梶谷懐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かったけどなかなか難しかった。
3〜5章は特に。
5章は、世界システム論から所有を語っているということで大変関心を持って読んだ。
世界システム論と所有の接続ポイント(「外部の内部化」=収奪)まではよく理解できたが、その後、リオリエントのくだり以降は議論を追えなくなってしまった。
1章は、新聞記事を並べるだけじゃなくてもう少し論じてほしかった。
あの新聞記事と所有権の解体には飛躍があるのに、そこを埋める議論が抜けている。
戦後沖縄の空気感はよく伝わった。
圧倒的にわかりやすく面白かったのは2章。
さすが小川さやかさん。
どうしたら私は所有の欲望まみれのこの私から解放されるだろう?という問い -
Posted by ブクログ
そろそろSFが現実になりつつある中、中国が取り組んでいる先進的すぎる取り組みを紹介する本です。
思ったのは、技術が出てきてから実戦投入されるまでの間がとにかく短いということ。これは日本は負けかねない、と危機感を抱きましたが、もはや日本は日本で勝てるフィールドに特化した方が良いのでしょうか…。
しかし、そろそろSFをもっとマジメに読まなきゃかも…と思いました。「1984年」も「すばらしい新世界」も、こういう様々な本で触れるのでざっくりしたイメージが頭の中で生まれつつあるのですが、逆に危険ですね。正直、今のところどちらも大差ないと思っていて、それゆえ本著の「いや、ビッグブラザーじゃないんだよ!」と -
Posted by ブクログ
中国のGDP統計は信頼できるのか?との疑問が出された時、私たちは確かにその疑問に囚われてしまう。それは私たちの中国に対する政治外交のいきさつからネガティブに評価する不信感がそのようにさせているのではないか?著者は中国のGDPがでたらめではなく、精度の誤差があるにしても間違いなく世界2位の経済大国であることを確認させるだけではなく、遅くとも2030年代頃には米国を抜いて世界1位になることも確実だという。中国の国際特許出願数が世界一になっているなど、既にハイテク分野でも日本を上回りつつある実態を解説する。このような強大な隣国にどのように付き合っていくのかが、日本の課題になっているのだ!