野口旭のレビュー一覧

  • 反緊縮の経済学

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    歴史的背景を交えて経済学を説明している。著者が反緊縮という立場を明示しているからこそ随所に著者の評価が下されていて面白い。

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    2023年08月04日
  • 反緊縮の経済学

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    不景気の時は金利を下げて借りやすくして、銀行による信用創造を増やしてマネーを増やすというのがこれまで人類が被ってきた厄災から得た知見であるのに、日本のこの状態で市場の要求に従って金利を上げろなどという人が、与党のみならず野党でも大勢を占めるという事実に驚愕する。経済学というのは人の幸福を実現するためにあるので、一部の人の利益を守るためにあるのではないぞ。

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    2023年01月22日
  • アベノミクスが変えた日本経済

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    アベノミクスが達成してきた成果を様々な指標で確認できる一冊になっています。個人的には、今までなんとなくといった程度の理解で済ませてきた、イールドカーブコントロールの及ぼす影響や仕組みについて理解が出来たところが大きな収穫でした。最近のアベノミクスに対する否定的な言説にも、明快な反論がされており、自分にとっては、とても有益な一冊でした。

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    2018年05月18日
  • アベノミクスが変えた日本経済

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    昭和恐慌研究会のメンバーの皆さんは非常に精力的に活躍されているが,専大の野口先生もそのお一人。毎回,本を頂戴するたびに頭が下がる。

    今回のちくま新書もアベノミクスの成果をデータでもって整理し,正しく評価している。とくに雇用の改善については,多くのページが割かれており,まさにアベノミクスの成果がその部分で高く評価されるべきであることがよくわかる。

    またここ20年来の経済史も簡潔にまとめられていて,大いに参考になった。

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    2018年04月12日
  • 構造改革論の誤解

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    2000年初頭に盛んに話題となった「構造改革論」についての、思い違いや日本経済に必要な経済政策の処方箋を分かり易く著してくれています。経済学の教科書で学んだ総需要曲線や総供給曲線の実際の経済に於ける見方が分かったのは個人的な収穫でした。勉強になりました。

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    2016年04月01日
  • 構造改革論の誤解

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    構造改革と言われて久しいが、実はバブル崩壊後から続く日本のデフレ経済というものは、日本銀行をはじめとする、金融政策の失敗が原因であった。それを構造改革という事にすり替え、経済を疲弊させてしまった。
    そのことがつぶさに描かれている良い本である。
    結局今回の黒田日銀の誕生によって、やっと正しい金融政策が実施されたのである。
    この本はよく読んでみてほしい。現在も構造改革路線は、受け継がれており成長戦略という名前にすり変わりっていまだに続けられている。

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    2014年10月13日
  • グローバル経済を学ぶ

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    クルーグマンの教科書だと分厚すぎて読むのに疲れる内容をコンパクトにまとめてくれてる。

    主にグローバリズムに焦点を当てて、比較生産比説、ヘクシャ=オリーンの定理、経常収支に関する俗論を論破している。

    目からウロコ。

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    2012年08月07日
  • グローバル経済を学ぶ

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    貿易収支、比較生産費原理、、、等々
    平易な言葉で説明されており分かりやすい。
    なんかこの著者、同じような内容の本をたくさん書いているような気がするけど、ま、いっか。
    面白いし、まいっか。

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    2009年10月04日
  • エコノミストたちの歪んだ水晶玉―経済学は役立たずか

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    インフレ・ターゲッティングを通じた「デフレ阻止」が受け入れられるのはアダムスミスのいう「共感」に満ちた社会であるか否かにかかっている。小泉内閣の「痛みに耐える構造改革」に対する熱狂は、その痛みを味わうことになるのは「自分とは別の誰か」と考えたからかもしれない。残念ながら、我々の社会とは他人の「いい思い」には厳しく、他人の不幸には寛容な社会のようである。

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    2009年10月04日
  • アベノミクスが変えた日本経済

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    ネタバレ

    リフレ派経済学についてこの半年ほどでそれなりに勉強してきたが、そんなリフレ派の政策であるアベノミクスについておさらいが出来た。改めて、アベノミクスに対するバラマキだとか非正規が増えただけだとかいう批判はトンチンカンだなぁと感じる。昨年の消費増税とこの度のコロナショックで日本経済が落ち込んでしまったが、菅政権にはデフレ邁進とはならないような政策をとっていただきたい。

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    2020年12月16日
  • 構造改革論の誤解

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     本書の意義を見るには当時の小泉政権発足当初のマスコミやその政権に対する過剰な政治「期待」の一億総ヒステリー状況があったことを認識しておく必要がある。9月30日、 小泉改造内閣が発足。柳沢伯夫金融大臣を更迭して、竹中経財相に兼務させた。これにより以後は不良債権処理の強硬策を主張する竹中が小泉政権の経済政策を主導した。当時はデフレ下で、当時は株価が7000円台にまで落ち込み、住宅価格も落下していた。すなわち資産価格の下落が激しかったのである。そこで、金融機関の貸し渋りと不良債権が問題視され、株価の下落は金融機関の含み益の減を通じて、自己資本比率8パーセントも割り込む事態が発生しつつあった。こう

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    2009年10月04日
  • エコノミストたちの歪んだ水晶玉―経済学は役立たずか

