ロビン・スローンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこれは、創元推理文庫という由緒正しい冠にもかかわらず、ただの本好きには面白くないかもしれない。なにしろ半分も用語が分からず放り出す可能性があるから。
この本(本の体裁をしている以上、そう書かざるを得ない)は、インターネットどころかコンピュータ言語やプログラミングを熟知し、それを動かし、Googleがすべての作業を3秒止めるということが想像しがたいほど馬鹿らしくおそろしいことか実感として理解できる、それでいて活字を読むという行動をリスペクトできる人がもっとも楽しめるエンターテイメントだと思う。思う、というのは、自分がプログラミング方面で知識を持っていないからだけれど。3D化した空間に時間のアルゴ -
Posted by ブクログ
ネタバレ青春ビブリオ小説のような感じかなとイメージしていたけど、意外にも登場人物はちょっとオトナ。
デザインやITに素養のある主人公クレイ。
サンフランシスコ発〈ニューベーグル〉のマーケティング担当のような仕事をしていたが、
勤続1年足らずにして再就職先を探す羽目になる。
そこで出会ったペナンブラ氏の24時間書店。
店の前方区画では品揃えまちまちの通常書籍の販売をするも、その奥地には暗号で書かれたような書物が立ち並ぶ会員制の貸し本棚ゾーンが。。。
思いもよらず、Rubyだとか、HadoopだとかAjaxだとか自分の馴染みあるワードが飛び交い、そこに引き込まれた。
ただそのうちに、若干旬を過ぎた青年達 -
Posted by ブクログ
本屋に行くと下痢にならない?
魔法をかけられたようにワクワクし、棚を巡り何時間でも迷って、ふむふむと先へ読み進めようとすると、途端におなかがグルル〜。
彷徨える本の精霊が「買え!」って怒っているかのよう……。
この物語は、仕事をクビになった主人公が勤めた怪しげな24時間書店で、奇妙な本と客たちの謎を解こうと、周りの人達を巻き込んでいく様子が描かれている。
「古い時代の知恵」と「新しい知恵」の競演を、某巨大企業までも巻き込んでしまうスケールの大きな展開で、中盤はおおいに盛り上がる。
じゃあなぜ星三つかって?
うーん…オチが常識的って思ってしまった。
……多分最近過激なSFの読みすぎかな〜 -
Posted by ブクログ
ネタバレ翻訳の独特の言い回しやテンポに苦戦した。あとロイスたちが途中で誰が誰だかよくわからなく…。
主人公の心情に深く入り込んで、それをぐちゃぐちゃかき混ぜるみたいな小説じゃなくて、そういうところはさらりと描写して進んでいくところが、なんと言うか、新鮮だった。
登場人物たちの繋がりや関係がドライというか、ベタベタしてなくて誰にも肩入れしてないところも。
心身ともに疲れた主人公がおいしい食事と提供者に癒されて、自分も食事を作って人生が変わっていくっていうストーリーは日本でもよく見かけるけど、謎のサワードウ・ロボットアーム・未来食的アプローチなどの要素が散りばめられてて癒し小説に収まらないエネルギィッ -
Posted by ブクログ
ノンフィクションかと思わせるような小説である。きっとある程度は実体験があると思う。
主人公はロボットを制御するシステムを開発するIT企業で働く若者だが、ひょんなことでパンの発酵種(スターター)を入手し、それで作ったパンがおいしく、いろいろと認められてパン屋になるといったストーリーである。
このパンは「サワードゥ」sourdoughという馴染みうすい種類で食べたことがあるかかどうか分からないようなもので、なおかつサンフランシスコの近辺で繰り広げられる話なので土地勘というか、雰囲気が伝わらないのだ。
そんなに美味しいパンを食べてみたいと何度も思うくらいだったのだが、パン作りが好きな人には本 -
Posted by ブクログ
帯に惹かれてなんとなく購入。
古い本屋さんの(特に地震がない国に特有の)天井まで伸びているような本棚と備え付けのはしごってロマンを感じますよね~
と、言う訳で。ネットとPCプログラミングと紙媒体の資料を組み合わせたようなお話。それにプラスオンで秘密結社。今どき特有のなんでもネットに聞いちゃおう、PCで計算して解決しちゃおうかという考え方にまあそうだよねとも思うけれどもプログラムだって全能じゃないんだ、プログラムする人の指定がダメならいくら容量使ったって出来ないものは出来ないんだよね、というのが非常にわかりやすく書かれてあったような。そうだよね、想像力と何をどうさせたいのかの指示は必要だ。