家近良樹のレビュー一覧

  • 西郷隆盛 維新150年目の真実

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    ネタバレ

    理路整然とした文章で読みやすい!
    1日で読破。構成もわかりやすく、西郷隆盛の人生を一通り知っている人であれば誰でも楽しめる1冊。

    どの章も魅力的でわかりやすいけど、特に惹かれたのは西郷の7つの謎のうち、
    何故早い段階で自決しなかったか、という点を
    自分のために死んでくれる者がいることを無上の名誉だと思っていたのでは、という
    筆者の見解。
    正しいか正しくないかは置いといて、いやー面白いし正直、ありえない話ではない。
    筆者が述べている通り、西郷隆盛はただ単なる豪胆なヒーローではなくて、繊細、人間嫌いな面もあり自分を好んでくれる人間には優しくする。
    そう考えると、とんでもなく歪んだ自己肯定感として

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    2022年05月08日
  • その後の慶喜 ──大正まで生きた将軍

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    とかく誤解を受けがちで賛否両論ある最後の将軍様。意外なカワイイ姿を拝見できて楽しいです。しぶとく生きて幸せに死んだ姿は見習うべきところがある。

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    2022年01月15日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    倒された幕府ではなく、自壊したというのが
    読み取れます
    そういう時に慶喜の姿がチラチラと見えると
    舞台に悪役が登場したような存在感がある

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    2016年06月11日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    [もう1つの主役]対外的な危機を背景として薩長を筆頭とする雄藩が倒幕に乗り出すという、巷間に溢れる幕末史の見方に新たな視点をもたらす意欲作。これまであまり注目を集めてこなかった、強硬な攘夷論者の孝明天皇、そしてその背後に控えた「一会桑(一橋慶喜(注:後の徳川慶喜)、会津・桑名両藩)」の動きとその役割に光を当て、知られざる歴史の一面を明らかにしていきます。著者は、中学・高校の先生を勤めながら歴史を学んだという家近良樹。


    取り上げられた対象が素晴らしければ、その時点で本の面白さが一定程度は保証されるといっても過言ではないと思っているのですが、孝明天皇という対象はまさにそのような一例なのではない

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    2015年09月25日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    幕末明治史に対する新鮮な視点を提供してくれる。討幕派というものがこれまでいわれていたようにすんなりと結成されたものではなく,紆余曲折の末,処々の要素が絡み合う中で産み落とされた,といっていいものであるということ。

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    2015年04月06日
  • 幕末の朝廷 若き孝明帝と鷹司関白

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    [ 内容 ]
    孝明天皇といえば、近年の研究では、朝廷の実権を握る摂関家や、開国を迫る幕府に、敢然と立ち向かった豪胆な性格の人物とされる。
    しかし史料から浮かび上がるのは、周囲への配慮と優しさをみせ、重大な決断を迫られて苦悩する姿である。
    孝明天皇の実像とは?
    なぜ岩倉具視ら中下層公家集団が発言力を持つようになったのか?
    本書では、考明天皇や関白鷹司政通らの動向を中心に、公家社会の実態に迫り、幕末史の新たな視点を示す。

    [ 目次 ]
    第1章 孝明天皇は豪胆な性格の持ち主か
    第2章 幕末期的状況とは何か
    第3章 ペリー来航とその影響
    第4章 ペリー再航後の朝廷
    第5章 孝明天皇はなぜ開国路線の前

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    2010年07月15日
  • 幕末の朝廷 若き孝明帝と鷹司関白

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    幕末的状況として、
    黒船来航後、西欧に学んだゆえに平等観念が芽生えたのではなく、
    身分に捉われることなく衆議を尽くすという下地ができていたから、
    西欧の平等観念をすんなり受け入れることができた、という理解でよいだろうか。
    「天下は一人の天下にあらずと申す儀もこれ有り候得ば、万民納得仕らず候では内外混乱すべく存じ奉り候、・・・」

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    2009年10月07日
  • 歴史を知る楽しみ ──史料から日本史を読みなおす

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    歴史好きな人が読んで面白いのはもちろん、歴史=暗記科目と思い、歴史嫌いになった方に読んでもらいたい1冊。

    幕末史の泰斗による「歴史の見方」の入門書。

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    2025年02月02日
  • 酔鯨 山内容堂の軌跡 土佐から見た幕末史

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    幕末は好きだけど、土佐のことは詳しく知らないなと思い手に取った一冊。
    著者の別本を読んだことがあって非常に読みやすかったのですが、今回もハズレなし!
    史料引用の後にはつまり、とまとめてくれてるので理解がしやすかった。

    それにしても、著者も書いているが
    山内容堂の「チャンスの逃し方」と「粘り強さの無さ」。後藤象二郎らが悔しがったらしいが、私も読んでて思わず悔しくなりそうだった(笑)
    大政奉還後の小御所会議なんて、最初は岩倉具視とバトルが出来るくらい、徳川家だけの納地返官に大反対してたのに、再開したらだんまりなんて(笑)
    著者も書いていたが、本当に酒の力もあったら面白いけど……
    ただ、そこにも実

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    2023年07月19日
  • その後の慶喜 ──大正まで生きた将軍

