長谷川岳男のレビュー一覧

  • スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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    スパルタ。
    レオニダス、ペロポネソス同盟盟主、ペロポネソス戦争の勝者、そしてスパルタ教育の語源程度の知識しかなかったが、よりその姿を知れる本書に出会えた。
    価値観の共有(ホモノイア)を目指して、30歳まで共同生活を強いて、厳しい肉体鍛錬をすることで、エウノミアと呼ばれる良き秩序を実現する。それはリュクルコスの改革と呼ばれ、アテナイと並ぶ強国になるが、ペロポネソス戦争を契機に没落していく。大きな原因は人口の減少。だが、しぶとくローマ支配下でも生き延びていく。スパルタは中世、近代において大カトーやプルタルコスの高評価からの「幻影」に引っ張られ、不安定な国際関係時代はプロパガンダに、安定期には無視さ

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    2025年11月05日
  • スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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    古代ギリシアのスパルタが強国を維持したのは、公教育。
    その実態と成り立ち、対外関係での時代の変遷を解き明かし、
    スパルタの伝説と幻影についてを語る。
    ・はじめに スパルタ教育の元祖
    第一章 テルモピュライの戦い 第二章 スパルタ人の創造
    第三章 エウノミア 第四章 ギリシアの覇者
    第五章 リュクルゴス体制のほころび
    第六章 スパルタの黄昏 第七章 永遠のスパルタ
    ・おわりに
    ・スパルタ関係参考文献リスト
    ・あとがき

    古代ギリシアは戦乱の嵐。
    乱立するポリス、ペルシアの侵攻、対峙するアテナイ。
    それらに立ち向かうスパルタが強国を維持し、その強さが
    語り伝えられたのは、国制と公教育にあった。

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    2025年02月03日
  • 古代ローマ検定 公式問題集

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    今年2014年に(テルマエ・ロマエ人気に乗じて?)初開催される「古代ローマ検定」の公式問題集、兼テキスト。
    この前半部のテキスト部分が、案外いい感じ。
    ローマ建国神話から帝国滅亡までを30章、約120ページで概観する。
    紙幅の関係で、基本は事件と重要人物を列挙するスタイルながらも、折に触れて社会情勢や政治経済文化についても言及し、かつ大学受験レベルを超越した細かい知識に触れていく。
    これだけコンパクトかつマニアックにローマの通史をまとめている本はほかに知らない。

    そのバランス感の良さは、検定を受ける受けないは別にして、古代ローマについて興味がある人なら流れの整理用に蔵書しておいていい一冊だと

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    2014年06月08日
  • スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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    日本でスパルタのみを扱った本は2冊しかないらしく、本書は最後に出たスパルタ本の出版から24年後(昨年)に刊行された。
    やはり現代日本において、「元祖スパルタ教育」は忌避されやすい対象なのかね。まぁ映画『300(スリーハンドレッド)』(※)でもそうだったけど、最盛期のスパルタさん、教育から国家体制と、生活の全てが凄まじかったからな…。
    それで国内の秩序を保てていたのがまた信じられない。

    (※)R15+指定。戦闘シーンやら何やらが壮絶なので、その類が苦手な方はお控えになった方が良いかもしれません。
    ちなみに私は16歳の頃に友人と鑑賞し、「レオニダス(主人公でスパルタの王)かっけー!!」と2人で唸

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    2025年07月23日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    ネタバレ

    ふと我に返った時、古代ギリシャと現代ギリシャには断絶があることに気付いた。

    古代ギリシャは都市国家として歴史に残っている。
    オスマン・トルコの支配域はその領域を含んでいる。ビザンツしかり、ローマしかり。近代に至るまで、ギリシャの姿はない。
    現代ギリシャを誕生させたものはなんなのか。

    ヨーロッパの暗黒時代、という。また、西ローマ帝国が滅亡した後、その文化の継承者は西欧ではなくアラビアだったという(なぜか東ローマ帝国がスルーされていることに長らく気付けなかった)。アラビアではローマの文化だけではなく、ギリシャのものも大いに読まれたという。ローマによって支配されていても、書物がまだ大きく流通して

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    2025年07月10日
  • スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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    ネタバレ