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    「アンチ・リフレ派によるリフレ派批判その2
    筆者が注目したもう一つのリフレ批判は、松原隆一郎氏(東京大学教授)のウエブサイト「思考の格闘技」に掲載されている、二〇〇四年七月六日付けのコラム的論考「バカさえ…」である。木村剛氏の場合とは異なり、この松原件の批判は、その対象はリフレ派であり、とりわけ『エコノミスト・ミシュラン』の三人の編者でえることを明示した上でなされている。それは形式的にも、それ以前に展開された一連の応酬、すなわち松原氏の同「思考の格闘技」における『エコノミスト・ミシエラン』批判「『バカの壁』について」(二〇〇四年二月一七日付)、それへの『エコノミスト・ミシュラン』の三人の編者

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    2009年10月04日
  • グローバル経済を学ぶ

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     著者の新書版「経済対立は何故起こるのか」の改訂版らしい。というのも、野口旭の前著は、絶版扱いであって筆者は読んでいなかった、読めなかったのである。
     野口には、基本から解き明かし理詰めで説明してくれる分りやすさがあって筆者好みの論述がいいのである。扱っている内容は、グローバリズムのことだが、グローがリズムの肯定面を貿易の観点から、比較優位説に従って述べてあって素人の筆者にも理解しやすい。グローバリズムという言辞を表題に持ってくるというのも中々に挑戦的今日的だが、「景気拡大」が持続しており、その恩恵を受けている上場企業では、グロバーリズムの否定面を見る向きは少なくなっているだろう今日、出版のタ

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    2009年10月04日
  • アベノミクスが変えた日本経済

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    金利上昇で、国債を大量保有報告書する日銀にキャピタル・ロスが生じても、統合政府として見ればロスは生じないとか、ビルトイン・スタビライザーとして慣らしてみれば損得は平準化されるとか、更には、固定金利を変動金利に置き換えればよいというのは、あまりにも身勝手なものの見方ではないかと思う。

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    2018年06月17日
  • グローバル経済を学ぶ

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    ニュース等でいわれている「国際競争力」や「グローバル経済」というよく使われているが、実は定義があいまいで社会通念上スケープゴートとしても使われている等、面白く読める。
    本書の一節に下記の文章があった。
    「一国が貿易を行うということは、比較優位産業に特化することであり、それは同時に、比較劣位産業を縮小させるということ。」要は得意なことしてお金儲けようねってこと。これって結局個人の経済活動にもあてはまるよな。得意なことを職業にしないとつらいし。

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    2015年05月02日
  • エコノミストたちの歪んだ水晶玉―経済学は役立たずか

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     日本経済はなぜ回復したのか? 逆から言えば、なぜ15年もの長きにわたって低迷したのか? 
     経済停滞は何よりもデフレのせいであり、歪んだ政策思想に基づく阿呆な経済政策でデフレを放置しつづけた結果であるというのが本書。この本はいわば、リフレ派による「戦後総括」であり、デフレが猖獗を極めた2002年頃からの経済論争を振り返って、なにが正しくて、なにが間違っていたのかということを浮き彫りにしている。

     じゃあ、2002~2003年以降、日本経済が回復基調に乗った原因はどこにあるのか?
    「まず、その最大の牽引車は、外需の拡大であり、それをもたらした世界的な景気拡大であった。しかしながら、国内のマク

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    2014年03月30日
  • グローバル経済を学ぶ

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    自分の頭ではどうも理解できない部分もあった。
    例えば、比較優位産業は労働集約的産業→資本集約的産業→R&D集約的産業に移行していくとあったが、これは為替の問題で解決できるようなことではないのか。例えば、現在中国で繊維産業などが盛んに作られているが、これは中国が為替を固定させているからではないか。日本も円安になりさえすれば、そのような産業も少しは栄えたりもするのではないのでしょうか。
    他の歴史的事実などの説明に関してはとても分かりやすく、勉強になりました。
    中国に関してはイギリスなどのような通貨危機はないかもしれないが、物価を抑えられなくなってバブルになるってのがオチのような気がしてなりません。

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    2011年09月12日
  • 構造改革論の誤解

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    経済領域で世間的に誤解されている4つの誤解を取り上げてそれを正す本である。丁寧で非常にわかりやすく、かつ多少経済理論を取り入れた説明が心地よいが、著者の別の本やクルーグマンの著作を読めばこの本を読まなくても十分だという気がしなくもない。

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    2011年10月23日
  • グローバル経済を学ぶ

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    [ 内容 ]
    グローバル経済の拡大に取り残されつつあるといわれ続けてきたわが国の経済も、ようやく復調の兆しを見せ始めた。
    わたしたちは、改めてグローバル化する市場経済の現実を冷静に見つめなければならない。
    貿易、経常収支、為替レートなどの問題は、経済を理解するうえでの必須の基本事項である。
    本書では正しい国際経済学の見方を、グローバル経済の現実に即して解説する。

    [ 目次 ]
    第1章 グローバル経済の虚像と実像(グローバル経済を学ぶ意味 グローバリゼーションの光と陰 「グローバル資本主義の危機」は本当か)
    第2章 貿易は何のためにあるのか(国際競争主義はなぜダメなのか 比較優位の考え方 貿易

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    2014年10月27日
  • グローバル経済を学ぶ

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    経済学の初歩の教科書を読まされているような感じ。「グローバル化に疑問を呈する連中は、この程度も知らないのか」といわんばかりの意欲にあふれた本。
    現にグローバル化の陰で起きていることについては巧みに逃げているが、全体的な経済的効率がどのように達成されるかについてはきちんと書かれている。

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    2009年10月04日