滝田務雄のレビュー一覧
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「田舎の刑事の趣味とお仕事」
「田舎の刑事の魚と拳銃」
「田舎の刑事の危機とリベンジ」
「田舎の刑事の赤と黒」
「田舎の刑事のウサギと猛毒」
真っ当に本格ミステリとしてかなり上手いところに、どういうことかコメディをぶっ込んだ短編集。
そしてそれが最高に面白く成功している。
「田舎の刑事の魚と拳銃」での、人造湖のそばの林で見つかった奇妙な弾痕をめぐる真相、「~ウサギと猛毒」の極悪な真相、このあたり、ほんと凄いんじゃね? と感心できる。
好きなのはこの二編。
このレベルのミステリを、真っ当人間である黒川さん(ちょっと壊れたりするけど)と、「おい、お前!」とツッコミを入れざるを得ない頭の痛くな -
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前作にも増してギャグとミステリが冴えています。推理力は抜群なのにいじられキャラの主人公・黒川にしろ、無能で能天気な部下・白石にしろ、神出鬼没の毒舌家の黒川夫人にしろキャラクターの個性が楽しいです。しかもギャグの中にサラリと伏線を忍ばせているのですから。そうそう、黒川夫人の毒舌の奥のそこの向こうに、ちらりと愛が見えた気がしますが気のせいですかねえ。なんてこと思えるほどキャラクターが面白いんですな。
コメディミステリというかスラップスティックミステリというか、そういうジャンルは好きなんですよ。泡坂妻夫や我孫子武丸、倉知淳、東川篤哉などなど。ミステリといえば陰惨なイメージも強いのですが、笑いに包まれ -
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題の通り田舎に勤務する刑事の話。推理小説のため何かしら事件が起こるが人が死ぬことがなく事件が解決したらまた、平和な田舎の町に戻るという今までの推理小説とは違う面白さがあった。だが、トリックは見事なもので刑事と一緒に考えていたがなかなか分からなかった。
また、個性的な登場人物が多く出てくる。主人公の黒川鈴木というどちらも苗字に取ることができる刑事。黒川刑事の奥さんもたびたび出てくるがこの人がすごい面白かった。最初に出てきたときはお互い敬語で話していたので距離感があったり少し冷めている夫婦なのかなと思っていた。しかし、出てくるごとに夫の知らない特技や生活が明らかになっていき悪いところではないが -
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(Ⅰ)前巻の後半あたりからギャグ担当はどうやら主人公の黒川メインとなったようで白石の鬱陶しさが軽減され、より楽しめるようになりました。ついでに真面目だった赤木君もだいぶ毒されてきています。もう少し育つといいツッコミ役となるでしょう。
(Ⅱ)トリックは、けっこう複雑です。いや、バカ騒ぎで道筋が見えなくなるタイプのバカミスと言えるかもしれません?
(Ⅲ)今回も充分楽しめました。
/田舎の刑事の夏休みの絵日記:炎天下、その優れた推理力をバミューダパンツ一丁で逃走中の白石追跡に使う黒川。《白石君を怒鳴って、雑用を片づけて。こんなことだけ続けて私の人生は終わるのかなあ》p.32。とか思っているときに他 -
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(Ⅰ)偉そうに言うと、犯罪は起こるけど妙にのんきなこの世界、気に入りました。(Ⅱ)ダメ部下で歩く捜査妨害の白石が作品の雰囲気をつくっているとすら言えます。(Ⅲ)メンタル弱い黒川と、ものに動ぜすのんびりマイペースで時に平然とおそろしい発言をする妻との会話は一服の清涼剤?
■簡単なメモ
/黒川はテレビドラマ「相棒」の右京さんっぽい話し方。でもこちらの部下白石は軽挙妄動型で上司はイライラさせられがち。
/黒川夫人はなかなかええ性格してて夫婦の会話は楽しい。個人的にはここがメインやったりします。
/推理しながら読むことはしませんが自然にわかってしまうことは多いです。が、この作品は軽い雰囲気です -
Posted by ブクログ
実に面白かった♪
ただ、何か心に残るような話でもないし。。。
ということで、最初は★3にしてたんですが
他の本棚の作品と比べてみた場合、
実にキャラクターの個性がいきいきとしていて
それでいて話の完成度はメチャ高い!
と、いうことで、あわてて★4にしました。
始めはチョイ嫌な上司キャラの主人公“黒川鈴木”。
このネーミングセンスからして、ニヤリじゃないですか♪
しかも、だんだんと“いい人”。。。というか
哀愁漂う中年キャラになっていく感じがニヤリですね~。
(逆に奥さんがどんどんブラックになっていくのがこれまたニヤリ
なんですね~。オイラ的には絶対にわかってて、ハンバーグの上に
パイナップ