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    明治時代の徳川慶喜の姿を資料や研究に基づいてしっかりと追い、紹介した一冊。
    静岡に行ってからの30年間の最後の将軍・徳川慶喜がどのように暮らしたかなどがリアルに示される。狩猟や自転車などアウトドア派の一面、徳川本家や勝海舟、渋沢栄一らとのそれぞれの関係性も興味深い。
    最後の将軍として慎み続けた静岡時代と晩年の名誉回復、そして歴史的記録への情熱。久々に夢中で読める一冊だった。

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    2023年02月25日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    幕末を、薩長史観ではなく、孝明天皇、敗者である幕府の側からも考察した。学術的には、龍馬や西郷、高杉などの志士や新選組は枝葉末節なものらしい。外国に対する知見を持てなかった孝明天皇が、力を失いつつある幕府と相まって、自国と外国の力の差を実感できずに攘夷路線を突き進んだことが、結局は幕府の崩壊に繋がった。大政奉還後、薩長の武力討幕という野望を止める者は誰もいなかった。本当に日本国民を震撼させる王政復古クーデターが必要だったかは疑問だ。

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    2020年02月07日
  • 西郷隆盛 維新150年目の真実

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    随分と大胆な推測を盛り込んで西郷の謎に迫っている。それはそれで面白いし、歴史の見方かという気もするが、あまりに度を越した推測もどうかと思う。

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    2018年01月31日
  • その後の慶喜 ──大正まで生きた将軍

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    徳川慶喜が没したのは、明治天皇や伊藤博文、勝海舟など殆どの明治の主役の死を見届けた後の大正二年だった、人生の半分以上が余生。早期に華族としての生活は得ていたもののその暮らしは公人としての活動を制限し、狩猟、弓道など、さらに晩年は囲碁、写真など多趣味なものであったという。自転車や、最晩年には自動車をいたく気に入って用いていた。
    鋭敏で体力も優れていたと思われる。

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    2018年10月20日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    幕末の歴史解釈は志士の英雄的な活動による革命賛美のイデオロギーにとらわれたものになりがちであるが、一橋、会津、桑名三藩のクーデター失敗に過ぎないという、冷静に幕府瓦解をとらえた政治史としての解釈が新鮮だった。

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    2014年09月23日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    明治維新時の日本国内状況を事実をもとに推察。
    一会桑の動きと他勢力の動きから明治維新への流れがわかりやすい。

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    2014年04月20日
  • 江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」

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    元々は12年以上前に新書で出た本の文庫版なので、
    すごく目新しい、というわけではないのでしょうが、
    それでも新鮮な視点がいくつかありました。

    孝明天皇に触れる際に、
    祖父である光格天皇が登場するあたり、
    12年前の本としては画期的だったのかもしれません。

    幕末は薩長や土佐の志士たちや会津、新撰組にどうしてもスポットがあたりがちで、
    若い力が前面に出てきてしまいますが、
    鷹司や二条といった調停の重鎮も様々な場面で重要な役割を果たしてきたはずで、
    それがしっかり描かれていたのもよかったです。

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    2014年04月14日
  • 歴史を知る楽しみ ──史料から日本史を読みなおす

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    中高生向け。私自身は社会が得意なこどもで、歴史も好きだったけど嫌いな子にはとっかかりにはなるのかなぁ。

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    2021年11月10日
  • 西郷隆盛 維新150年目の真実

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    何かで読んだのだけど、日本人は「覇」という文字を、例えば「〇〇高校甲子園制覇」」のようにいい意味として使う傾向があるが。漢字の本家、中国では「覇」はいい意味の文字ではないらしい。
    「覇」というのは、国を力で治める(だったか?)みたいな時に使う言葉で。
    国は「徳」で治めなければならないとする中国の価値観では、力で治める「覇」は卑しいみたいな感覚があるらしい。
    それを知った時、『三国志』の主人公が、物語の主人公としては大よそツマンナイ劉備玄徳と諸葛孔明なのはそういうわけなのか!wと大いに納得したというのはさておき(^^ゞ
    つまり、私たち日本人が西郷隆盛(の価値観)を理解できないのは、そういうことな

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    2021年03月09日
  • 歴史を知る楽しみ ──史料から日本史を読みなおす

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    歴史に纏わる小説を遠ざける傾向を感じる事から今一度歴史に興味を抱くことを目的に読む。
    歴史に関する考え方を丁寧に、強く主張せず読者の判断に任せる姿勢。だが説得力があるので鵜呑みにしてしまうが。
    司馬遼太郎のことを歴史家の観点から否定する立場を取らざるを得ないだろうが、多少創作や誤認があってもその作品群に親しむ事で作者の目的に合致すると解釈する。
    やはり若いうちに読書を沢山しておくべきだったと猛省。退屈凌ぎの読書に留まらないよう、読書にの質を少しでもあげていきたい。

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    2020年08月17日
  • 歴史を知る楽しみ ──史料から日本史を読みなおす

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    歴史を知る楽しみについてはほぼ一般論なのでは?目新しいことはなかった。著者の話が多すぎる。最後の方読書の話だし。具体例の方が面白かった。戦国期以降の国主が高野山に遺骨や位牌を送るのは、土地が侵略された時にそれらがひどい目に遭う可能性があるから、とか。

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    2020年05月11日