イーヴリン・ウォーのレビュー一覧

  • 卑しい肉体 20世紀イギリス小説個性派セレクション5
    1920年代の無軌道な「陽気な若者たち(ブライト・ヤング・ピープル)」を描いた小説。パーティーとゴシップと空騒ぎを繰り返す。

    前作『大転落』にも登場したマーゴット・メトロランド夫人(元ベスト=チェットウィンド夫人)とその息子ピーター・パーストマスター、サーカムフェランス夫人、マイルズ・マルプラクテ...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 下
    これの上巻も含めて何冊か自分が読んだウォーの本の中で、一番文章が心に響いた。英国貴族の没落を描いてアメリカでウケたという内容(ヒイ)。テーマはカソリックにこだわって自分の幸せを見出だせない愚かな生き方なのだろうか。メンツって大事だけど「なんのためのだ?」と気付いちゃうと全てが崩壊する。下巻で全く出て...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 上
    オックスフォードの学生の自伝を記した小説である。ドイツの大学町の回想、仙台の回想、本郷の回想という中での一群の小説として考えればいいと思う。
  • 回想のブライズヘッド 上
    イギリス文学の典型的な作品だと思う。
    全体的に暗いし、宗教的要素の強い作品だが、強く惹かれた。

    描写と人間心理の葛藤が好き☆
  • 回想のブライズヘッド 下
    セバスチアンはなにに苦しんでいたのか。
    戦争が人の運命をどう変えたのか。
    ジューリアがねぇ。
    お父さまはの中国の間。
    ひととひとか分かり合えるってことは
    あるよだろうか。
    信仰とはなにか。
    カトリックとプロテスタントの違い
    雑婚。
    結婚は人に幸せをもたらすか
    信仰がある人とない人との隔たり
    レックス...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 上
    テディベアを抱えている貴族のセバスチアン。
    アントニーはなぜ彼に惹かれたのか。

    信仰とはなにか。
    セバスチアンはなぜ苦しんでいたのか。

    イギリスの話で回想なのでライダーのいい時期のブライズヘッドという感がある。
  • 回想のブライズヘッド 上
    チャールズがセバスチャンの屋敷(ブライズヘッド邸)を訪れ、一緒にヴェネチアに行くあたりから面白くなる。
  • 回想のブライズヘッド 上
    級友セバスチャンの苦悩。作者の育った家庭がこのようだったのだろうか。労働者階級の感情や欲望が「より忠実なありさま」と違い、何よりも礼節を重んじられ、感受性の強い若者は息苦しく感じる。また違うが私も家の中では「だるまさんが転んだ」をしてるような緊張を強いられていたので共感はする。セバスチャンは酒に逃げ...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 下
    最初は大学で知り合ったセバスチャンを通じてブライズヘッド家の人達と知古を得たチャールズだったが,セバスチャンが壊れてしまってからは,疎遠になる.思わぬ再開を果たしたジューリアとの間に恋が燃え上がるのだが,結局,心の底からわかり合うことが出来ずに別れることになる.
    途中まではモームの小説のようであった...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 下
    上下巻で話が断絶した感がある。下巻の最後で上巻の最初の場面と繋がっている。スティーブン・キングが推薦しているのはイギリスを味あわせる小説である。
  • 回想のブライズヘッド 下
    ブライズヘッドという広大な邸宅、そこに住む人々――。華麗にして、精神的苦悩に満ちた回想録。

    やはりなんといっても、主人公の友人・セバスチアンの人物造詣が魅力的であった。
    貴族の次男であり、大変な美貌の持ち主、そして人を魅了せずにはいられない人柄。
    そんな彼が、厳重なカトリックの家(この家がブライズ...続きを読む
  • 回想のブライズヘッド 上
    ブライズヘッドという広大な邸宅、そこに住む人々――。華麗にして、精神的苦悩に満ちた回想録。

    甘美だけれど、不毛な話だったなぁ。
    けれど、不毛だけれど、甘美な話だったとも言える。

    詳しい感想は下巻にて。