高木徹のレビュー一覧

  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    いやー面白かった
    政治はいかにメディア戦略が大事か
    大衆にどう見えるかによって世論は大きく変わり、それにより政策が決まっていく
    戦争でさえも。

    どう立ち回るかってのは政治に限らず全ての仕事で効いてくるわけだよなぁ
    私はド下手ですが

    0
    2025年11月19日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    本書は2025年からの視点で見れば新しい古典になりつつあると思う。当時(1990年代)は一方向性のメディアの活用がPR戦略において重要であったが現在はSNSを活用した戦略が不可欠だ。その点が古典であると言えるだろう。

    また本書で述べられているような手法は、その後のあらゆる場面で応用されある種、使い古された手段となっているだろう。そして受け手の大衆からしたら彼らの手法に辟易としているのではないだろうか?この陳腐性が古典であると考える2つ目の理由だ。

    話は飛ぶ。あまりない例だがプロの手が入った情報戦略よりも素人がだす切迫した情報の発信の方が多くの方から共感を浴び窮地から逃れるという点に置いて、

    0
    2025年05月03日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    NHKディレクターの筆者が遠いバルカン半島での紛争マネジメントの逐一を丁寧な取材で描き出した良作。ユーゴスラビア連邦(セルビア共和国)と積年の紛争を抱えるボスニア・ヘルツェゴヴィナ共和国が、国際広告代理店であるルーダー・フィン社のジム・ハーフのサポートを得て、如何に国際社会のサポートを得て、国際的な外交交渉で取るに足らないボスニア・ヘルツェゴヴィナ共和国を檜舞台に立たせたか、メディア対策と演者の振り付け、場合によっては共和国軍事顧問や関係者の更迭など手段を選ばない緻密な戦略によりPR業務を遂行した様が描かれる。外交とは如何に砂上の楼閣であるか、一部のスキルをもった人間の技で多国間関係が築かれて

    0
    2025年04月13日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    ボスニアヘルツェゴビナ紛争における影の律役者、アメリカのPRカンパニーに焦点を当てたドキュメント。ユーゴから独立したばかりの一小国がいかにして国際社会の支持を勝ち取ったのか。戦争においては軍事力だけでなく情報戦を制することが重要であるということがよくわかる本である。一民間企業であるアメリカのPRカンパニーがアメリカのメディアを動かし、ついには国連の支持まで取り付けた一方、動き出しの遅かったセルビアは孤立を深めていく一方であった。戦争に限らずビジネスにおいてもいかに情報戦を制し、指示をとりつけていくのが大切かを学べた本であった。

    0
    2024年08月31日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

     昨今の戦争において、武器以上に恐ろしい力を持つものがある。それは情報である。PR(public relations)とは、CM政界、官界などが、公共において価値のあるものを大衆に伝えて、信頼や協力を得られるように広告活動をすることである。本書は、あるアメリカの広告代理店が、セルビア共和国の紛争に対して、情報によってどんな力を発揮するのか、その過程について注目していく。
     チトーが亡くなった後、ユーゴスラビア連邦内は分裂して次々に独立する。ユーゴスラビア連邦政府は依然として残っているが、政権は実質セルビア共和国の大統領ミロシェビッチが掌握した。そんな複雑怪奇な旧ユーゴスラビア諸国であるが、なか

    0
    2024年07月05日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    ボスニア紛争について知りたくて購入。
    戦争広告代理店という題名に気になりました。
    読んだ後の感想は戦争広告をする広告代理店というよりは
    小国同士によるPR戦争の内幕。
    如何にしてボスニアヘルツェゴビナはPR戦争に勝利し、セルビア共和国、ユーゴスラビア連邦は敗退したのか?

