青柳瑞穂のレビュー一覧

  • マノン・レスコー

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    大学のフランス文学の授業で読んだ本。

    やはり読み継がれている文学作品は読み応え、インパクトあり。
    フランス文学の退廃的でわけわからんカオスな感じ、泥々な感じが、好きです。

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    2013年05月06日
  • マノン・レスコー

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    昭和30年の訳だったと思いますが、予想よりもはるかに読みやすい文体で、驚きました。想像力をうまく利用した作品だと思います。原文と読み比べながら、もう1度じっくり読んでいきたいです。

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    2011年01月20日
  • マノン・レスコー

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    普及の名作をやっと読んだんだけど、単純な恋愛をテーマにした作品と片付けられない人間の本質を書いた小説だろう。文章にも含まれるけど、愛、憎しみ、快楽、苦痛、希望、恐怖という感情をここまで書いている作品はそうそうないですね。溺れるぐらい感情移入できるのでまた時間を置いて読んでみたい作品。280年たった今でも楽しめるなんてすごいな。

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    2010年10月25日
  • 孤独な散歩者の夢想

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    はまる人ははまると思う本書。
    社会に対して、人間に対してルソーは何を考えていたのか。
    晩年の彼の思想が見えます。

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    2009年10月04日
  • 孤独な散歩者の夢想

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    しばしば危険思想と目される人物による書籍だけあって、晩年の作品にも関わらずきわめて強烈かつ異様、芳醇な毒気を放っている。この作品は読む劇薬だと思う。僕も例にもれず、短い作品ながら頭がクラクラする思いだった。

    この毒気は一読に値する。曖昧かつ内省的な文章が延々と並んでいるように見えるが、よく読めばすごい妖気だ。後のカントやトルストイが生涯かけて愛読したように、これはハマる人には途轍もなくハマる内容だ。

    しかし一人の人間が必死に生きようとした、その軌跡の末尾として作品を見るならば、この著者にも共感を多く見出せるだろう。
    小説にも哲学書にもカテゴライズしがたいが、その作品は紛れもなく文学だった。

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    2025年05月20日
  • マノン・レスコー

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    稀代にみるクソ女伝説だった 頑としてでも働かないこの潔さ、羨ましい それが時代なの?まあ、男のひとがこうだったらマジで困るんだけど
    こういうしっちゃかめっちゃかさがさらにマイナスにいくと、ボニーとクライドみたいになるのかな

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    2018年11月17日
  • マノン・レスコー

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    ファム・ファタール小説としてはじめてのもの、らしい。著者アベ・プレヴォーの代表作はこれひとつしかないくらい、らしい。この小説を知ったのはまず金城一紀の『GO』からデュマ・フィスの『椿姫』に興味を持ち、『椿姫』の中でこの作品について言及されていて気になったからである。読書の楽しみはこんなところにもあるんじゃないかなぁ、と思う。

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    2015年11月17日
  • マノン・レスコー

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    ネタバレ

    ようやく読み終わった。ページは多くないけれど、続きが気になるようなストーリーではないから。
    マノンの視点からの描写が一切ないのが、物足りなかった。浮気するとき、何を考えていたんだろうとか、自分が美しいことに対してどう思っているんだろうとか、マノンの本心が気になった。
    フィクションとはいえ、美人の人生がこんなつらいなんて。マノンが男性を翻弄しているように見えて、実は振り回されたのはマノン本人だったように感じる。

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    2015年10月12日
  • 孤独な散歩者の夢想

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    社会契約論で有名なルソーのエッセイ。エッセイというか思いの向くままに書き連ねたもの。それがエッセイか。当時のヨーロッパの状況が垣間見られて面白いが、ちょっと難解な部分もある。こういう本は読みなれるのが必要か。

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    2015年07月15日
  • マノン・レスコー

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    ネタバレ

    こちらはフランス文学です~。
    まじめな青年が、マノンという女に出会ったために人生を転落していく様を描いたものです。

    マノンにあっては引き離されて、大金を持っては全財産失い、、、、の繰り返し。
    初めは真面目に読んでたんだけど、この繰り返しでしょ~。
    読んでてなんだかコメディー読んでる錯覚に陥ったよ~。
    もちろん文章も内容も真面目なんだけど、なんかここまでやられると笑うしかない。っていうか、この真面目な話をコメディに作り替えたら結構いけると思うわよ。

    ま、最後はちょっと可哀想なんでかなりシリアスなんだけどね~。
    でも、これをミステリーにもつくり変えられるよね~。
    実は、すべてマノンの仕業だった

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    2015年03月08日
  • マノン・レスコー

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    18世紀フランスの小説家アベ・プレヴォー(1697-1763)の恋愛小説の古典、1731の作。あの人物像の中に、女も男も自分の姿や理想を垣間見続けてきたのか。所謂"femme fatale(運命の女・男を破滅させる女)"を描いた文学の先駆とされる。プッチーニのオペラでも知られる。



    主に騎士グリュウの一人称語りで展開される本作、世人一般の冷静さを欠き、誰のものとも知らぬ良識の頸木を断ち、恋人マノンなしの世俗的な幸福など一顧だにせず、恋の悦楽その純粋――極端に於いては実生活と両立し得るはずのない純粋、節制とは正反対の感情のアナーキー(ルカーチ)――に身を任せ、ときに

