市野川容孝のレビュー一覧

  • 能力2040 AI時代に人間する

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    能力主義に対する警鐘が主な内容だと理解した。様々な観点から危険性を指摘しつつも、抜本的に能力主義を改革する手立てや提案はいまも見つかっていないようす。
    人が今まで形成してきた社会基盤を前提として、出来る出来ないと断じる能力は、市場性と相性が良い。社会と市場は違うし、様々な人が生活する社会あってこそ市場がある。一方で能力の有無で人が判断されるのはおかしい。
    お互いの得意を生かして連帯し合う時間銀行というスペインの取り組みも面白かった。
    新しい知識の導入という意味で様々な考え方に触れることができたが、理解度は高くない。

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    2024年12月07日
  • 社会

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    本書は、私たちがよく知っている価値中立的な「社会 society」とは異なる、理念を伴った「社会的なもの the social」の概念がどのような意味を担ってきたか、そしてそれがどのように忘却されてきたかの系譜を掘り起こし、批判的検討を加えた上で現代に再生させることを目的とした著作となっています。

    まず、第Ⅰ部では、「社会的なもの」が忘却されてきた系譜が掘り起こされ、それを実現するための「社会民主主義」の在り方はどのようなものであるべきかが問い直されていきます。
    特に後者の論点に関しては、20c初頭のドイツで活動していたV・ベンヤミンとR・ルクセンブルクが参照され、詳細に論じられます。著者は

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    2012年08月11日
  • 社会

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    資本主義は、往々にして「私有」の拡大と見なされるが、マルクスによれば、事態は全く逆である。そうではなく、資本主義こそが「私有」をますます不可能にし生産様式をより「社会化」していくのである。しかし、それ以上に重要なのは、「私有」と「個人的所有」の区別である。マルクスもまた、ルソーが(自然状態から脱して)「平等」という理念を立ち上げるために承認した「私的所有」を否定しているわけではない。そうでなく、これを、各人が孤立した状態で手にする「私有」と、社会的な(個人では完結しない)生産過程並びに生産された富の再分配を土台とした「個人的所有」に切り分けた上で、前者を否定し、後者を肯定しているのであり、ルソ

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    2017年10月21日
  • 身体/生命

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    フーコーの生‐権力論を下敷きに、西洋近代医学史を検討。頁数は決して多くないのに、力のこもった筆致と丹念な作業に惹きつけられる(単なるファンかも(^^))。近代(現代)医学に違和感や危機感を感じる人には一読の価値大アリ。

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    2009年10月04日
  • 社会

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    [ 内容 ]
    今日の社会科学にとって重要な問いは、「社会とは何か」「それはいかにして可能か」という抽象的な問いではない。
    ある歴史性をもって誕生し、この問い自身が不可視にしてしまう「社会的」という概念を問題化することである。
    本書では、この概念の形成過程を辿り直し、福祉国家の現在を照射することから、「社会的なもの」の再編を試みる。

    [ 目次 ]
    1 社会的なものの現在(日本の戦後政治と社会的なもの;冷戦以後と社会的なもの;社会学と社会的なもの;社会民主主義)
    2 社会的なものの系譜とその批判(ルソー;社会科学の誕生;批判と展望)
    3 基本文献案内

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    [ おすすめ度 ]

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    2010年07月14日
  • 社会

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    「社会的」ということばが、西洋および日本においてどのように生まれ、理解されてきたのかという経緯をたどりつつ、その現代的な位相が示している問題について考察している本です。

    ドイツやフランスの憲法には、「社会的な国家」のようなことばが登場しますが、それに相当する日本語は「福祉国家」です。このばあいの「社会的」という概念には、規範的な要素が含まれていますが、われわれにはそうした「社会的」ということばの意味を思い浮かべることはむずかしくなっています。そのようなわれわれの忘却には社会的な理由があると著者はいい、その内実を明らかにするために「社会的なるもの」の意味の変遷をたどっていきます。

    ルソー、ニ

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    2024年07月13日
  • 変成する思考 グローバル・ファシズムに抗して

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    [ 内容 ]


    [ 目次 ]


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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2010年06月06日