仲達志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Googleの創業者2人が一線から退くというニュースをきっかけに読んでみた.1990年代末の創業〜2010年頃までの話.インターネット小史のようにもみえる.
社風:強烈な理想主義,不可能と思われるような目標設定,大学の研究室のような雰囲気を保つ,ユーザ視点での品質にこだわるetc.
技術:アルゴリズム至上主義,どのHDも確率的に壊れるということを前提に設計されたシステム,ページランク,アドセンス,アドワード,Gメール...
人物:多くのエンジニアや社員が生き生きと描写されていて面白い.
出来事:chrome開発によるfirefoxとの決別,androidでappleとの対決へ.. 中国での攻防,プライバシー/独占への批判
Facebookの登場 オープンなwebにおける客観的なアルゴリズム至上主義vsクローズドで主観的な人間関係を中心としたSNS
Google+では結局Facebookの後追いになってしまった.大きくなりすぎたGoogleにはかつてように革命的なプロダクトを生み出す力がなくなったのか?
→人工知能,自動運転へ? -
Posted by ブクログ
下巻では、高齢化、ロスジェネ、歴史問題、ジェンダー問題と、意見も分かれ且つ非常にデリケートな社会・政治問題へと切り込んでいく。様々な人とのインタビューや論評を元に書いていくが、全体的には中道左派寄りの人々の意見に好意的・近年勃興してきた「ナショナリスト」には手厳しい。著者の日本語版あとがきで書いている通り、「日本の内部から徹底的に調べたり、考察したりしようと努めたが」あくまで本書は「部外者の視点で」「他国の人間の目に日本がどのように映っているか」を表現している。
だからこそ面白かった。
ジェンダー問題については他国視点というより「女性視点」が強調されており、そしてちょっと「偏り過ぎじゃ・・・」と思うが、男性としては「女性からするとこういう社会にみられている」と襟を正すべきか・・・ -
Posted by ブクログ
上巻からおもしろかったですが、最後まで緩みなくおもしろかったです。政治・行政・経済のトップクラスや文化人から、阪神大震災や東日本大震災で被災した普通の市民、さらにはそういう特別な経験は特にないごく普通の市民まで、実に幅広い日本人にインタビューをしており、しかも多様な意見をバランス良く採り上げてくれており、非常に勉強になるとともに、好感が持てました。
作者自身の意見もかなりはっきりと述べられており、日本の実情をよく知る外国の知識人にとって、今の日本がどのように見えるのかについて知ることができるのも、日本人として実に参考になります。
訳も非常にこなれていて読みやすいですし、高校生以上の人には一度はぜひ読んでもらいたい本だと思いました。 -
Posted by ブクログ
面白い!
Wiredの記者であるスティーブン・レヴィがグーグル公認のインサイダーとしてグーグラーたちに密着し、その内部の様子が書かれている。
ラリーとサーゲイの構想から起業、発展までのスピード感。その根底にある理想と理念、そこに加担していく頭脳明晰な天才たち。
エンジニアに対する圧倒的信頼。
そして大企業になってしまった後の苦悩、フェイスブックの追撃やマイクロソフト・ヤフーとの葛藤。
そしてまだまだグーグル自身の、そして世界の可能性と未来を信じて疑わない姿勢。
特にクロームとアンドロイドの開発の件は彼らの思想が明快に描かれていて興味深かった。
グーグルのスローガンの一つでもある「Don't be evil」。
あとがきにも書かれているが、この本の裏テーマはグーグルが果たして邪悪になってしまったか、ということ。
今後のグーグルの身の振り方から目が話せない。
一読をおすすめします。 -
Posted by ブクログ
Google本は数ある中、この本ほど確信に迫ったルポがあったであろうか。Google自身が掲げる「全ての情報をオープンに」というスタンスからはほど遠いほど彼らは謎に包まれている中、これは大変な偉業だと思う。
分厚い本であるが文句なくおススメ。オモロイ!
