仲村清司のレビュー一覧

  • 本音の沖縄問題

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    著者の文才によって読みやすく軽やかな読書運びだったが、内容は執念と血肉が混濁した沖縄についての魂の本で、心をわし掴みにされました。
    左翼や右翼だの、ネットに徘徊するクソ野郎どもの極端かつ過剰な言説に惑わされることなく、沖縄が辿ってきた長い歴史の編み目と真摯に向き合うことが何よりも重要。
    東京生まれ東京育ちの自分は、まるで日本の中心にいるかのようになんの意識も携えず生きてきた。自国の過去に植民地や構造的差別、人種的な偏見や戦争被害者、それら全ての轍の上に立っているのかと思うとうかうかしてられない。
    もっと色々勉強してみる。

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    2024年04月13日
  • 本音の沖縄問題

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    著者は大阪生まれ・大阪育ちのウチナンチュ2世で、今は沖縄に移住しているというプロフィールの持ち主。

    そういう生い立ちを持つ筆者ならではの視点で、ときには沖縄の内側から、ときには外側から、沖縄が抱える問題、否、日本が抱える沖縄問題を真正面から論じる。基本的には沖縄に寄り添いつつも、沖縄人にありがちな、ナイチャーを受け入れない排他的な態度を批判する。

    沖縄問題の何が本当に問題なのか、「構造的差別」とは何なのか。国民的な問題意識の不在という沖縄問題の本質を見落としている「現実主義者」を自称する人にこそ読んでほしい。沖縄問題を「しょうがない、どうせ解決しない」とニヒルになっている沖縄県民にもぜひ。

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    2014年08月20日
  • 本音の沖縄問題

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    今年で復帰40年ですが、
    日本へ復帰して良かったのかどうなのか考えさせられます。
    北海道と本土の関係とは似ているようで異なりますね。
    北海道も経済状況や限界集落問題など厳しいですが、
    それ以上に沖縄の問題の方が厳しい状況ですね。

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    2012年05月26日
  • 日本一ややこしい京都人と沖縄人の腹の内

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    後半の食べ歩き紀行なども含め全体的にはエッセイ然とした軽い読み物として好感は持った。筆者の主なフィールドは沖縄関連と思しきプロフィールだが、文体や取り上げる人物などのレトロ感は昭和の古本を漁っているときの感覚に近い。

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    2025年06月21日
  • 日本一ややこしい京都人と沖縄人の腹の内

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    <目次>
    第1章  嘘~京の茶漬けとイケズとテーゲーと
    第2章  歩~散歩と渡来人と多様性と
    第3章  郷~カウンターと郷土愛とお笑いと
    第4章  道~昆布と富山の薬売りと始末と
    第5章  飯~チャンポンとピネライスと弁証法と
    第6章  甘~向田邦子と松風とまちかじと
    第7章  書~読書家と檸檬と検定と
    第8章  魔~シーサーと鍾馗さんと魔物の正体と
    第9章  戦~空襲と京都の塔と原爆と
    第10章  絆~念仏踊とエイサーと三条大橋と

    <内容>
    沖縄生まれ京都育ち(というか在住の)著者による、京都と沖縄の分析本。両地域はよく似ているという。その分析なのだが、確かにと思った。シーサーと鍾馗さんの

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    2025年05月28日
  • 日本一ややこしい京都人と沖縄人の腹の内

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    とても楽しく読みました。
    最初はどんな内容かとドキドキしていましたが、自分がいかに京都と沖縄の関係の特に歴史的な背景について、何も知らなかったことを痛感させられました。
    随所随所に楽しいエピソード、考えさせられる歴史的な出来事など、大変勉強になる内容を楽しく読み進めることができました。
    中村清司さんの別の作品も読んでみたいなと思いました。

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    2025年05月24日
  • 消えゆく沖縄~移住生活20年の光と影~

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    沖縄から失われていく文化、原風景、緑、そんで信仰。
    沖縄が好きで沖縄に誇りを持ってるはずの僕らは意外と何もしらなくて、そもそもここでいう「沖縄」って何だろう。簡単に括れないほどの色んな沖縄があって、でも全部が沖縄の問題で。
    基地も安保も離島苦も御嶽も。
    もうちょっと偉そうに語れるように考えよう。
    それすらありきたりだけど。

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    2021年06月05日
  • 消えゆく沖縄~移住生活20年の光と影~

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    大阪生まれの沖縄人二世である著者の仲村氏は1996年に那覇に移住する。「沖縄ブーム」の走り頃であり、著者が描いた著作はブームにのり人気作品となる。しかし、その裏では米兵による少女暴行事件をきっかけに、日米地位協定の見直しなどと反基地運動が高まりをみせる。そして普天間基地返還、辺野古移設へと基地問題が動き出す。そんな20年間にいったい沖縄で何が起きていたのか?考える一冊。

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    2017年05月10日
  • 消えゆく沖縄~移住生活20年の光と影~

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    沖縄の基地問題はかつての鳩山首相の「最低でも県外」という言葉以降、よりクローズアップされるようになった。県土の多くを外国軍隊の基地が占め、時に不良兵士による事件が起こる。沖縄が最重要問題として解決に努力するのは当然だ。

