今枝昌宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ網羅的にとても分かりやすくビジネスモデルがまとめられてて、非常に読んでて面白い。いくつかビジネス書を読んできていたが初めて知った内容も多かったし、レイアウトが分かりやすく、読みやすかった。
個人的に面白かったビジネスモデル
・地域ドミナント(競合が入れない、コスト優位性)
・クリームスキミング(利益のとれるところだけでplayする)
・プラットフォーム化は神!
・顧客の購買代理
・アンバンドリング(今までの提供物を分解してバラバラに提供)
・デファクトスタンダード
・ブルーオーシャン(俺のイタリアン)
・レーザーブレード(trial SKUの価格を下げてリピートで儲ける)
・敵の収益源の破壊 -
Posted by ブクログ
今枝氏の前著「ビジネスモデルの教科書」が参考になったので、上級編も読んでみた。前著はオスターワルダー&ピニュールのビジネスモデルキャンバスに沿って様々なビジネスモデルが整理されていたが、本著は今枝氏オリジナルのビジネスモデルキャンパスを用いて整理されている。著者は前著を「入門編」、本著を「上級編」と位置付けているが、難解ということではない。むしろ体系的な記述を試みている分、分かりやすくなったようにも感じる。
で、結局、ビジネスモデルとは何なのか?第1部の中で説明されているが、「持続的な競争優位性を実現するための仕組みであって、特定の業界やプレイヤーに限定されずに再現することができ、コントロ -
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ビジネスモデルに関する解説書は数多く出版されている。多数のビジネスモデルが紹介されていても読み終わった後にいまいち記憶に残らない…そんな経験のある読者も多いのではないか。登場するモデルの数が多くても、体系化されていないければ読者の理解が追い付かない。それに対して、本書は31パターンのビジネスモデルが登場するが、ビジネスモデルキャンパスのフレームワークで整理されているために、モデル間の類似点や相違点が分かりやすい。そして、各モデルについて「なぜ優位性を維持できるのか」「有効に機能する条件」「落とし穴」等、実際のビジネスに適用するときの留意事項についても整理されている。
よく「知っている」と「 -
Posted by ブクログ
著者は今枝昌宏氏。京大→海外MBA→PwC等→RHJI→独立。
感想。
とっても分かりやすい。これまで自分が読んできたこの類の本の中では最良。中身も、容量も、本の構成も良い。備忘録仕切れないくらい学びが多かった。
備忘録。
・この本での定義。戦略とは、誰に何を売るかの選択。競合との関係ではポジショニングと同義。
・ビジネスモデルとは、戦略とともに機能やプロセス、経営資源、チャネルの仕組みを組み合わせたもの。戦略のみを取り出して学ぶのではなく、ビジネスモデルとして捉えようという本。だと思われる。
・「地域ドミナント」。特異な例として、西松屋なんかは店舗の売上高が目標を越えると、敢えて共食いす -
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楠木健氏がしばしば指摘しているように、「逆説性」こそが戦略の真髄であることが随所で言い表されている。
◯インターネットの時代にこそ物理空間が有効な防壁に(地域ドミナント)
◯一番手っ取り早く評価できる市場規模・成長率は、本当に重要な「自社との親和度」「他社との隔絶度」から最も遠い尺度(特定市場の支配)
◯短期的に合理的なプレミアムセグメントへの選択と集中は、長期的にジリ貧に陥る逃げの一手(顧客ライフサイクルマネジメント)
◯購買代理者の上方統合は一見して合理的だが、自社の存在意義と矛盾する禁じ手(顧客の購買代理)
◯強者は下手に差別化しても隙を見せるだけ(同質化)
◯ブルーオーシャンの本質は -
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・特定市場の支配―圧倒的なシェアを握り、規模の経済や好循環で敵を排除する。市場が大きな事業、伸びている事業に集中するのではなく、高いシェアの事業に集中しなければならない。グローバルニッチトップ
・サプライチェーン種別の変更―他社と異なったサプライチェーンを構築する。サプライチェーンは競合にとって今となっては覆しがたい過去の投資であり、容易に変更できるものではないため、足かせになる
・機能外販―自社事業のうち他社よりも優れた機能を他の企業に外販し、機能的な強さを更に増し、そこでの優位を自社事業にフィードバックする。ルフトハンザの飛行機整備の受託
・提携先のレバレッジ―プレゼンスを確立した後も提携 -
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思いの外、分厚い本であることに読みながら気付いた。意外に、スムーズに読み進められていたと読み終わって思った。何でもそうだと思うが、興味が無ければ途中で飽きてしまうかもしれない本。多少、マーケティングを囓った経験があれば、恐らく真ん中辺りで、早くページを捲りたくなる上手いまとめ方です。
大概のビジネスモデルは網羅されているようだが、作者が言う通り、ここに上げられているモデルが単体であるわけではなく、複数のビジネスモデルが組み合わさっているのが現実。そんなややこしそうな事も何故か頭に入ってくるのは、作者が設定した幾つかの視点で、解析してみせているからだろう。もちろん、実感できる実例も一役を担ってい -
Posted by ブクログ
様々な企業の作戦集が掲載されています。
それらを著者の視点で、一般解に落とし込んでおり、読書の実例に容易に適用できる様にしてあります。
自分が今まで知らなかった作戦や、エプソンなどプリンターメーカーの消耗品で稼ぐ作戦を”レーザーブレード”、サウスウエスト航空の高い密度のセグメントに集中して低コスト戦略を仕掛ける”クリームスキミング”といった初めて作戦名を知ったものなどが、参考になりました。
それぞれ、様々な業界・市場や顧客の状況に応じて、とるべき作戦が異なることを、強く学びました。
そこがビジネスモデルを普遍化する上で、難しいところですね。
故にMBAでは、ケーススタディが盛んに行われていると