今や世界最大のNWインフラとサーバーを擁し(しかもほとんど自社製で、そのコストはムーアの法則よろしく年々下がっている)、また有り余る資産とユーザーデータを集めたGoogleの最終目標は人工知能を使って人間の能力を拡張することである。彼らの目標はデータやプライバシーではないのだ。それは突き詰めると恐ろしくもあり、また独善的ではあるが、しかしGoogleなしのインターネットなんて考えられないわけで、広く薄く、我々はそれに手を貸している。なんとも複雑ではある。
しかし、この会社。風土とは言え失敗を恐れない。逆に失敗しなくなった時は、「らしさ」を失った時だ。
「Googleもっとやれ!」
「もっと物議かもせ!」
無責任ながらそう考えている。 -
Posted by ブクログ
グーグルのことを知りたければこの本で必要十分。
2人の創業者やエリック・シュミットはもちろん、今話題のマリッサ・メイヤーをはじめ、これだけの重要人物たちの生の声を聞けるとは思わなかった。それだけでも貴重な本。会社内部だけでなく、グーグルを取り巻くIT業界や政治の世界との関係もしっかり書かれており、深く知りたいところは深く、浅くてもいいので外の世界とのかかわりを俯瞰的に知りたいところはそのようにと、読者の知的好奇心をしっかり満たしてくれている。
そして、世間を賑わせた数々のグーグル的話題の内部事情やそのときの当事者の思いもしっかり読める。たとえば僕らはいまやグーグルに対してその無機質さ、冷酷さにある種の恐怖を感じつつあるが、グーグルの人々も世の人のために始めたことがいつしか恐れの対象となりつつあることに苦しみ、葛藤していることを知った。(そして、すこしほっとした。)
まとめると、グーグルという会社の歴史、IT業界の歴史、その中でのそれぞれの人間模様をすべて同時に楽しめるので超絶お薦めの一冊。
惜しむらくは、章ごとにときどき時間の巻き戻しが起きているため、読んでいて「ん?この話のときはまだ○○は入社前だったっけ?」といったように、頭の中で時系列の整理が難しかった。もちろんこの会社の短い歴史の中であまりに多くのことが起こりすぎているので仕方ないところだが、巻末に年表があったらよかったかもしれない。 -
Posted by ブクログ
このレビューをご覧いただいた方でgoogleを利用されたことのない方はいるだろうか。
さておき、googlを知るのにピッタリな本書は、著者とgoogleという“思想”の首謀者、ラリーとサーゲイがハロウィンの夜に出会うところから始まる。 どうも、ラリーは長い毛で覆われたベスト、さらにサーゲイは牛の気ぐるみを着て、さらにゴム製の乳房をつけて、やや緊張気味の挨拶だった、らしいw。
そんな黎明期のgoogleの熱を伝え、上場後に起こった社内の苦悩を伝え、中国との折り合いをつけるgoogleの奮闘を描き、facebookとの将来に触れる一冊。
こういう風に言うのは端から白旗を揚げるようで癪ですが、技術の会社は、全てこのgoogle的思想たるべしと思います。ただ、ただ理想を追う。技術のすべてを理想への術として。
本書が素晴らしいのはgoogleの実態を、よい時も悩めるときも、あますところなく伝えている点だと思います。 例えば2009年以降の費用削減は、金融ショックそのものを乗り越えるためではなく、官僚主義を排除するためであるとして(ペットボトルの無駄から、上役の部屋の贅沢まで容赦なく)アイデアを募るため、やると決めたら数時間後には、全社員参加可能なアイデアを募るシステムが組まれて変革のスタートを切るという勇ましい姿が紹介されているし、新事業に取り組む泥臭い作業も克明に描かれています。書籍の電子化事業について言えば、いろいろ考え抜いた結果、スキャンチームの作業効率化のため、書籍めくり係と、スキャンボタン押し係のタイミングを合わせるのにメトロノーム持ち出してるしw。
こんなに純粋に思想を追ってる迫力を前にすると、単純に応援してしまうし、そういう気持ちがムーブメントとなって、規制を排除し原則を変え世界をバージョンアップしていくんだという実感を得られる良書だと思います。