澤昭裕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
刺激的なタイトルとは異なり、内容は元官僚の著者による排出権取引制度、交渉の実態と問題点の紹介。国益に奔走する各国やEUのハザマで、民主党のCO2 25%削減宣言がいかにナイーブだったかあらためて認識。
温暖化問題への取り組みは必要だが、排出権取引というのははたして適切な方法なのだろうか?行司役が不在の現状では、自国有利なルール作りに奔走するばかりに見える。
排出権取引ではなく、やはり温暖化問題は、石油の枯渇に伴う、代替エネルギー問題と捉えるのが自然かもしれない。理想的には太陽光や風力だが、現時点での解にはなりえない。だとすると、いかに安全策を施した上で、原子力を当面維持するか、が現実的な課題な