    0
    2023年09月22日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    1992年3月のボスニア・ヘルツェゴビナの独立宣言を機に勃発した、ムスリム人、セルビア人、クロアチア人の3民族によるボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(本書では、「ボスニア紛争」と呼んでいるので、以下、「ボスニア紛争」と呼ぶ)における「PR戦争」を取材し、「NHKスペシャル 民族浄化~ユーゴ・情報戦の内幕」というドキュメンタリー番組をプロデューサーとして制作した筆者が、その番組を書籍化したのが本書である。番組は2000年10月29日に放送され、書籍は2002年に発行されている。
    ボスニア紛争では、「モスレム人=被害者」「セルビア人=加害者」という図式が出来上がり、ユーゴスラビア連邦への経済制裁や国連

    0
    2023年09月09日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    ボスニア紛争の裏でボスニア・ヘルツェゴビナのPR企業としてルーターフィン社がどのように立ちまわったのか。 どのようにして国際世論を作りセルビア人を悪者に仕立て上げたのか。 普段私たちが触れているニュースも背後で発信者の思惑があることを忘れてはならないと思った。

    0
    2023年02月28日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    これは映画にできる!
    次々に起こる驚きの展開!

    ここに書かれている内容は、まさに外交の真髄。
    真髄を外部エージェントがセットアップする驚き。

    0
    2022年07月23日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    PRと言う胡散臭い言葉とボスニア紛争と言う縁遠いトピックから寝かし続けていた一冊。PRの凄さとジムハーフの仕事振りに衝撃を受けた。翻って自分をどう見せて行くか、世論をどうコントロールして行くのかと言うのはビジネスでも意識して行かないとと感じる。先月尊敬していた上司が退職したのだが、最後は権限を剥奪され消えていくような幕引きだった。真相は分からないが社内政治に敗れた結果の様にも見え、個人の優秀さとは別にPRと言うか社内世論のコントロールの難しさを見た気がする。

    0
    2021年05月04日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    私は昔から民族紛争に興味があった。だから旧ユーゴで起きた悲劇も知っていた。偶然にも大学に入ってからセルビアに行く機会があって、偶然にも現地の大学生と交流する機会があったから、本当に軽い興味本位で、セルビア人女子大学生に、そのことについてどう考えるか聞いたことがあった。(彼女は教育専攻で、歴史教育の観点で面白い話を聞けそうだと思っていた。)

    今でも覚えてる。美人で凛々しい彼女の顔が厳しくなり、血相まで変えながら、「全部、資料を読んだ?左から右まで全部。ボスニアの資料もセルビアの資料も、もちろんアルバニアのも。それら全部読んでから聞いてる?あなたがそんな軽い質問聞いたところでこの戦争はわからない

    1
    2021年03月07日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

     NKH記者によるルポであるが、マスコミ関係に限定せず政治・ビジネスなど、すべての「他人への評価」が人々の支持重要な決定要因となる分野で必読の書である。

     政治に関して言えば、選挙時の有権者へのアピールの手段として。また、外交交渉における相手国民や相手国のディシジョンメーカーへの影響力の醸成手段として、本書に挙げられているボスニア紛争におけるボスニアの成功とセルビアの大敗を決定的にしたPR会社の貢献は見逃すことができない教訓となる。
     恐ろしさを感じさせるのは、主役の一人であるPR会社のコンサルタントが、ボスニアの外交官シライジッチに対して好感を抱くどころか嫌悪しているにも関わらず、シライジ

    0
    2021年02月03日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    小説より面白いノンフィクション。登場するキャラクターがみな濃くて超プロフェッショナル。「世の中の成り立ちを理解するのに役立つ本」です。
    ふろむだ氏の『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』に通じるところがある。事実関係が複雑で一義的に把握しにくい状況では「事実そのもの」よりも「どう思わせるか」が先にあるという話。SNSの隆盛もあり、ますます「見せ方」の重要度は上がっています。(見せかけだけの人間が大量出現した結果、不言実行の人の価値が激高になっているのは面白い現象だと思っています。)
    なお、私も含めてほとんどの人は「ボスニア紛争とは何だったのか?」「ミロシェビッチってどう

