長谷川岳男の作品一覧
「長谷川岳男」の「スパルタ 古代ギリシアの神話と実像」「一冊でわかるギリシャ史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「長谷川岳男」の「スパルタ 古代ギリシアの神話と実像」「一冊でわかるギリシャ史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
スパルタ。
レオニダス、ペロポネソス同盟盟主、ペロポネソス戦争の勝者、そしてスパルタ教育の語源程度の知識しかなかったが、よりその姿を知れる本書に出会えた。
価値観の共有(ホモノイア)を目指して、30歳まで共同生活を強いて、厳しい肉体鍛錬をすることで、エウノミアと呼ばれる良き秩序を実現する。それはリュクルコスの改革と呼ばれ、アテナイと並ぶ強国になるが、ペロポネソス戦争を契機に没落していく。大きな原因は人口の減少。だが、しぶとくローマ支配下でも生き延びていく。スパルタは中世、近代において大カトーやプルタルコスの高評価からの「幻影」に引っ張られ、不安定な国際関係時代はプロパガンダに、安定期には無視さ
Posted by ブクログ
古代ギリシアのスパルタが強国を維持したのは、公教育。
その実態と成り立ち、対外関係での時代の変遷を解き明かし、
スパルタの伝説と幻影についてを語る。
・はじめに スパルタ教育の元祖
第一章 テルモピュライの戦い 第二章 スパルタ人の創造
第三章 エウノミア 第四章 ギリシアの覇者
第五章 リュクルゴス体制のほころび
第六章 スパルタの黄昏 第七章 永遠のスパルタ
・おわりに
・スパルタ関係参考文献リスト
・あとがき
古代ギリシアは戦乱の嵐。
乱立するポリス、ペルシアの侵攻、対峙するアテナイ。
それらに立ち向かうスパルタが強国を維持し、その強さが
語り伝えられたのは、国制と公教育にあった。
リ
Posted by ブクログ
今年2014年に(テルマエ・ロマエ人気に乗じて?)初開催される「古代ローマ検定」の公式問題集、兼テキスト。
この前半部のテキスト部分が、案外いい感じ。
ローマ建国神話から帝国滅亡までを30章、約120ページで概観する。
紙幅の関係で、基本は事件と重要人物を列挙するスタイルながらも、折に触れて社会情勢や政治経済文化についても言及し、かつ大学受験レベルを超越した細かい知識に触れていく。
これだけコンパクトかつマニアックにローマの通史をまとめている本はほかに知らない。
そのバランス感の良さは、検定を受ける受けないは別にして、古代ローマについて興味がある人なら流れの整理用に蔵書しておいていい一冊だと
Posted by ブクログ
日本でスパルタのみを扱った本は2冊しかないらしく、本書は最後に出たスパルタ本の出版から24年後(昨年)に刊行された。
やはり現代日本において、「元祖スパルタ教育」は忌避されやすい対象なのかね。まぁ映画『300(スリーハンドレッド)』(※)でもそうだったけど、最盛期のスパルタさん、教育から国家体制と、生活の全てが凄まじかったからな…。
それで国内の秩序を保てていたのがまた信じられない。
(※)R15+指定。戦闘シーンやら何やらが壮絶なので、その類が苦手な方はお控えになった方が良いかもしれません。
ちなみに私は16歳の頃に友人と鑑賞し、「レオニダス(主人公でスパルタの王)かっけー!!」と2人で唸
Posted by ブクログ
ふと我に返った時、古代ギリシャと現代ギリシャには断絶があることに気付いた。
古代ギリシャは都市国家として歴史に残っている。
オスマン・トルコの支配域はその領域を含んでいる。ビザンツしかり、ローマしかり。近代に至るまで、ギリシャの姿はない。
現代ギリシャを誕生させたものはなんなのか。
ヨーロッパの暗黒時代、という。また、西ローマ帝国が滅亡した後、その文化の継承者は西欧ではなくアラビアだったという(なぜか東ローマ帝国がスルーされていることに長らく気付けなかった)。アラビアではローマの文化だけではなく、ギリシャのものも大いに読まれたという。ローマによって支配されていても、書物がまだ大きく流通して