アダム・オルターのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人が物事に依存する原因を、過去の実験や有識者によるインタビューをもとに解説し、どう対応すべきか提示している。
以前は【薬物・酒・たばこ】といった物質的依存が主であったが、現代においては【SNS・ソシャゲ・VOD】といった行動的依存に警鐘を鳴らしている(本書では行動嗜癖と言っている)。
テクノロジーが身近になった故に、僕らはそれに(安易に)抵抗できないのだ。例えば、Netflixが仕掛ける「ビンジウォッチング」について言及している(海外ドラマなど、次のエピソードを自動再生して、2~6話一気見させる仕組み)。この章だけでも、本書を読んだかいがあったと思える。これらの依存ビジネスが、生活のあらゆ -
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依存症ビジネスとどのように共存していくか、の話。依存症ビジネスに含まれている6つの要素の細かい解説が書かれていた。その6つの要素は、確かに依存するなぁと感じる反面、人生を充実させる要素、幸せを感じる要素、とも似ていて複雑な気持ちにもなった。
以下メモ
・行動嗜癖(依存)の恐ろしさ:
仕事や遊び、基本的な衛生観念人との交流などを後回しにしてしまう
・注意力の持続時間が減少している:
マイクロソフトの調査で、人間の注意力の持続時間が2000年の12秒から2013年には8秒に(金魚は9秒)
・依存症は学習によって生じる。記憶に埋め込まれる。なので、同じような環境であれば同じ症状があらわれる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「行動嗜癖」という観点から、インターネットやそれを活用したデジタルデバイス、デジタル商品に対する現代人の「依存症」について警鐘を鳴らす本書。現在のデジタルデバイスやサービスは顧客に「依存」させる仕掛けを巧妙に用意しているというのは事実だし、具体例として紹介される内容も「自分にも身に覚えがある」と思えるものばかりで、その内容自体は非常に興味深い。
ただその一方で、「どこまでこの主張を信用していいのか」という根本的な疑問が解消できない。
例えば第一章p.37では、「オンラインでの交流は(中略)ある種の害をもたらす。人間は、自分の行動が他人に影響を与える様子を観察することで、他人への共感や理解と -
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本書冒頭で語られる、行動も、麻薬や、アルコール、タバコと同様、依存をもたらすというのはその通りと思える。
今や、多数の人々がスマホを片時も手放せず、デートの最中や、友達との食事中までスマホをチラチラ見ているのはよくあること。
スマホは現代の生活において必要不可欠であるが、過度にそれに依存する/のめりこむ/集中することが、弊害をもたらす。
人を依存させる要因として、目標、フィードバック、進歩の実感、難易度が上がっていくこと、クリフハンガーの感覚、他者との交流があるということも概ね納得。
本書後半、どうやって依存から抜け出すか、依存にならないためにはどうするか、というあたりになると、途端に歯切れが -
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武田先生推薦
☆3.5くらい
行動嗜癖の6つの要素
①ちょっと手を伸ばせば届きそうな魅力的な目標があること
②抵抗しづらく、また予想できないランダムな頻度で、報われる感覚(正のフィードバック)があること
③段階的に進歩、向上していく感覚があること
④徐々に難易度を増していくタスクがあること
⑤解消したいが解消されていない緊張感があること
⑥強い社会的な結びつきがあること
こうした要素を必ず1つは備えている
①好きと欲しいは似ているようで違う。
通常ならば、
好きなものを欲しがり、
欲しいものを好きだと思う。
ところが、
依存症の場合、
愛してはいけない相手に恋 -
Posted by ブクログ
<目次>
プロローグ 自分の商品でハイになるな~ジョブスと”売人”に共通する教え
第1部 新しい依存症「行動嗜癖」とは何か
第1章 物質依存から行動依存へ~新しい依存症の誕生
第2章 僕らはみんな依存症~何が人を依存させるのか
第3章 愛と依存症の共通点~「やめたいのにやめられない」の生理学
第2部 新しい依存症が人を操る6つのテクニック
第4章 <1>目標~ウエラブル端末が新しいコカインに
第5章 <2>フィードバック~「いいね!」というスロットマシンを回しつづけてしまう理由
第6章 <3>進歩の実感~スマホゲームが心をわしづかみにするのは”デザイン”のせ