所。
    この本で詳しく書かれる経済分野以前に、それぞれの国家の風土や人種、民族といった基本情報すら未知の領域が多い。

    まぁ、それは私が不勉強なだけですが、遠いアフリカを少しでも身近に感じることができます。
    経済発展・GDP上昇に伴って国の開発が全く進まないという、アフリカ特有の奇妙な現象。この複雑な背景はとても勉強になりました。

    今後、間違いなく今以上に繋がりが強くなるこの地域の経済について、学ぶ良い機会になりました。

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    2016年11月14日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    『アフリカ経済』とはなんの関係もなく生きていると、多くの日本人は思うかもしれない。確かにジンバブエ・ドルの超大なインフレも、ネタにされこそすれ生活に影響が出た人を見ることはなかった。では、50以上ある他の国々についても、本当に関係ないのだろうか?

    東南アジア、中国は安価な労働力を武器に製造能力をもって成長してきた。特に中国は国内資源だけでは足りず、資源開発の手をアフリカ各国に伸ばしている。
    資源開発でインフラは整備されつつあり、関連富裕層は増えはじめてはいるのだが、アジアと比較して低賃金で精力的に働く、悪く言えば現代の奴隷的な労働力や海運に適した生産環境に劣る状況では範囲は広がりきらず、結果

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    2018年10月20日
  • 日本人が知っておきたい 「アフリカ53ヵ国」のすべて

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    ネタバレ

    アフリカ53か国(現在56か国?)についてさらっと書かれている本です。
    入門書としては読みやすいと思われますが、深く知ろうとするには不足しています。

    アフリカは1年経つとガラッと変わるほど経済成長をとげる国も多いので、新しい書物が沢山出てきてほしいです。

    アフリカ連合(AU)
    本部:アディスアベバ
    アフリカ独立国の中でモロッコだけ非加盟

    スエズ運河
    地中海と紅海を結ぶ

    エチオピアとリベリアだけずっと独立国家
    リベリアはアメリカ合衆国の解放奴隷が建国

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    2015年07月13日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    アフリカの急激な経済成長とか、中国の援助政策とか、まあ普通のニュースで仕入れる程度の知識はあったのだけど、そんな表面的な理解がまるで間違っていたような詳細なレポートには、けっこうな衝撃を受ける。
    特にアフリカと東南アジアの違いなんか、ぜんぜん想像してなかったもんなー。そうか、アフリカの人件費って高いんだ。

    アフリカに限らず、アフリカをめぐる世界の戦略を緻密に描いているので、世界の政治・経済の戦略を知るよい教科書にもなっている。

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    2014年11月17日
  • 日本人が知っておきたい 「アフリカ53ヵ国」のすべて

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    本当に何となく買った本。

    「シーダさんがいなければ、スーダンがどこにあるかさえ知らなかった」とは、俺の口ぐせです。世界史とってなかった(履修漏れ)せいもあるけど、この本を読んでも複雑すぎてわからない。宗教、民族、利権…様々なものが絡んで内戦が止まない国がほとんどです。それでも、資源等の地の利があって何とかもっている国がほとんど。それでもそれでも、貧しい国がほとんど。俺が生きている間に、1つでも多くの国が落ち着けばいいな、と読みながら思いました。

    それ以上に驚いたのが、時折出てくる日本からのODA総額。国政を見張る、と言う意味も兼ねて、この本を辞書にこれから安倍さんが行った国の復習はしておこ

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    2014年11月03日
  • 経済大陸アフリカ 資源、食糧問題から開発政策まで

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    これは近年のアフリカの動向、そして開発経済の歴史を知る上では必読だとおもいます。あえてアフリカに直接フォーカスせず、中国やアメリカ、欧州などの国々によるアフリカとの関係構築からアフリカの実態を浮き彫りにしようとした力作です。日本への処方箋もあります。

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    2014年04月13日