福留真紀のレビュー一覧

  • 将軍と側近―室鳩巣の手紙を読む―
    徳川吉宗に仕えた室鳩巣の目を通して、周辺の幕府官僚の様子を描いている。

    室鳩巣が弟子との私信を、弟子がのちのちに「兼山秘策」に纏めており、その私信を読み解くことで人間模様が浮かび上がってきます。

    間部詮勝や新井白石の苦悩振りや、老中たちのピンキリ振りも分かりやすい現代語訳で、とても読み易い。

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  • 名門水野家の復活―御曹司と婿養子が紡いだ100年―(新潮新書)
    資料が少ない中、よくここまで書き上げたと思う。
    出世するかどうかは、江戸時代も現代も、大して変わらないようだ。
  • 名門水野家の復活―御曹司と婿養子が紡いだ100年―(新潮新書)
    譜代の大名の家の再興と、出世について述べた本。
    折々に、資料の原文を記しながら、平易に記述していくスタイルは、故・山本博文東大教授と同じもので、私は心地よく感じた。この著者が扱う時代も山本氏と同じ江戸時代だし、山本教授の書いた書籍が好きだった私としては、よい著者を見つけたという、嬉しい発見だった。
  • 将軍と側近―室鳩巣の手紙を読む―
    権力は誰のものか。一人の儒学者の目を通すことで、江戸の政治が生き生きとよみがえる。本書の目的は、幕府の儒学者という比較的将軍に近い位置で幕府政治を見つめてきた「室鳩巣」という一人の人物の目を通して、政治家たちの人間模様を見ていくことにある。(2014年刊)
    ・プロローグ
    ・第一部 徳川家宣・家継の巻...続きを読む
  • 将軍側近 柳沢吉保―いかにして悪名は作られたか―
    いかにして悪名は作られたか。奸臣か忠臣か、資料を駆使してその実像に迫る。
    側用人柳沢吉保のイメージは決して良いものではない。むしろダーティなイメージが強い。本書は、史料を駆使し、実像に迫ろうとした、新進気鋭の学者による意欲作である。

    慎み深く「自らの出世のために、主人に媚びへつらい、良くないこ...続きを読む
  • 将軍側近 柳沢吉保―いかにして悪名は作られたか―
    先日観た大河ドラマ「元禄太平記」総集編で柳沢吉保が気になり、その延長線で購入。(笑)
    「悪役」イメージの「側用人」柳沢吉保の実像を、限られた史料の中からわかりやすく再現を試みる。
    まず、「側用人」という制度としての役職は綱吉期にはまだなく、綱吉の側近として、綱吉の政治的意思を尊重し、また綱吉の日常空...続きを読む
  • 名門水野家の復活―御曹司と婿養子が紡いだ100年―(新潮新書)
    水野家は私が住んでいる地域とも関わりが強く興味があったため本を手に取りました。
    わが町、東浦町は春に於大祭りが開催されています。ぜひ、一読されるといいですよ。