伯方雪日のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
プロレスと格闘技に関連した、何年越しにも渡る連作短編集。どちらも門外漢で苦手なイメージがあるのだが、それでも問題なくさらっと読み易い。ミステリとしても凝り固まった不思議な謎というより、日常の謎に近いような、ふんわりとした雰囲気が漂う。間に入る「わたし」の独白も、それをプラスにしているだろう。
ミステリは全部で四編あるのだが、前半三話はどの話ももやっとしたものが残る。それで良いのだろうか、こんなものなのだろうか、と私なんかはぼけっとして読んでしまうのでそのまま読み進めてしまったが、謎解きが好きな人はその違和感に悩まされるだろう。
最後にようやく明かされたときには、びっくりというよりもなんだか狐に -
Posted by ブクログ
ネタバレ蝦蟇倉市で起こる不可解な事件の数々を題材としたアンソロジー。
まさかまさかの展開に驚いたのは、やっぱり道尾さんと伊坂さんの作品ですかね。
微妙にお話が繋がっている所もよかったといいますか。
<以下、ネタバレです。>
で。
道尾さんのラストについて。
車にはねられたのは、一体、誰なのか?
心情的には、ひき逃げ犯の彼であって欲しいんだけど、ネットでネタバレを検索すると、私的には考えもしなかった刑事さん説が。←
部屋の位置、車の進行方向を考えると、そうなる…んだろうか?
でも、あの刑事さん、別のお話でも出てくるんですよねー。
時系列でいうと、道尾さんのお話直後だと思われますし?
うーん。 -
Posted by ブクログ
企画物ってむずかしいんだろうなぁ。
っていうのがまず最初の感想。
"がまくら市"という架空の都市を舞台に5名の作家が寄稿した作品。
ちなみにこの世界、鎌倉市はちゃんと別に存在している模様(笑)
風光明媚で情緒あるがまくら市の名物は"不可能犯罪"が頻発すること。
1作目(道尾秀介)はさすが、よく出来ている。が、ちょっとサイコロジカルで不可能犯罪…?という感じもするけれど。
2作目(伊坂幸太郎)は少し短くて残念。
らしさはありつつ即興で仕上げたかのような印象。
と思ったら、実際あとからの参加でおそらくわりと短期間で書き上げた模様。
でもやっぱり上手いよ