生田武志のレビュー一覧

  • 貧困を考えよう

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    10年以上前の問題意識に基づき書かれたものにも関わらず問題は今もなお存在する。人に冷たい政治を変えねばならない。

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    2023年04月09日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    大阪市西成区でホームレス問題に長年関わっている著者が記したルポタージュ。ホームレスと日雇い労働は切っても切れない関係にあるが筆者も日雇い労働者としての経験があり、現在は日雇い労働者を支援する側として働いている。
    ホームレスに対して「よく言われるセリフ」にも根拠を示した論理的な説明がなされている。
    「みんなが使う場所にいるのは迷惑だ」→世の中には公有地か私有地しか無い。行き場のないホームレスが公有地に野宿するのは必然。
    「家に帰ればいいのでは」→家族の絆が切れているためにホームレス化、もしくはホームレスになると同時に家族の絆が切れる。
    「福祉に相談に行けばいい」→福祉事務所はホームレスに対して十

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    2015年08月23日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    ホームレスの現状(とはいえ2007年当時の)に関する本の中では、最もシビアな話が多いと思う。インタビューから得られた話ではなく、長く地道な活動を行ってきた著者ならではの内容。例えば貧困ビジネス、野宿者襲撃、危険な仕事などの生死に関わる問題など。釜ヶ崎の歴史から行政のホームレス支援の方向性まで丁寧に書かれている。支援には住居・仕事・人間関係が必要であるが、行政の支援が不十分で排除(不可視化)向かっている部分も大きいことがよく分かる。

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    2013年03月31日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    丁寧な描写で野宿者の実態が非常によく理解できた。また、実体験に基づく内容であるだけに、これからの対応策に関する提言も非常に説得力のあるものだと感じた。
    この本を読んですぐ自分に何ができるというわけではないかもしれない。しかし、少なくとも今まで持っていた野宿者の人達に対する間違った情報、思い込み、偏見などは改善することができるのではないかと思う。積極的・能動的に活動を起こすことはできないかもしれないが、今後例えば子供たちとこうした社会問題について話す機会があった時、あるいは何らかのかたちで野宿者の人達との接点が生じた際に今までとは違う言動をとることができるのではないかと思う。

    ・市場の失敗、国

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    2011年05月29日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    大阪・釜ケ崎で野宿者支援活動に20年間携わってきた著者が、野宿者とフリーターの問題を同じ位相でとらえ、日本社会の最底辺で人々が直面している現実を報告する。「究極の貧困」を問うルポルタージュ。(TRC MARCより)

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    2009年10月04日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    ワーキングプア、ネットカフェ難民、不安定雇用など様々な問題が取り上げられ、どんどん深刻化している今の世の中だからこそ!いつどんなきっかけで、この「最底辺」に陥ってしまうかもわからないため、決して他人事では済まされない、明日は我が身です。なんとこの著者は同志社大学の学生である頃から、大阪の釜ヶ崎で野宿者支援活動に長年携わっている。支援する側にまわるだけじゃなくて、自らも釜ヶ崎の日雇い労働者になり、野宿者と同じ生活を送るという経験もしている。すごい行動力・・。そんな著者の渾身ルポタージュ。読み応えは抜群。衝撃的なデータやエピソードが満載。夢中になって読みました。

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    2009年10月07日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    これまた、中身の濃ゆすぎる1冊でした。仕事中にホームレスが職場に来たのをきっかけに、読んで見た本。日本最大級のスラム街と言われる大阪釜ヶ崎のリアルな実態。著者が自ら日雇い労働者となり、本当の現場を長期間体感してきたルポタージュ。しかも同志社OB。

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    2009年10月04日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    この本を読むまでは、路上生活者は気楽な自由人で、
    一日寝て、のんびりとした生活を送っていると
    思っていたが、思い違いをしていたかもしれない。
    野宿をしている人が何気ない人から、理由もないのに
    暴力を振るわれて、生命を失い、また、不貞になることもあり、また、不貞になると、野宿から抜け出すことが難しくなる。また、生活保護も役所から、なかなか、受けることができず、最終的に路上で、命を失うこともあることが分かった。しかし、でも、新宿の動く歩道で、浮浪者がたむろして、においがすごくて、地下道を歩く人も少なくなり、スラム化しつつあったので、天幕の撤去は、今では、正しかったと思っている。それら、野宿の人は、

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    2015年11月09日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    ネカフェ難民 寄せ場 ホームレスとhomeless(意味が全く異なる) 釜ヶ崎 シモーヌ・ヴェイユ ドヤ街 コンドラチェフの長期波動 釜ヶ崎暴動(1961) 結核(釜ヶ崎は世界最悪の感染地とも呼ばれた事がある) シノギ(路上強盗) みやうち沙矢『勉強しまっせ』(西成について差別的な説明がなされ、話し合いの場が生じた) 加藤組(かつて存在した暴力的な土建会社。同様の会社に山梨県の朝日建設がある) カイザ南津守(建設中に崩壊したマンション) アスベスト除去 アジアンフレンド(アジアからの出稼ぎ労働者のための支援組織) 90年釜ヶ崎暴動 エコノミークラス症候群(車中に住んでいる人がたまになる) 『バ

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    2014年09月12日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    講演会で生田さんのナマの話を伺う機会がありました。その前に本は読んでいたのですが、想像していたより声のトーンも静かな、押し付けがましくない包容力を感じさせる人だったのが印象的でした。生涯を社会問題の活動に投じる覚悟とその行動力に感銘を受けました。この本も薄い社会調査などを吹き飛ばす厚みがあります。

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    2014年01月13日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    寄せ場の歴史を迫力をもって、伝えてくれる本。