    0
    2020年08月29日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    PR会社が戦争を動かす。情報を武器に世論をコントロールし政治家を動かし、結果として戦争を動かす。興味深く読んだ。

    0
    2020年08月12日
  • ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

    Posted by ブクログ

    ボスニア紛争の裏で「悪役」を作り上げていくアメリカのPR会社の暗躍を描くドキュメント。
    私たちは自由に考えることさえ容易にできない。

    0
    2020年08月08日
  • 国際メディア情報戦

    Posted by ブクログ

    『戦争広告代理店』の人の新刊!!日本では概念さえ定着していないPRを駆使する国家もテロ組織も避けては通れない現代のメデイア情報戦の内幕。日本に一番かけている分野だなあ。PR会社や大手広告代理店と契約するのでは無く、その幹部を直接政府高官に認容する合衆国のすさまじさ。中国が(形式上でも)民主化し、メディア戦略を持った魅力的なリーダーが出る前に、日本は倫理面でのリードをキープしつつメディア情報戦を勝ち抜けるPR力を持たないと危ないぞと。そして、内政も外交も含め、演説以外はいまいちのオバマ大統領だが、情報の取り扱いだけは超一流なんだなと認識を改めた(とはいえ、ダメな部分が大きすぎてそのずば抜けた能力

    0
    2018年10月14日
  • マンガでわかる トヨタ流の生産方式とマネジメント

    Posted by ブクログ

    Keep…やってみて良いと思われることは継続
    Problem…問題があればそれを見つける
    Try…カイゼン策を考え、試す→良かったらKeepへ移行

    0
    2017年03月17日
  • 国際メディア情報戦

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    国際メディアを利用した、ボスニア戦争のボスニア政府の勝利、ビンラディンの戦略、オバマ大統領のPR戦略など、メディアをいかに見方につけることが、国際情勢の中で必要か、またメディアを味方につけたものが最終的に利を得ていくということを描いている。
    前作の「戦争広告代理店」で詳しく述べられていたが、ボスニア紛争においては、3者の誰もが凄惨な行いをして降り、誰が一方的に悪い、という状態ではなかったが、アメリカのPR会社によって、「セルビア=悪」を周到に欧米諸国のメディアに植え付けいった。
    また、アメリカの大統領選ではいかにメディアにいい情報を拡散してもらうか、のためにどの候補も多くの努力をして、それに勝

    0
    2016年06月28日
  • 国際メディア情報戦

    Posted by ブクログ

    読んで良かった!興味はあるけれど複雑に見えて取っ付きにくかった事柄についてとても面白く書かれていて、読んでいて視界が開かれる感じで気持ち良かった。
    値段も装丁も手頃な新書は、優れた「知への扉」として存在すべきと普段思っていても最近は中々そういう新書に出会えずにいた。本書は本当に買って良かった。TV畑の人は興味をひかせるのも上手いっていう事かな。高木氏に手を引かれやっと扉に立たせてもらえたので、あとはもう少し他もあたって視界を広げて行きたい。
    お陰でメディアをもっと面白く感じられそうだ。

    0
    2014年09月15日
  • 国際メディア情報戦

    Posted by ブクログ

    ページ・ターナーとはまさにこのこと。テンポ良く繰り出される国際プレーヤー達の巧妙なPR事例にグイグイ引き込まれる。何度も読み返したくなる類の本ではではないけど、酒の肴にするには持って来いのまさに「新書の鏡」。中東情勢のブリーフィングにも良い。

    読みやすい一方でしかし終章の指摘は重い。確かに最近の日本には、敗戦後三四半世紀にわたり獲得してきた「アジア随一の民主・平和主義国家」としてのアドバンテージを、自ら手放すかのようなエピソードが散見されるような気がする。戦勝国中心の価値体系が正か否かは措くとして、折角国際社会のマジョリティーから賞賛されるまでになったんだからもっと上手くやろうよ、という著者

    0
    2014年09月12日