ベルクソンのレビュー一覧

  • 物質と記憶
    41
    対象群は,自分の身体の有する力が増減するのに従ひて秩序着けられる.私の身体を取り巻く対象群は,其れ等の対象に対する私の身体の可能な行動を反射するのである.

    99
    第一の仮説では,精神も亦物質と等しく認識不能な物となる.精神は定義し難い能力に帰されており,其の能力が感覚を何処からともなく呼び起...続きを読む
  • 笑い
    「笑い」は知性のものか感性のものかでいうと、知性のものだという。
    感性(感情性といったほうがいいのかもしれない)が強ければ、
    つまり愛情や憐憫の情が知性をまさっていれば、
    滑稽な場面でも笑う場合ではなくなる。
    愛情をもっていても笑えるのは、愛情をひととき忘れるからだそう。

    つまり、「笑い」は硬直性...続きを読む
  • 笑い
    これほど誤読された本もないのでは?「ベルクソンの語らなかった笑いもある」と柳田國男はじめとする碩学がよくいうが、本当はこれにつきると思う。
  • 笑い
     初読は学生時代。しかしこの独特の持つて回つた物言ひに、理解するのに難儀しました。否理解出来なかつた部分もありました。まあわたくしの無知蒙昧さが招くもので、仕方あるまいと感じてゐました。
     齢を重ねて再読した際には、やはり分かりにくくて、結局この文章(訳文)は悪文なのだらうと勘考しました。多分原文は...続きを読む
  • 笑い
    笑いというものを学問にしたのは、フロイトやベルグソンのおかげだと思える。
    笑うという行動というよりは、何かを「おかしい」感じるのは一体どういうことなのか、この心の動きは一体何なのだ。ベルグソンの興味はそこから始まる。
    それを考えるために、ベルグソンは、一体何を我々はおかしいと感じるのか、そこから攻め...続きを読む
  • 笑い
    笑いは社会的身ぶりであると同時に、その本質は機械的な「ぎこちなさ」を指摘して対象に屈辱を与えることである。
  • 笑い
    笑いというものを考察する。 読んでみるとわかりますが、笑いという事象についてこんなに納得できるのか、と驚きます。
  • 笑い
    確かに、笑いを論じた本なのに全く笑えない。
    そもそも事例が古すぎて、イメージしにくい。
    しかし、お笑いブームといわれる現代だからこそ読むべき価値のある本。
    笑いとは根底で普遍的であり、文化による差などないのではないかと思わせてくれる見事な分析が展開されている。
  • 笑い
    おかしさに基づく笑いについて講じた書。

    それが成立する諸条件について考察する際の助けとなる。

    本書はおかしさ、すなわち不調和に基づく笑いをテーマに考察をしているが、漱石の「草枕」にみられる東洋的な超然的歓びに見出される構造とも共通する部分が見られることに気づく。
  • 笑い
    古書店にて購入。初ベルクソンにこれというのもどうかと思うが、別にベルクソン哲学の勉強をしているわけではなく、巷にはびこる自称〈お笑い評論家〉たちの先達のようなこの著作に、どのような現代的意義が残されているのかを確認したいがために買ったようなものなのでまあ良しとする。解説にもある通り、著者の視線の先に...続きを読む
  • 笑い
    喜劇における笑いの分析によって、笑いの持つ生活や社会にとっての効用を暴きだし、生活や社会よって生が緊張や弾力を要求されていることが明らかにされている。

    笑いは社会による不適用への罰でもあり、一時の緊張をほぐすものではあるが直後には生活や社会への適用へととんぼ返りさせられるものである。

    悲劇と喜劇...続きを読む
  • 笑い
    ・無生物の生物性
    ・人間の機械性
    ・不意打ち
    ・落差

    ・繰返し
    ・ひっくり返し
    ・交叉

    ・自動現象
    ・放心
    ・非社交性

    ・機智
    ・滑稽
  • 笑い
    親父に借りた本。
    何か難しい本を読みたいと言う単純な動機から借りた。大変読むのに時間がかかり、こつこつと読んでいたが結局まだ読み終わっていないまま数ヶ月放置している。
    人はなぜ笑うのか、どういう場面で笑うのか、といった問題に対する分析を試みるという発想が私にはなかった。様々な笑いに共通するぎこちなさ...続きを読む
  • 笑い
    全く笑えない、笑うということ。人間、考え出すと、ちょっと自分の一挙手一投足が怖くなります。
    前ぇ〜に読んだので、今読んだらもう少し理解しやすく読めるだろうか。