青山拓央のレビュー一覧

  • 分析哲学講義

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    初めて、まとまって分析哲学について学ぶ。
    それぞれの哲学者の言説に触れたことはあったが、それらがどのような背景に位置付けられるか、本書で理解が可能である。

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    2020年12月28日
  • 心にとって時間とは何か

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    特に〈自殺〉の章の話が印象的でした。

    『自分自身に関してなら「理想の自殺」を思い描けるが、その細部の条件はしばしば他者には当てはまらない。
    つまるところ人間は、自分と似た境遇にある他者のことしか、よく分からない。』

    『「自分には十分に分からない他者の苦しみというものがある」と気づくことも、また、想像力による。想像力の及ばない領域が存在するということについての、想像力があるわけだ。』

    誰もが納得するような条件の自殺は難しいです。
    安楽死が認められてる国が数カ国あるみたいですが医師の判断はすごく重そうですね…

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    2020年10月24日
  • 分析哲学講義

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    単語、文章、テキスト全体は、何を指し示すことができるのか?論理とは何か?言語と論理の関係は?意味とはどのような場に発生するのか?。等々、じっくり読めばいろいろとおもしろく勉強できる本。でも読後半年の今、内容はほとんど忘れてしまった。また機会があれば再読したい。

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    2016年08月03日
  • 分析哲学講義

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    時間論の分岐の問題が特に面白かった。
    自明と思っていることも分析されていくと、日頃いかにあいまいなままなんとなく受け入れているんだなと感じた。
    アキレスと亀のパラドックスとかに近いのかもとも思ってしまったけれど。

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    2015年07月05日
  • 分析哲学講義

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    分析哲学も、一般の読書人向けの入門書が乏しい分野だという印象があります。大庭健の『はじめての分析哲学』(産業図書)や、冨田恭彦の小説形式の本はたしかに読みやすいのですが、とりあげられているテーマに偏りがあって、分析哲学全般の入門書とは言いがたいところがあります。とくに可能世界意味論の登場以降の動向も踏まえた入門書というと、本当にかぎられてくるように思いますが、本書はその貴重な一冊です。八木沢敬の『分析哲学入門』三部作(講談社選書メチエ)に比べるとかなり読みやすいのですが、それでもクリプキの「本質」理解の検討をおこなっている第7講の議論は相当に難しく感じました。

    第6講では、言語ゲームの実践に

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    2017年11月30日
  • 心にとって時間とは何か

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    ●人々は生活の半分近い時間を、目の前の現実と関わりのない思考に費やしているとされている。これはマインドワンダリングと呼ばれる。

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    2025年10月10日
  • 幸福はなぜ哲学の問題になるのか

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    voicyの荒木博行のbook cafeの紹介が面白かったので読んでみました。

    が、私には難しかった。

    voicyでの紹介がなかったら、良さがわからなかったかも。

    と言うことで、哲学書苦手な人は、voicy聞いてから読むと理解が進みます。

    充足と上昇。どちらか一方ではなく何事もバランスですね。
    そこからの中庸の話。

    実在論と観念論の話も考えさせられました。
    手塚治虫の火の鳥未来編も読んでみます。

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    2022年07月25日
  • 心にとって時間とは何か

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    「心にとって時間とは何か」というテーマについて、「知覚」、「自由」、「記憶」、「自殺」、「SF」、「責任」、「因果」、「不死」という8つのサブテーマに沿って、どこまでが分かっているかを示し、何が分かっていないかを描き出す。
    非常に面白い試みと思い、ワクワクして読み進めたのだが、自分に哲学的素養がないためか、結局、何が分からないのかよく分からなかった。ただ、「責任」についての章はまだとっつきやすく、現実世界にも示唆深い内容と感じた。

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    2021年09月12日
  • 心にとって時間とは何か

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    “自由”や“記憶”など大きなテーマに一石を投じる一冊。
    普遍的と思われている概念を良い意味で“疑う”とこで心の視野狭窄に陥ることを避けられると思った。

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    2020年09月20日
  • 時間と自由意志 ――自由は存在するか

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    最初の分岐問題から気持ち悪い

    哲学系で卒論から、というので、研究が浅いのは仕方ないかもしれない

    それこそ、物理学への理解として、カール・ポパーやブリゴジンの知見は咀嚼できていない

    量子力学的な重ね合わせの現在であったりにも対応できないと思う

    議論もまるでスコラ哲学か?と思うくらい安易に感じる
    矛盾律を用いて議論を進められるほど包括的な検討ができてるとも思えない

    悪い意味ですごく「哲学的」な域にいると感じた。
    最後まで読めばそうは思わないのかもしれないが、1章を読む間に感じるストレスが大き過ぎてちょっと最後まで付き合いきれないな、と思った

    物理学だけでなく、意識の脳科学的な理解もたり

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    2020年07月19日
  • 心にとって時間とは何か

