企画物ってむずかしいんだろうなぁ。
っていうのがまず最初の感想。
"がまくら市"という架空の都市を舞台に5名の作家が寄稿した作品。
ちなみにこの世界、鎌倉市はちゃんと別に存在している模様(笑)
風光明媚で情緒あるがまくら市の名物は"不可能犯罪"が頻発すること。
1作目(道尾秀介)はさすが、よく
...続きを読む出来ている。が、ちょっとサイコロジカルで不可能犯罪…?という感じもするけれど。
2作目(伊坂幸太郎)は少し短くて残念。
らしさはありつつ即興で仕上げたかのような印象。
と思ったら、実際あとからの参加でおそらくわりと短期間で書き上げた模様。
でもやっぱり上手いよな。
ラストがね、私は"そう"だと思いたいな。
3作目(大山誠一郎)個人的見解ではありますが、正直ガッカリ。
1番素直に不可能犯罪を主題に据えているけどトリックのこじつけ方に萎えた。
と、モチベーションが下がりきった所で
4作目(福田栄一)、
この話、好き!不可能犯罪がどこにあったかはこの際どうでもいいや。
ありがちではあるけどほんのりミステリアスな始まりからあったかくって軽快に展開していって…ラスト靖美ちゃんの職業に「おぉ」と納得。この方の他の作品も気になります。
5作目(伯方雪日)、これもわりと素直に不可能犯罪。面白い!てほどじゃないけど悪くない。こういうのもアリだなーっと。
そんなワケで☆は3.6くらいかなー。
半端がないので3にしたけど。
そして、
さすがにこれは伊坂さんの単独の本には収録されないだろうから、購入に後悔はありません。