    しかし、沖縄、特に現在の知事の対応を見ていると、もうちょっとうまいやり方があるのではと、思ってしまう。反政府発言ばかりじゃなく、政府をおだてて、補助金をもらい、それを県民の福祉や教育、就業率向上に充てるとか。原発やゴミ処理施設の誘致と同じように考えることもアリなのでは。そんな考えは本土の失礼極まりない勝手な妄想なのだろうか。

    本書の著者は本土で生まれ育った後、1996年より

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    2017年01月22日
  • 沖縄学―ウチナーンチュ丸裸―

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    前回に続いて仲村清司の次の一冊、生の沖縄カルチャー、ウチナンチューの姿を詳細に・・・。「テーゲー主義」「なんぎー文化」「ナンクル精神」「チャンプルー精神」等々愛すべきウチナーがわかりますよ。

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    2014年07月02日
  • 沖縄学―ウチナーンチュ丸裸―

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    沖縄の人って、話題性のあるネタが多くて面白い。私の周りには沖縄出身の人はいませんが、失礼ながら読みながらついつい我ってしまいました。なかなか本を読みながら笑っちゃう本ってないんですが、本書は、そんな希少な本です。

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    2012年12月26日
  • 本音の沖縄問題

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    最近、沖縄についての本を読む機会が多い。でも読めば読むほど問題の複雑さ、解決の難しさを感じてしまう。
    この本も沖縄に移住した沖縄2世の著者が、これまでの沖縄の歴史と現在の状況を踏まえ、日本本土と問題の認識の違いを考察している。
    沖縄と言えば、毎度のように基地問題が取り上げられる。これまで日本政府は基地問題の解決を口にするが、未だに解決の糸口も無い。それは、沖縄の地勢的な観点で、周辺国との国境に位置しているため、軍事戦略的に重要な場所に位置しており、歴史的に他国からの干渉を受けやすかったことに起因している。それにより
    日本を含めた他国の侵略を受け、差別されるという歴史にもなっている。大阪に住んで

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    2012年10月07日
  • 本音の沖縄問題

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    ネタバレ

     沖縄に関して最新の本である。自分の大阪への移住についても記載してあり、さらにテンペストなどのドラマについてもコメントしている。様々なことを一杯書いているので、読むと何かしらヒントが得られるだろう。沖縄日本復帰は間違いであったという最後のインタビューの話が印象的である。

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    2012年05月28日
  • 本音の沖縄問題

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    読みやすいし、分かりやすいし、わりと面白かったです。
    新書ならではのある種の軽さが、面倒臭いお話をやわらかーくしているように感じました。

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    2012年05月26日
  • 島猫と歩く那覇スージぐゎー

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    猫の向田さんと路地裏を歩きながら那覇の歴史を語る一風変わった紀行本です。合間合間の小説(妄想?)が味変的エッセンス。妄想なんだけど、四章では「タラーの兄貴…!」てなりました(笑)。

    各章のトビラになっている向田さんのお写真、本当にかわいい。本当に美猫。しかし表紙が別の子(リリー?)なのは解せない(笑)。旦那はん、浮気は許しまへんえ。

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    2022年01月08日
  • 沖縄学―ウチナーンチュ丸裸―

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    ボーダーインクから出ている本が好きな向きならこれも好きだろうな。沖縄界隈のカルチャーを前向きな捉えたい人におすすめしたい。沖縄文化だけでなく八重山や宮古も少しカバーしているのが良い。

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    2020年12月27日
  • 消えゆく沖縄~移住生活20年の光と影~

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    沖縄の戦後からの歴史を踏まえて、現在も残る問題を書いたもの。
    ただ一方的な沖縄からの意見だけでなく、県民側の問題点なども書かれているのが興味深かった。
    左翼的な考えを持っているが、そこまで強く思想を出していなかったのが高評価であった。

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    2020年12月04日
  • 沖縄学―ウチナーンチュ丸裸―

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    沖縄…ホント好き。
    色々なことをいっぱい知りたいわぁ。

    この本はウチナーンチュの性質を様々な観点から解き明かしていくわけだけど、読んでいると「おー!そうだったのか!」と思うことよりも「あー、そうそう。沖縄ってどこもなんかゆったりしてるよね。時間も空気も人も。」と思い出し、ほっこりします。
    沖縄の勉強しつつ、なんとなーく癒されたい人にお勧め。
    ユタシク!

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    2014年11月24日
  • 本音の沖縄問題

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     普天間の米軍基地の辺野古移転については、マスコミでよく見るし、沖縄が戦後68年をへてもいまだに多くの問題を抱えていることは知っていたが、本書は、その詳細な現状について報告している。
     本書で読む多くの米軍基地を抱える「沖縄」の現状は凄まじい。
     「米軍基地から派生する事件・事故は1545件(1972~2010年)・・・犯罪検挙件数と交通事故数のすべてを合わせると9838件に上り月平均にすると約23件になる」。ひどいものである。
     「軍用地料」や「基地関連収入」などの経済問題も「観光」ともからみ多くの問題を抱えていることがよくわかる。
     しかし、本書は「沖縄問題」のみをあつかっているが、それの

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    2013年08月17日