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旨い
旨い旨い旨い
いま上巻を読み終えたところだが、
美味しい酒や美味しい料理をいだだいた気分だ。
とても本のレビューとは思えないコメントだが、本当にそんな気分だ。
Posted by ブクログ
浅田次郎らしい壮大で悲しい物語。
実際の阿波丸事件の謎を元に現代のミステリと歴史の悲劇を巧みに描いた快作だ。
最初読み始めた時は沈没船の引き上げをネタにした裏社会の絡んだサスペンスか、もしくは「M資金」的な詐欺モノかと思っていた。ところがそこは浅田次郎。いつの間にか史実の謎を独自の説で明らかにしながら、戦争の悲劇を壮大なドラマとして仕上げた。謎解きに関しては、戦時中はソ連のように平気で約束を反故にすることもあるし、軍部の狂気を思えば米軍の確信犯的な撃沈も、陸軍の考えた人間の盾もあり得ない解釈ではない。
本作では戦闘シーンや実際に人が死ぬ場面はあまり描かれていない。それなのに戦争の悲惨さはひしひしと伝わってくる。私は今までいくつもの戦争を描いた小説や映画を見てきたので戦争は人類の犯罪だと思うし、最後まで選択すべき手段ではないと強く思っている。
世界中でアメリカでもヨーロッパでもロシアでも中国でも古今東西の戦争を描いた作品は読まれたり観られたりしているはずだ。それなのに何故戦争は絶えないのか。プーチンは、ネタニヤフはそういう作品を読んだことはないのだろうか。何も感じなかったのだろうか。
シェエラザードは自らの語りによって千一夜の夢のひと時を作り出した。
今も地球上のどこかで戦争が起こっている。ウクライナでもガザ地区でも「シェエラザード」が流れることはないのだろう。そしてこれからも、例えひと時でも地球上から戦争がない夢のような瞬間は訪れないのだろうか。
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小説・文芸
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