村松友視のレビュー一覧

  • 猪木流 「過激なプロレス」の生命力
    表紙に「アントニオ猪木 X 村松友視」とあったので、猪木と“プロレス界の住人”である村松の対談本と思って安心して手にしたのだけれど、さにあらず。
    よく見ると、二人の名前の下に、スポーツ報知の記者が「構成」として載っている。村松の「<あとがき>のようなもの」で明らかにされているが、本書はこの記者が二人...続きを読む
  • 幸田文のマッチ箱
    幸田文の人生を辿った物だが、やっぱり父・露伴のかかわりが凄い、深い。
    思った以上にディープな文情報が得られました。
  • 黒い花びら
     42歳で死去した歌手、水原弘の伝記。読みやすいのだが、当時の芸能週刊誌や、政治から芸能、ヤクザなど多岐にわたってフィクションなのかノンフィクションなのかよくわからない独自の世界を築いている大下英治による水原に関する著書からの引用が多すぎる。かなり重要な場面でもそれらの丸写しであり、著者は単にそれら...続きを読む
  • 村松友視の東海道中膝栗毛 シリーズ古典(5)
    1992年の少年少女古典文学館21「東海道中膝栗毛」を元にしてるということは
    私が東海道中膝栗毛に触れたのがこの本という可能性あるね。
    小学生で読んでたら微妙に違うけど…。
    しかし弥次喜多コンビはほんとヒドイ。
    しかし人気でて21年も旅してたとはすごい。
    作者の名を語らせてメタな構造にしてるの、先駆...続きを読む
  • 老人の極意
    「老人の極意」(2015.10)を読み、次いで「大人の極意」(2016.7)を読みました。「大人の極意」がとても面白かったので、あらためて「老人の極意」を読みたくなりましたw。ここでも第26話「幸田文さんの千代紙のマッチ箱」が光っています(^-^)銀行のマッチ箱に四季折々の千代紙を貼る習慣、幸田文さ...続きを読む
  • 帝国ホテルの不思議
    帝国ホテルで働く人々のインタビュー集?色々な職業があるのですね。みなさん帝国ホテルへの愛情と自分の仕事への誇りを感じました。
  • 栗本薫の里見八犬伝 シリーズ古典(8)
    先日馬琴が主人公の舞台を見て、人形劇でしか見てないので、一度読んでみようと思ったが、いきなりの古典は大変なので、まずは抄訳版と思って読んでみた。良かったんだけど、話がホンの出だししかカバーしてないんだ。続きが欲しかった・・・ しかし、懐かしいわ、新八犬伝が。
  • 帰ってきたアブサン
    著者はよほどアブサンを愛していて、その死をひきずっているようだ。アブサンの飼い主として、アブサンにみっともない親バカぶりを示しちゃいけない、そんな思いが強烈に伝わってくる。ご本人はそう悟られたくはないようで、やはり自分の思いを伝えたいようで、その葛藤の中に生きていらっしゃる。
  • アブサンの置土産
    願わくば、カミサンのアブサン記も読んでみたい。猫についてまったくの素人から出発して、最期を腕の中で迎えられた。ダンナにはカミサンの知らないアブサンとの関わりがあるように、カミサンには案外それ以上のダンナが知らない関わりがあったのだろう。
  • 帝国ホテルの不思議
    帝国ホテルが持つ伝統や格式。そうしたものはそれを作ろうとして作り上げられたものではなく、日々お客様に最高最良のサービスを提供しようと努力することで培われてきたのだということがよく分かる。
    これは一人の人間の品格や信頼がどうやって作られていくかということに似ている。
    人もホテルも会社も店も、日々の誠意...続きを読む
  • 帝国ホテルの不思議
    帝国ホテルで働く人々に焦点を当て、
    帝国ホテルそのものを浮かび上がらせようと言う作品です。

    帝国ホテルの様々な部署の人達が出て来るんですが、
    その一つ一つのエピソードは、比較的短く纏められている。
    私の好みとしては、もう少し深堀りして欲しいところですが・・・。

    帝国ホテルは、行ったこともあるし、...続きを読む
  • 橋本治の古事記 シリーズ古典(7)
      日本最古の書物として公式に認められているのがこの古事記です。
    これは全部で3部に分かれており、上巻には<神の物語>が、中巻には<神と人の物語>が、そして下巻には<人の物語>が書かれています。天地開闢に始まるこの書物には推古天皇までの歴史的物語が記録されています。

      この本は上巻のみで、黄泉の...続きを読む
  • 栗本薫の里見八犬伝 シリーズ古典(8)
      『南総里見八犬伝』は江戸時代に曲亭馬琴が失明しながらも28年かかって書き上げた大作です。巻数は第9輯、冊数は71冊(ふつう5冊から7冊で1巻となり発売されます)にも及びます。この本では前半は原作通り訳され、後半は"そののちのあらすじ"という形でまとめられています。

      古文が苦手な為、現代語訳...続きを読む
  • 大庭みな子の枕草子 シリーズ古典(4)
      枕草子は平安中期に中宮定子へと仕える清少納言によって書かれたものです。日本最古の随筆であり、方丈記や徒然草と並んで三大随筆として有名です。"春はあけぼの"の始まりで知られることも多い枕草子は風流で女性らしく、およそ300段あまりの章段から構成されています。

      色彩の美しさや音の流れがとても洗...続きを読む
  • 村松友視の東海道中膝栗毛 シリーズ古典(5)
    十辺舎一九の東海道中膝栗毛を子供向けにやさしく書き下ろしたもの。
    さらさらとおおざっぱに弥次さん喜多さんの世界がわかる。
  • アブサン物語
    今宵も猫本を1冊。内田百?『ノラや』とはちょっと趣向を変えて(失礼、かな?)、これを読み返して、寝ます。『ノラや』から町田康『猫にかまけて』『猫のあしあと』というライン(私が勝手に引いた)があるとすれば、年代的にも状況としてもその間に置かれるべき1冊。とはいえ、そのラインからはちょっと逸れるかな、と...続きを読む
  • アブサン物語
    星2.5

     なんとなく聞いたことのあるタイトルに惹かれて読みました。

     猫の一生のお話でした。猫って、びっくりするほど(と私は思ったのですが)長生きするんですね。ともかくアブサンはとても長生きした猫さんです。いいですね。
  • 灰左様なら
    一九が取り上げられてると聞き気になっていた小説、『灰左様なら』。

    初代林家正蔵が一九のストーカーだったよ・・・?

    謎が多い十返舎一九の生涯と、これまた他編とあまりにも雰囲気が違うので、謎とされている『東海道中膝栗毛・発端』の成立が絡んだお話でした。
    それにしても正蔵の一九への執着が恐ろしいよ・・...続きを読む