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    2012年11月19日
  • マノン・レスコー

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    先日「悪い娘の悪戯」を読んだときに、ファム・ファタールものだとこれがバイブル的存在なようだったので、読んでみた。

    まあ、古い小説だから古臭くて仕方ないのだけど、女性の類型化という以上の読む意味は見いだせなかった。もうちょっとマノン・レスコーが魅力的な女性だったら惹きつけられただろうが、読んでいる限りでは魅力はよくわからなかった。

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    2012年04月12日
  • マノン・レスコー

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    ネタバレ

    『椿姫』のマルグリットがアルマンとの出会いにより幸せを見出したのに対して、マノンはグリュウを悪徳の世界に引きずり込みました。美しく罪深い女マノンにとって、グリュウとの恋愛に幸福はあったのでしょうか。

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    2025年06月29日
  • マノン・レスコー

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    二十歳までに所謂名作と言われている本を読み、その感想を十年後、二十年後の感想と比べたいと思っています。
    マノンレスコーは友人に勧められて読んでみました。
    感想としては…なんだか自分の年齢というか成長を感じました。
    もともと自分が保守的な考え方をするというのもあるんですが、主人公やマノンに全くもって共感できなかったんです。
    彼らを俯瞰して読んでいるというか、どちらかといえば主人公の親やらのような気持ち。
    「その選択は駄目でしょ…」「あーやっぱり悪い方向に行っちゃった」
    みたいな感じで、彼らの若さゆえの無鉄砲さが好ましくないと感じてしまいました。
    マノンの死の辺りではさすがに最愛の人との永遠の別れ

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    2011年08月13日
  • ささやかな日本発掘

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    ネタバレ

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    洲之内徹が主に絵画で、青柳瑞穂は主に骨董焼物という違いはあれど、美に対する真摯かつ真っ直ぐな向き合い方がふたりは似ている。そしてふたりとも目利きである。

    戦時中、洲之内徹は海老原喜之助の描いた「ポアソニエール」を見つづけ、青柳瑞穂は陶器を見つづけた。

    何度か品物を見かけていて気になってどうしても欲しくなって、なんていうくだりなどふたりともそ

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    2011年08月09日
  • マノン・レスコー

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    尽きることのない愛情でグリュウを包むマノン。
    二人の間にあったものは、まさに「不謹慎と軽率」だ。

    自分に非があると知っていながら、男を運命の歯車に巻き込むのは悪女そのもの。そんな悪女に自らの人生を持って抗えなかった弱き男性の物語。

    恋とは大きな水槽に飛び込むようなものなのかしら。
    溺れると分かっていながら、自ら全力で回転しながらで飛び込んでいく姿を見た。

    グリュウもさ、自分の悲惨な運命を恋のせいにしちゃっている点でどうかと思ったけど。破れかぶれの姿を美しいと思うか、粋ではないと見るかは人それぞれかしら。もうここまで行くと滑稽というか手に負えないなと思ってしまう。

    「或る女」が女性目線な

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    2011年03月17日
  • マノン・レスコー

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    恋愛に恋と愛の二つの要素があるとしたら、この物語は恋の極限なんだろうと思います
    私にはまったく理解できない思想世界だなーと思いました
    君も本気の恋をすれば変わるよ、この物語が好きになるよ、と言われたとしたら、私はそんな恋なんてしたくないです

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    2010年10月24日
  • マノン・レスコー

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    前評判は確かだった。

    いつまでたっても悪い癖が抜けず、ひどいことばっかりするマノンなのに、
    それは「悪い癖」という言葉でまとめられてしまうことができる。
    そのゆえんはマノンの悪気のなさ!!
    お金がなくなった途端に公然と浮気をしておいて、可憐にこう言い放つ。
    「ごめんね、でもお金がないって耐えられないんだもん…」
    悪女である。

    しかもこれで嫌いになれないかわいさ(無邪気さからくるのだろうか)があるんだから、さらに始末に負えない。
    というか、だからこその悪女なのか。
    なんといっても、まっとうに主人公と想い合っている期間は本当にかわいいのだ。
    「こんなに愛されて、私はほんとに世界一の幸せ者だと思

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    2010年07月09日
  • マノン・レスコー

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    人は恋のためだけに、ここまで出来るものなのか…。あまりの愛の力の強さにあてられてしまいました。

    しかし、主人公グリュウもマノンも、よくもまあ胡散臭く滅茶苦茶な理論を次から次へと吐けるものだ。恋が悪い、恋のせいだと言ったとて、行動に移したのは全部自分なのに。

    あと勉強になったことは、妾を囲っておくこともイカサマを身につけることも、彼らが生きているこの世紀では別にいやしいことじゃないらしいです。


    「椿姫」で物語の鍵となる小説だったので手に取ってみましたが、この「マノン・レスコー」でフランス文学の破天荒さに目覚めてきました。次は何を読もうかな。

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    2010年05月12日
  • クレーヴの奥方

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    道ならぬつらいしかし清い恋に悩んでいるクレーヴ公の奥方が,夫君にそれを打開けて庇護を求めたために,心に悩むものを二人生じる結果になった,悲しい純潔な恋の物語。

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    2009年10月04日