    きっかけは、新聞の「読書」のページで取り上げられていたので。
    スパルタについて何もしらないので興味深くおもしろかった。後半は出来事と解説が歴史の教科書みたいで眠気がすごかった。
    慣れていないのと知識もないせいで、王やポリスや地名などのカタカナの名前が全く頭に入らない。
    スパルタは独特な社会(ポリス)で、あまりにも現代社会と違いすぎて、逆にドラマチックに感じた。
    テルモピュライの戦いを映画化したり小説に書いたりしたくなる気持ちはよくわかるし、見てみたい。(映画『300』、小説『炎の門: 小説テルモピュライの戦い』)
    中学の頃に読んだ小説でアレクサンドロス大王が好きだったので、彼と関わりがあった時

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    2025年06月07日
  • スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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    スパルタと言えば、ギリシャ随一の軍事大国てあり、ペルシャの大軍にスパルタ王レオニダスがスパルタ兵300人で挑んだテルモピュライの戦いが有名です。
    彼らの武勇、強さはどこにあるのか。
    生まれる時から、社会により徹底的に管理され、公教育が施され、30歳になるまで、市民の創造に時間をかけている。
    まさに、育てるかどうかは、社会が決めていた。
    ただし、ギリシャは、当時、警察や軍隊のない無政府社会であったというのだから面白い。しかし、社会は、ホモノイア、全員が同じ考えを持つ事で対立をなくしたのだという。

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    2025年02月10日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    ネタバレ

    1ポリス200平米×1,000以上。
    日本の市町村が一つのポリスと同じくらいの規模(面積)と考えるとイメージしやすい。日本の市町村は1,700くらいらしい。
    英語表記を翻訳するとヘレネス共和国。「ギリシャ」は南イタリア・シチリア一帯を表すラテン語の地域名「グラエキア」が由来。
    紀元前6世紀頃奴隷のアイソポスがイソップ童話をつくった。そんなに古い話とは知らなかった。奴隷の割合は人口の15〜40%くらい。
    東ローマ、610年頃ヘラクレイオス朝に、皇帝の呼び名がインペラートル(ラテン語で「命令権の保持者」「軍司令官」)からバシレウス(ギリシャ語で「王」)に変わり、国名がビザンツ帝国に。聖職者や貴族階

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    2023年05月21日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    ギリシア通史をざっと概観するには最適。

    ただし、内容は淡々としているので、面白みにはやや欠ける。
    それでも、ギリシアを中心とした地中海世界のダイナミズムにはワクワクさせられる。

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    2023年01月18日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    先史時代から現代までのギリシャの通史。監修が専門家ということでこのシリーズの中では比較的安心して読める一冊と思う。読みやすくコンパクトにまとまった記述で文化面にも気が配られていてバランスも良い。一気に読破してしまえるだろう。しかし、一部、あれっ? と思う記述もある。コンスタンティノープル遷都や単性論の叙述は正確性を欠くし、ヘラクレイオスによるギリシャ語公用語化の記述は旧説そのまま。このあたりは監修者の専門外の時代のようなので仕方がないとも言えようか。基本的にはギリシャ史入門はまずはこの一冊と言ったところ。

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    2022年04月07日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    #2024年に読んだ本 53冊目
    #9月に読んだ本 6冊目

    ギリシャがこんなに新しい国だとは
    知らなんだ…

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    2024年09月20日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    平易な文章で書かれている。
    余計なイラストは減らして、もう少し地図とか人物の関係図とかを特に後半で増やしてくれた方がわかりやすくなると思う。

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    2024年08月05日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    ギリシャはトルコ、イタリア、ギリシャ三国の文化が交わりながらできた国。

    古代ギリシャやギリシャ神話について知りたかったので、少し物足りない。

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    2024年07月16日
  • 一冊でわかるギリシャ史

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    ギリシャ史を全く知らない私が、とりあえずギリシャ史に触れるには良い本。
    ローマやトルコの配下になったり、領土も小さくなったり大きくなったり、
    苦労しているのですね。クレタ島は領土になったが、キプロスは問題を抱える。
    イスタンブールはギリシャのものにしたいのだろうな?

    以下備忘録
    紀元前2600 ミノア文明
    紀元前1600 ミケーネ文明
    紀元前800  ポリス成立
    紀元前776  古代オリンピック開催
    紀元前492~371 ペルシア戦争してアテナイやスパルタやテーバイが覇権
    紀元前337   マケドニアが覇権(アレキサンダー大王)
    紀元前146   ローマの属州
    395      東ローマ帝国

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    2024年07月05日