高畑勲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026.49
私が大金持ちだったら、
このブックレットを全員に配りたい。
2015年の講演内容だけど
悲しいことにどんどん現実味を帯びている。
戦争を欲していないならば、
できるのは憲法9条を守ることだと改めて。
"国民がいなくなっても、
大日本帝国は残るのでしょうか。"
という深い問いかけ。
常に犠牲になり続けた沖縄。
加害者としての日本と向き合うこと。
戦争の中の空気。
そういうことがこの薄いブックレットに詰まってた。
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P61プレヴェールは言います。「踊れ、すべての国の若者よ。踊れ、踊れ、平和とともに。平和はとても美しく、とても脆い。やつらは彼女を背中から撃つ。だが平和の腰はしゃんとする、きみらが彼女を腕に抱いてやれば。〜もしもきみらが戦争を欲しないならば、繕え、平和を。」どうやって綻びかけた平和を繕うことができるでしょうか?平和を保つこと、戦争をしないことのためには、一にも二にも国際親善の発展と外交努力が必須です。
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Posted by ブクログ
この本は2015年6月29日に岡山市主催で開催された戦没者追悼式・平和講演をもとに作成された。1945年の同日は1737人が命を落とした岡山空襲の日である。講演者はスタジオジブリの高畑勲。空襲の最中を逃げ惑ったのは9才の時だった。
彼は悲惨な経験から話し始め、日本国憲法を掛け値なしに歓迎したこと、民主主義を手探りで進めたことなどに進み、何よりも再び戦争を始めてはならないと訴えた。
同郷の詩人永瀬清子をはじめ、与謝野晶子、高村光太郎、まどみちおなどでも戦意高揚に手を貸したという例を紹介して、日本人の「ずるずる体質」「責任を取らない体質」を憂い、次のように語った。
尖閣諸島とか南沙諸島とかを不安定要素だといって煽り立てるようなことがいろいろ言われていますけれども、でも、中国も大きな国内問題を抱えて、経済的にもアメリカや日本との大きな貿易をやっているわけで、そういった関係にあるものが簡単に理性を失うとは思えません。
むしろ、一般論として、もし理性を失う危険性があるとするならば、それはわれわれ日本人である可能性が強い。ある時点で日本が理性を失って突っ走り始めるということは歴史上、実証済みですが、そういう意味で日本が大きな転換点を迎えているのではないか。
理性を失う危険性が強いのは「むしろ」日本人では、との言葉には仰天したが、講演後10年ほどのいま、声を大きくする戦争推進勢力を見ると大当たりの指摘だと思えて怖いものがある。
そうか、日本人なのか。軽く見て油断してはいけないな。 -
匿名
購入済み2026年2月8日の選挙の日、この日をきっかけに憲法を壊され、再度戦争の危機を感じ読みました。いったん戦争が始まってしまうと平和愛好家すら始まってしまった以上勝たないとと思想が変わる事、政府に協力するようになるという、とても恐ろしいです。今後政治がどうなるか絶望しかありませんが、憲法を壊され80年前の惨事が起きる事のないよう、憲法を護っていきたいです。
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Posted by ブクログ
火垂るの墓は、高畑勲さん自身は、反戦映画ではない、反戦映画を見ることが戦争抑止につながらない、とおっしゃっていると聞いて。
どういうことか、わかるのがこの本だということで読んだ。
すごく納得。
悲惨な美化された戦争映画を見て、平和が大事と再認識すること自体はいいけれど、そうした状態とするには?戦争を始めてしまった経緯は?と考えを進めなければ意味がないなと感じた。
戦争の悲惨をわかっていても、始まってしまったらそれを正当化せざるを得ない。始まらせてしまうずるずる体質がダメだと。
人の気持ちを変えてしまう、集団心理や正常バイアスが怖い。今まではそうさせてしまう寒気が怖いと思ったけれど、日本人の体質というのもあるんだろうなと思った。
日本人全員に読んでほしい一冊。 -
Posted by ブクログ
63ページしかない短い本だったけど、すごく整理されており、読みやすくわかりやすい。
岡山は隣の県で駅周辺はよく見知った場所だったので、高畑勲の空襲で辿った経路をなんとなく想像できた。
整備された美しい小川だと思っていた西川緑道が、防火帯のための強制疎開で開かれた道なのは初めて知った。
街には歴史があり、私たちは歴史の上に生きていると思った、歴史を生かさなければと思う。