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    テーマは興味深いが「時間とは何か」の前にそもそも「心とは何か」が私にとっては問題なのだけれど、そこは共通認識がある前提で書かれている…のかな?一通り読んでも「心」の定義(著者がどう定義して書いているのか、そもそも定義しているのか)がわからない。
    「心」というよりは「意識」や「脳」に近いような気がした。確かに近いものではあるように思うが、イコールではないと私は捉えている。サブテーマを見る限り「意識」とも違うのだろうけれど、その辺りが何とも言えず、モヤっとした。


    あとは、分かりやすい本ではないが難解な内容というより読みにくい文章だと感じた。まぁ慣れなのかもしれない。

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    2020年05月19日
  • 心にとって時間とは何か

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     まず真っ先に指摘したいのはこの本の章立ての独特さだ。もちろん意欲的な試みだとは思うのだが、扱っている題材の重さと新書というメディアからするとやっぱり複雑すぎると思う。奇数章で時間の認識論及び存在論、偶数論で理論の現実世界への適用のあり方を扱うというのはいいとして、これをさらに前半と後半で2分割する必要があるのだろうか。結果として議論がぶつ切りになってしまい、僕には一つの統一した書籍として処理することができなかった。仕方なく本書を断章の集積としてエッセイ的に読んだのだが、やはりフラストレーションは否めない。ただ各章の内容それ自体は極めて示唆に富んでおり、興味深く読めるのは間違いない。

     有名

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    2020年02月09日
  • 心にとって時間とは何か

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    ネタバレ

    自分がいつの時期の自分かわからなくなる認知症。
    自殺そのものは罪ではない。
    タイムトラベル
     相対性理論で浦島効果=未来へのトラベルは論理的に可能。

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    2020年06月15日
  • 分析哲学講義

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    言語や概念の分析を通じて世界を捉える「分析哲学」の講義形式の入門書。本書は、単なる哲学史の解説ではなく、「意味はどこにあるのか」「心と身体はどうやって作用し合うのか」「「今」は本当に存在するのか」といった哲学的問題をベースとしたまさに「哲学」の入門書となっている。
    ただ、著者は「本書を読むにあたって、予備知識はとくに必要ありません」と言っているものの、自分の理解力が乏しいためか、本書の内容は半分も咀嚼できたとは言い難い。最後の方で取り上げられている「分岐問題」など、何が問題なのかさえよくわからなかった。

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    2019年10月25日
  • 幸福はなぜ哲学の問題になるのか

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    「幸福とは何か」「いかにして幸福になるか」「なぜ幸福になるべきか」という問いを哲学的に考察する道筋をわかりやすいことばで示している本です。

    著者は、現代の哲学・倫理学における幸福論が「快楽説」「欲求充足説」「客観的リスト説」の三つについて紹介し、それらはたがいに対立するよりもむしろ「共振」するということに注目して、著者自身の幸福についての考え方が語られています。

    あるいは、テーマそのものがこうした論じ方を要求しているところもあるのかもしれませんが、哲学的な方法によって幸福の概念についての考察を展開していくのではなく、もうすこしわれわれ自身の実感に寄り添うような場面に足場を求めつつ、議論が進

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    2019年06月26日
  • 分析哲学講義

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    「哲学」ならば、聞いたことがあるし想像もつく学問の分野だな、
    という人は多いですよね。
    じゃあ、「分析哲学」となると、どんな分野の学問なのか、
    「分析」とつくだけで、多くの人にとって憶測の範囲の学問になります。
    哲学よりも、細かいことを考えるんだ、と思う人もいるでしょう。
    しかし、哲学は細かいこともちゃんと考えていく学問です。
    なにか数式を使ってアナライズしていく学問かな、と思う人もいるでしょう。
    確かに論理式を使ったりもすると書いてありますが、本書のような入門書には
    ごくごく少ない数式の登場に抑えられていました。

    かいつまんで「分析哲学」を紹介すると、
    言葉を考えていく学問と言うことになり

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    2013年12月27日
  • 分析哲学講義

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    ■読みながらの疑問
    + p8「英語圏の哲学については分析哲学が哲学の全体を覆ってしまった」 -> 本当にそうなのか? 身びいきに見た感じではないのか?
    + そもそも哲学とは分析することではないのか?
    + 「言語」に特別な意味と位置づけを与えすぎていないか?
    + 「言語」は表現方法のひとつでしかないのではないか?
    + 言語になっていないものを切り捨てて良いのか?
    + 言語は人工的な言語も含めるのなら、言語ではなく表現や記号としたほうが良いのでは?

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    2012年04月11日
  • 分析哲学講義

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    分析哲学の本は、無未無臭でどうしても読み進めていくことが困難なものが多い気がするし、論理学とかきちんと勉強してないと、馴染めないものが多いので、これまで僕は敬遠してしまっていた。だけど、この本は、著者の体温が伝わってくるし、比較的平易な記述で問題の核心にズバッと入っているような気がして、面白かった。

    分析哲学の出発点にもなっている、「言語論的転回」にもそれをどのように受け止めるのかが様々であるというのは、そうなんだ〜と。最後の「時間」分析のところは、「今」という時間をどのように考えるかという問題(マクダード)で、難しくついていけなかったけども、すごく面白そうなので、もう一度読み直す。この辺り

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    2012年02月13日