    表紙にもあるが、「20世紀は難民の世紀と言われた。だが冗談抜きで21世紀はホームレスの世紀となる可能性がある」との一節は、リアルだ。

    私は横浜駅周辺で路上生活者の夜回りをしたことがある。一人ひとりに声をかけた。それはかけがえのない経験だった。

    足を運ぶ。このことの大切さが身に染みる。

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    2012年04月27日
  • 貧困を考えよう

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    今、この本を読んでいる私だって「貧困」に陥らないと断言はできない。
    様々な条件が重なれば、今の日本では、富裕層を除いては、貧困が自分の問題となるのではないか。
    自分がそうなっては困るからという、ずるい考え方からでもいいから、貧困について、一人でも多くの人が関心を持っていけばと思います。
    そしてまた、人とのつながりというものを大切にしていくこと、周りの人に心を配るということを心がけていきたいと思います。

    西成区、あいりん地区での子ども達の実状が報告されていますが、本当に心が痛みます。
    そのような現実がすぐ近くにある。

    貧困の連鎖を止めるために、私は無力だと思う。
    でも、だからと言って無関心で

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    2012年02月16日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    書いてあることは非常に共感。でも子どもと遊びに行く近所の公園にホームレスのテントが張ってあったら私は嫌だ。
    最低保障年金や逆給付を制度化して生活保護そのものをやめてしまったほうがすっきりするはず。
    ついでに医療も簡素化して長期入院・転院なんてできなくすりゃいいと思う。最低給付金の中で払える範囲の中で医療サービスも受けるというのがこの高度先進医療の社会ではわかりやすい結論。

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    2011年07月03日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    釜ケ崎の生活を実地体験していて、そこで日雇いで働いている人がどれだけ一般的なイメージと違って勤勉でまじめか綴っているあたりが読み応えあり。
    役所の対応がいいかげんというのを通り越して、明らかな法律違反というのがひどい。一般人にとっても無縁ではまったくないのがよくわかる。

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    2010年06月27日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    [ 内容 ]
    野宿者(=ホームレス)問題が深刻化している。
    失業した中高年、二十代の若者、夫の暴力に脅かされる母子。
    いま、帰る場所を失った多くの人びとが路上生活に追い込まれている。
    他方では、多くの若者がフリーターや派遣社員として働いている。
    その数およそ400万人。
    遠くない将来、彼らも「若者」ではなくなる。
    そのとき、社会はどうなるのか…。
    大阪・釜ヶ崎で野宿者支援活動に20年間携わってきた著者が、野宿者とフリーターの問題を同じ位相でとらえ、日本社会の最底辺で人びとが直面している現実を報告する。
    「究極の貧困」を問うルポルタージュ。

    [ 目次 ]
    はじめに 北海道・九州・東京、その野宿

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    2014年10月27日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    文章が大変お上手です。
    一度も飽きることなく最後まで面白く読めました。
    文学的な文章もすごいと思いますが、
    分かりやすい文章が一番好きです。

    大学生の時に野宿者関係のボランティアに係わり
    現在に至るまで同じように日雇いで働きながら支援活動を続けている著者さんの野宿者の実態暦。

    ・・・・ワタクシ、若いうちにニートやめられて本当によかった・・・・!

    本当に大変だと思う。
    先進国って、こういう国なのだと初めて知りました。

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    2009年10月04日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    またこの手のテーマの本を読んでしまいましたがこの際ふっきれました。「貧困」「格差」を極めていこうと思います。これでゼミ論も安泰です。藤村万歳(笑)この著書は著者が大学生のときからフィールドワークをしてきた大阪の釜ヶ崎の野宿者に焦点を当てた質的調査の本、ルポルタージュである。釜ヶ崎は日本最大の寄せ場であって全国の1/4〜1/3ぐらいの野宿者がいるのでフィルドワークには最適だったんだなと思った。このテーマを極めたい僕としては在学中に1度ぐらいは行ってみたいと思う。その釜ヶ崎では病気が貧困に繋がり貧困が病気に繋がる悪循環の発生、「野宿者は普通の人とは何か違う」という偏見に悩む人、日雇い労働が建築や土

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    2009年10月04日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    ワーキングプアとかネットカフェ難民についての本が増えている中、古くから最底辺の生活者の集まる町として知られてきた大阪釜ヶ崎でNPO活動をしてきた著者が最底辺の生活と言われているものがどのようなものか、生々しく描き出しているルポタージュ。

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    2009年10月04日
  • ルポ最底辺 ――不安定就労と野宿

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    あいりん地区や釜ヶ崎という地名を聞いても、遠くに住む人にはあまりピンと来ず馴染みがない。そうした場所がどんな様子かは、ニュースや本を通じて想像するものの、実態はどうなのだろうか。

    本著はホームレスの実態を取り上げたルポだが、著者自らホームレス体験をした上で、ホームレスに好意的な立場から書かれている。これらの人に対し、自己責任論を押し付けるのは間違っていて、これは椅子取りゲームの結果としての構造的問題だろうと。

    しかし、個人の感想として、やはり自己責任論は拭えない。ホームレスの状態を、誰にでも起こりうる仕方ないものと100パーセント言い切るのはおかしな論理で、それが正しいならば、窃盗なども、

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    2018年03月04日
  • 貧困を考えよう

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    文章がうまい。構成もうまい。特に冒頭の二人のひろしの話は引き込まれたなあ。
    何かを示したデータがあるわけじゃないんだけど、とても象徴的な話だと感じた。

    難を言えば、貧困撲滅にもっとも有効であるはずの経済成長・景気の回復についてほとんど触れられていなかったこと。
    どちらかといえば否定的な文脈でちょこっと触れられてたなあ。

    この手の話をするときは、経済成長と再配分政策をセットで語るべきだと思うんだけど。

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    2015年06月08日