この本で高畑勲は、悲惨な戦争の体験を語っても戦争を防止することはできない、そうなる前のこと、どうして戦争が始まったか、為政者、国民がどう振る舞ったかを学び、ではどうしたら防げたのかを考えることが戦争防止になると主張する。
最後にまとめられているが、私たち日本人の同調し責任追求ができず、押し流され空気を読む気質のせいで、本当の民主主義はまだ身に付けられていないと非難している。異を唱えるものは排除される村社会であり、多数派に流され、上部の議論で全てが進んでいく。(最近の国会の様子を見ていても野党が弱く、閣議決定されたものでほとんどの法案が決められてしまっているのも危機感を感じる)
この体質を変えるのは簡単ではないし時間のかかること、これを変える努力をするのはもちろん、こう言った日本人の性質から戦争への道を閉ざす最後の砦はやはり憲法9条なのだと。
安倍政権時から改憲を目指す動きが徐々に顕になってきているが、本当に恐ろしいことだと思う。
憲法9条に守られてきたことを誇りに思い、アメリカに頼らず、沖縄に依存しない外交は何かよく考えるべきだと思う。
私は日本の文化的財産を世界に発信すること、強い経済で世界に通用するインフラ基盤を持つこと、輸出産業を守ることが、防衛以外の安全保障として役割をもつ大事な抑止力になると思う。
経済を推進するにも、少子化に歯止めをかけるのも、人権が守られ戦争をしない国にするためにも今の政治(とも呼べない茶番劇)を今すぐ変える必要があると思う。
裏金問題が露呈しても、責任を取らず居座り続ける議員にはすぐに全員辞めてもらわなければ、と強く思う。
高畑勲みたいな頭が良く心がある人を亡くしてしまったのは本当に惜しく思うし、この本で言う「頭で食う」人間が多くなっていて危機感を感じる。東大をはじめとする有名大学出身のエリート層はもうどうしたら稼げるかしか考えておらず、社会の見えない弱者には関心もなく自己責任と自助努力で糾弾している。社会全体の利益を考え行動する、そんな志がある人はかなり減ってるように思う。そしてこの国の全体もそんな空気感が蔓延してきて、みんな自己中心的で物事を考えている。
助け合いや繋がりが薄くなっていることが、民主的な政治や意識をより遠ざけているように感じる。
どうやったら同調することに寄らない民主主義、功利主義をみんなが身につけられるようになれるんだろう。
自分で考えて意見できるようになりたいから、私ももっと勉強しなきゃいけないと反省する。 -
Posted by ブクログ
ジブリ映画でも有名な高畑勲氏の岡山市での講演会をもとにした本です。
映画『火垂るの墓』を「反戦映画」ではない、と考えている監督の想い・考えには大きな衝撃を受けました。
たしかに、戦争末期の悲惨な兄弟の様子を描き、「戦争ではこれほどまでにつらい出来事があったのだ」ということを語り継ぐことそのことは重要です。しかし、「戦争=悲惨」ということをいくら伝えたとしても、将来の戦争を防ぐことにはつながらない、と筆者は言います。
戦争が「悲惨な出来事だ」ということは世界中の人々が認識しているはずですが、今日また戦火が開かれようとしています。そのときに私たちはどのようにふるまうべきなのでしょうか。
「ナンセンス」なことに対して「ナンセンスである」と発言できなくなる、その理由とは何か、ということについても筆者の体験を踏まえて分析されていて説得力がありました。
あえて欲を言うとすれば、「どのように行動・思考を新ためればよい(と筆者は考えている)か」というところについても、もう少し具体的な言及があればよりよかったと思います。
日常生活の中で「空気を読む」「和を以て貴しとなす」ということはもちろん大切な要素・能力だと思います。一方で、「平和」を維持するためには「大勢に流される」ことを避けねばならない場面も出てきます。このバランスをどのようにとるのか、その判断を誤らないためにも正しい情報を集めることや、自分なりの言葉でしっかりと考えることが必要になるのだろうと思います。 -
Posted by ブクログ
倚りかかってしまう。
これは自分も含め、自分の周りでここ最近感じるていることを言っているのかもしれないと思った。
自分の意見を持たずに流されてしまう、持っていても空気を読んでしまう。流されてしまう。空気を読む、合わせる。それは状況によってはとても危険な方向に向かうことにつながってしまうのだなとおもった。それが戦争に向かわせたという高畑さんの意見はとても的を得ているのではないかなと思う。
いちいち一人一人が無視してしまうことに考えを持つっていうことはやっぱり大事なことなんじゃないかと痛感した。一度危険な方向に傾いた時に、自分を頼りにできるように学んでいく必要がある。また学ぶ理由が見つかった。