縁もゆかりもあったのだ

縁もゆかりもあったのだ

小説・文芸
1,430円 (税込)

7pt

第34回講談社エッセイ賞受賞作家こだま
場所と記憶をめぐる、笑いと涙の紀行エッセイ

「俺はたった今刑務所から出てきたんだ」

私たちは「えっ」と発したまま固まった。刑務所と監獄博物館のある街特有の冗談だろうか。膝の上に載せた「かにめし」に手を付けられずにいた。(中略)
別れ際、おじさんが「これやるよ、餞別だ」と言って渡してきたものを広げてみた。それは首元や袖口の伸びきったスウェットの上下だった。

第34回講談社エッセイ賞受賞のエッセイストこだま、待望の新作は自身初となる紀行エッセイ。
どの場所でも期待を裏切らない出来事が起こり、そして見事に巻き込まれていくこだま。笑いあり、涙あり、そしてドラマチックな展開に驚く内容も。

網走、夕張、京都などにとどまらず、病院や引っ越し、移動中のタクシーなど「自分と縁のあった場所」について全20篇を収録。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    太田出版
  • タイトル
    :
    縁もゆかりもあったのだ
  • タイトルID
    :
    943144
  • ページ数
    :
    192ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年04月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    11MB

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縁もゆかりもあったのだ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    こだまさんの旅にまつわるエッセイ
    色々あっていま少し心がだめになっているので読書なんてとても無理だと思っていたけど、こだまさんの文章には癒しとか元気づけとかはない(と私は思ってる)のにするすると体に沁みるので問題なく読めてしまった。もっとゆっくり読むつもりがページを捲る手が止められなかった。
    「凍える夜の鍋焼きうどん」の章は彼女のデビュー作に出てくるエピソードにも繋がる話でとても好きだ。
    この先何度でも読み返したい素晴らしい一冊。

    0
    2022年06月01日

    Posted by ブクログ

    人間関係に疲れていました。
    そんな時、以前の仕事繋がりで知り合った方から
    勧めてもらった本です。 
    いくつもの、著者のエピソードを描いたエッセイ。 
    読んだ後、「なぜ、自分ばかりが不幸なのだと自惚れていたのだろう」
    「自分の捉え方で人生っていくらでも明るく見えるんだ」
    そう思いました。
    この本をきっかけに、本を勧めてもらった方と文通を始めようと思っています。
    ありがとう。ちっちゃいさん。

    #人間関係 #再起 #エッセイ #読みやすい

    0
    2022年05月06日

    Posted by ブクログ

    なんて素敵な雰囲気をまとった文章を書く人なんだろう。
    初めて読むのが新作だった。
    だから、他の作品もぜひ読まなければいけない。

    こだまさんの旦那様も素敵だし、ご家族も。
    こだまさんの文章がそうさせるのかな。

    久しぶりに京都に行きたいと思った。

    0
    2021年07月15日

    Posted by ブクログ

    待ちに待ったこだまさんの新刊。
    読んでいる時間は、たまらなく幸せな時間だ。

    書き下ろし以外のエッセイはサイトで読んでいたけれど、やはりスマホで読む横書きの文章と、紙の本で読む縦書きの文章では、自分の中に入ってくる感じが全く違う。こだまさんの文章は絶対に紙で縦書きでじっくりと味わって読みたい。

    相変わらず面白くて、今回はさらに読んだ後心があたたかくなるものばかり。
    旅の記録をこんな風に綴れたら、思い出の残り方も全く違うだろうな。
    写真に撮ったシーンだけをなんとなく思い出として残してきた自分は、なんだかとってももったいないことをしてきたんだと思う。忘れたくない瞬間や感情がもっとあったはず。

    次の本も楽しみに待ってます。

    0
    2021年05月01日

    Posted by ブクログ

    場所と記憶をテーマにしたエッセイ。淡々と、時におかしみを交えながら語られる両親や夫との関係から、彼らがこだまさんにとってとても愛おしい存在なのだということが伝わってくる。

    その思いは決して直接的に語られるわけではない。だからこそ、読み進めるうちにじわじわと伝わってくる愛情が、いっそう深く感じられた。

    藻岩山やミュンヘン大橋のそばの大型書店(コーチャンフォーですな)など、私の住む街の話題も登場し、勝手に親近感を抱きながら読んだ。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    縁もゆかりもない土地のはずなのに、過去の思い出と結びついて親しみや懐かしさを感じることがある。読みながらほっこりした気持ちになった。
    個人的には牛糞号の話が面白くて一番好き。

    0
    2023年09月02日

    Posted by ブクログ

    前作「いまだ、おしまいの地」でこだまさんの文章に惹かれ本作も手に取る。

    『場所と記憶をめぐる、笑いと涙の紀行エッセイ』の説明通り、クスっと笑えるものから、胸が詰まる哀しいエピソードまでが丁寧な筆致で描かれている。

    大人になってから自分の両親と三人で様々な場所へ旅するこだまさん。

    良いな、羨ましいな。
    自分は18歳で県外へ出てしまい、両親との最後の旅行がいつだったのかすら思い出せないが、子供時代、夏は海へ、冬はスキーへ行った記憶が呼び覚まされノスタルジーに浸る事が出来た。

    心地良くてどこかホッとするこだま節が好きだ。

    0
    2023年02月17日

    Posted by ブクログ

    旅を通して見た風景、そこから過去へ未来へと派生していくのがただの旅エッセイではなくて面白い。
    あのときは分からなかったこと、許せなかったことが月日を経て溶けていき、あのときは何でもなかった瞬間が自分にとって大切な記憶になっていくのが素敵。
    ただ生きてここにいる。
    それだけで誉めてあげたい気持ちにこだまさんはさせてくれるから好きだ。

    0
    2022年03月21日

    Posted by ブクログ

     不思議な読書体験。雨の日に窓の外の景色を眺めるような静かな感じ。
     雨音がリズムを刻んでいて耳に心地よくそのままうとうとして、目が覚めると虹が見えるような心地でした。

    0
    2021年08月02日

    Posted by ブクログ

    個人的に旅は退屈になりがちだ。
    ガイドマップに載っている名所を巡るのは情報を消費しているだけに思ってしまうし、
    かと言って全然知らない路地に行って何か発見するほど感性が研ぎ澄まされているわけではない。
    というのは極論かもしれないけど、まあそんなような事を思っている。

    そういう意味では本作「縁もゆかりもあったのだ」は一筋の光明だった。
    まさに本作の巻末に次のようにある。

    「自分とは無関係と思いこんでいた人や土地が、その細い糸を辿っていくと、つながっていた。何気なく通り過ぎた場所が数十年の時を超えて急に意味を持つ瞬間もある。そんな過去の記憶とのつながりもまた、旅ではないか」

    旅する土地を通して、自分の過去、家族、夫、身近な人に思いを巡らせ、その土地に縁とゆかりを見出していく。
    こういう旅の仕方もあったんだと素直に気付かされた。散々自分探しをdisってきたけど、旅の中、自分と景色を重ねて見えるものもあるかもしれない。地球の歩き方としては邪道かもしれないけど、やっぱり自分は素敵だと思う。

    0
    2021年05月11日

縁もゆかりもあったのだ の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    エッセイ・紀行 / エッセイ
  • 出版社
    :
    太田出版
  • タイトル
    :
    縁もゆかりもあったのだ
  • タイトルID
    :
    943144
  • ページ数
    :
    192ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年04月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    11MB

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