青柳瑞穂のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前評判は確かだった。
いつまでたっても悪い癖が抜けず、ひどいことばっかりするマノンなのに、
それは「悪い癖」という言葉でまとめられてしまうことができる。
そのゆえんはマノンの悪気のなさ!!
お金がなくなった途端に公然と浮気をしておいて、可憐にこう言い放つ。
「ごめんね、でもお金がないって耐えられないんだもん…」
悪女である。
しかもこれで嫌いになれないかわいさ(無邪気さからくるのだろうか)があるんだから、さらに始末に負えない。
というか、だからこその悪女なのか。
なんといっても、まっとうに主人公と想い合っている期間は本当にかわいいのだ。
「こんなに愛されて、私はほんとに世界一の幸せ者だと思うの」と、こう来る。
主人公はこれで許してしまうのです。
ついには、「お金がないと浮気しちゃうのは癖だからしょうがない。彼女のためにお金を絶やさないようにしよう」とこうなる。
なんたる思考回路!ここまで来ると幸せ者ですね。
そしてその若さゆえの恋みたいな勢いは最後まで衰えることがない。
この時代にこの作品とは、すごい。
現に、娼婦の悪女、という設定ははじめてのことだったらしい。
うーん、舞台でぜひ見たい。