ジークムント・フロイトのレビュー一覧

  • モーセと一神教
    初フロイトにこの著作を選んだのは、偏に松岡正剛先生の千夜千冊での紹介文が面白かったからであり、せめて『トーテムとタブー』ぐらいは読んでおいたほうが良かったのだろうが、こればっかりは巡り合わせなので致し方あるまい。論理的整合性を保ちえないフロイトの仮説と、それを裏付けたいのか否定したいのかよく判らない...続きを読む
  • 新版 精神分析入門 上
    難しくて、「間違い」で一時中断。
    ただ、ことばの力がいかに強力であるかを認識できた。ことばの力を軽蔑してはならない。
  • 精神分析入門(下)
    精神分析入門(下)

    (上)から16年ほど経ったあとの講義
    より内容が整理されており、
    暴走気味だったように感じられる彼のロジックが
    とてもリファインされているように感じられた。

    精神分析をより身近に感じられた一冊である。
  • ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの
    いろいろな文学作品を精神分析的に解釈。それぞれの作品の説明もある程度されているけど、読んでないとわかりにくいかも。
    『詩と真実』が気になったのと、「不気味なもの」のタイトルは聞いたことがあったものの未読だったので読んでみた。heimlichとunheimlich、反意語なのに意味のかぶるところがある...続きを読む
  • 精神分析入門(下)
    フロイトの中でもこの本は読みやすかった。
    精神分析の結果が真理かどうかは分かりませんが、
    答えを求めようとする過程が推理小説のようで面白い。
    心理学専攻以外の人にも一度は読んでほしいです。
  • 幻想の未来/文化への不満
    本書からは1930年の『文化への不満』をピックアップした。文化•宗教論シリーズは、個人分析理論を社会集団にあてはめて汎用性を試したものだが、論述は様々に広がってゆき、フロイト思想の総体が見えてくる。
    また、各論的に、幸福論、ストレス学、美学、恋愛論、人格論などが内包されてもいて、リアリスト•フロイト...続きを読む
  • 精神分析学入門II
    前巻に比べるとやや内容がわかりにくくなっているが、とは言ってもあくまでも入門なので、さほど込み入っていないから問題なく読めるかと思います。
    錯誤行為から夢、夢からノイローゼというふうに、つながりを持たせつつ題材を替えて論が展開されているので、始めから続けて読むことで段々と理解を深めることが出来るでし...続きを読む
  • モーセと一神教
    ユダヤ人であるフロイトが、ユダヤ教に対して大胆な論を展開していることが興味深かった。
    聖書の内容には神話的な部分が多々あるが、本書のように論理的に分析すると、改めて納得できる物語になってくると感じた。
    本書前半はモーセの歴史的位置づけなど面白く読めてたが、中盤以降、精神分析的要素が多くなってきて、用...続きを読む
  • 精神分析学入門II
    下巻は「第三部 ノイローゼ総論」。上巻と比べるとわかりにくかった。第27,28講で語られる感情転移の話が面白そうだった。これを展開している本ってないかな。
  • 精神分析学入門I
    精神学者フロイトの考えをまとめたもの
    まぁ・・・雑学です。えぇ、使いませんが。自分自身を見つめるのに役に立つかも・・・?
  • 精神分析入門(上)
    心理学や精神のほうに進もうと
    考えていた時期が会ったので、これも
    高校のときに読んだ。大変だった。
    逆にユングのことを知っていけたのは
    自分にとって幸運だった。
  • モーセと一神教
    20世紀の重要人物であるフロイトについて知識をつけたいな、と思って読み始めた本。
    フロイト晩年の作で、役者曰く、この本読まずしてフロイトは語れない、という。
    実際、エス論者の彼が、ユダヤ人としての意見を述べ、冷徹な観察者でいられなくなっている文体が特徴。

    実際、私がこの本を1度で理解できたなどとい...続きを読む
  • 精神分析入門(上)
    往年の名著、精神分析入門です。
    難解としか言いようがない・・・
    大家でなければ読もうとも思わない作品ですね。
    ただところどころ「なるほど」と思わせる場面がありました。
    そういう意味でも原著に当たるのは価値があるかと
  • 精神分析入門(上)
    上下巻 いうまでもなく必読書。
    ただし、フロイトは性的虐待は幻想であると言っています。時代の限界かな。
  • 精神分析入門(上)
    言い間違いとは如何なる場合においてもその人の無意識の本心を表しているという事らしいが、本の中で示されている例がたまたま何れもそのような事例であると言うだけのような気もする、反例の検証がどの程度されているのか不明。それに、本心と言うのがどのような条件下で成り立つものなのかも具体的に検証してあげないと間...続きを読む
  • 人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス
    書簡には戦争というものに関してフロイトの理論を敷衍(というほどでもないか?)したらまあそうなるよなということが書かれている。「喪とメランコリー」は面白かった。そのあとの二篇は新潮文庫版『精神分析入門』中の『続・精神分析入門』に収められているもの。全体を通して、ある程度フロイトの理論に親しんでからでな...続きを読む
  • 精神分析学入門I
    フロイトの基本的主張がまとめられた本。冗長で内容が婉曲的なため読みにくいが、丁寧に読んでいけばよく理解できる。
    フロイトの理論の要点はリビドの抑圧と発露にある。ここで無意識と自我が絡む。深層心理学を理解する上では避けて通れないロジックかと思う。
  • フロイト、性と愛について語る
     フロイトについては、文学、思想、哲学等様々な分野でいろいろに取り上げられ論じられてきたので、何となく分かっているような気になってしまっていた。

     本書に収められている各論文によって、リビドー、エディプスコンプレックス、倒錯といった概念の意義やそれらを用いた分析について、フロイト自身の論述で理解で...続きを読む
  • フロイト、夢について語る
     フロイト『夢解釈』を補足するような、夢に関する論考をまとめた一冊。
     第一部では、具体的な夢の実例の分析を示しながら考察が進められていて、その解釈の適否はともかく、夢の作用や検閲の役割に関するフロイトの考え方を理解するのに大変参考になると思われる。

     それに対して、第二部の『夢の理論へのメタ心理...続きを読む
  • モーセと一神教
    フロイト最晩年の書として有名な本書をやっと読むことができた。ユダヤ教成立の事情を、モーセの人物を推論して解き明かしていく。その立論の当否を論じる能力はないが、ユダヤ人フロイトがどうしても書き残したかった思いが強く感じられた。