【感想・ネタバレ】縁もゆかりもあったのだのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月01日

こだまさんの旅にまつわるエッセイ
色々あっていま少し心がだめになっているので読書なんてとても無理だと思っていたけど、こだまさんの文章には癒しとか元気づけとかはない(と私は思ってる)のにするすると体に沁みるので問題なく読めてしまった。もっとゆっくり読むつもりがページを捲る手が止められなかった。
「凍え...続きを読むる夜の鍋焼きうどん」の章は彼女のデビュー作に出てくるエピソードにも繋がる話でとても好きだ。
この先何度でも読み返したい素晴らしい一冊。

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Posted by ブクログ 2022年05月06日

人間関係に疲れていました。
そんな時、以前の仕事繋がりで知り合った方から
勧めてもらった本です。 
いくつもの、著者のエピソードを描いたエッセイ。 
読んだ後、「なぜ、自分ばかりが不幸なのだと自惚れていたのだろう」
「自分の捉え方で人生っていくらでも明るく見えるんだ」
そう思いました。
この本をきっ...続きを読むかけに、本を勧めてもらった方と文通を始めようと思っています。
ありがとう。ちっちゃいさん。

#人間関係 #再起 #エッセイ #読みやすい

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月25日

こだまさんの作品と言えば、キレキレのギャグセンスの自虐というイメージだったけど、この作品は自虐減、人のあたたかみ&センチメンタル増という感じで、持病などいろいろ大変だけど、こだまさん今幸せなのかなあと勝手に嬉しく思った。
※かと言って自虐のキレがなくなったわけじゃない。男湯と女湯を間違えて「...続きを読む洗顔フォームで股間だけを隠す」エピソードとか最高。

願い事を書いて飛ばすと叶うという天燈に書かれた母の思いが泣ける「祈りを飛ばす人、回収する人」、
父がオートタイマーの「カメラが点滅しているあいだに戻ってくることができず、ひとりだけ輪郭のぼやけた「移動中の物体」としてフレームの隅に収ま」る「ただ穏やかなホノルルの夜」など、
家族の話を含むエッセイが特に良かった。

あとがきに、「父が重い病に罹っている」「いつもの場所も、いつもの人も、簡単に当たり前じゃなくなる」とあるが、こだまさんが家族と幸福な日々を送って、面白いエッセイをたくさん残してくれることを強く願う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年11月13日

 こだまさん、初読みです。「縁もゆかりもあったのだ」、2021.4発行。著者の生い立ちや考え方、暮らし方などがストレートに書かれたエッセイです。読みやすくて好感を覚える作品でした。北海道の生まれ・育ち、20歳の頃(大学生)結婚。夫はパニック障害(精神疾患)、本人は自己免疫の持病で不妊、子供は望まずこ...続きを読むのままでいいと。結婚して20数年、一匹の猫とほとんど一緒に。その猫が18歳と9ヶ月で死んだ。辛かったことでしょう。デビューは私小説「夫のちんぽが入らない」でしたが、紹介欄にはエッセイストとあります。

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Posted by ブクログ 2021年07月15日

なんて素敵な雰囲気をまとった文章を書く人なんだろう。
初めて読むのが新作だった。
だから、他の作品もぜひ読まなければいけない。

こだまさんの旦那様も素敵だし、ご家族も。
こだまさんの文章がそうさせるのかな。

久しぶりに京都に行きたいと思った。

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Posted by ブクログ 2021年05月01日

待ちに待ったこだまさんの新刊。
読んでいる時間は、たまらなく幸せな時間だ。

書き下ろし以外のエッセイはサイトで読んでいたけれど、やはりスマホで読む横書きの文章と、紙の本で読む縦書きの文章では、自分の中に入ってくる感じが全く違う。こだまさんの文章は絶対に紙で縦書きでじっくりと味わって読みたい。

...続きを読む変わらず面白くて、今回はさらに読んだ後心があたたかくなるものばかり。
旅の記録をこんな風に綴れたら、思い出の残り方も全く違うだろうな。
写真に撮ったシーンだけをなんとなく思い出として残してきた自分は、なんだかとってももったいないことをしてきたんだと思う。忘れたくない瞬間や感情がもっとあったはず。

次の本も楽しみに待ってます。

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

縁もゆかりもない土地のはずなのに、過去の思い出と結びついて親しみや懐かしさを感じることがある。読みながらほっこりした気持ちになった。
個人的には牛糞号の話が面白くて一番好き。

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Posted by ブクログ 2023年02月17日

前作「いまだ、おしまいの地」でこだまさんの文章に惹かれ本作も手に取る。

『場所と記憶をめぐる、笑いと涙の紀行エッセイ』の説明通り、クスっと笑えるものから、胸が詰まる哀しいエピソードまでが丁寧な筆致で描かれている。

大人になってから自分の両親と三人で様々な場所へ旅するこだまさん。

良いな、羨まし...続きを読むいな。
自分は18歳で県外へ出てしまい、両親との最後の旅行がいつだったのかすら思い出せないが、子供時代、夏は海へ、冬はスキーへ行った記憶が呼び覚まされノスタルジーに浸る事が出来た。

心地良くてどこかホッとするこだま節が好きだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月25日

猫を乗せて
凍える夜の鍋焼きうどん
が一番好きでした

枕のそばに栄養士さんの握った小さなおにぎりと胡瓜の漬け物が置かれた。「地蔵のお供えじゃねえか」夫は笑いを嚙み殺しながら、身動きできない私に言った。

私は学年で三位になり、メダルを首から提げて意気揚々と帰宅した。当然「よくやった」と両親に褒めら...続きを読むれるものだと思っていたけれど、ふたりの口から出たのは「一位は誰だったの」だった。

老人は「さっき犬を焼いたばかりだから中が温まってる。普段より早く焼き上がるよ」と陶芸教室の先生のように言った。

今回も面白ワードがたくさんあって楽しめました

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Posted by ブクログ 2022年03月21日

旅を通して見た風景、そこから過去へ未来へと派生していくのがただの旅エッセイではなくて面白い。
あのときは分からなかったこと、許せなかったことが月日を経て溶けていき、あのときは何でもなかった瞬間が自分にとって大切な記憶になっていくのが素敵。
ただ生きてここにいる。
それだけで誉めてあげたい気持ちにこだ...続きを読むまさんはさせてくれるから好きだ。

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Posted by ブクログ 2021年08月02日

 不思議な読書体験。雨の日に窓の外の景色を眺めるような静かな感じ。
 雨音がリズムを刻んでいて耳に心地よくそのままうとうとして、目が覚めると虹が見えるような心地でした。

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Posted by ブクログ 2021年05月11日

個人的に旅は退屈になりがちだ。
ガイドマップに載っている名所を巡るのは情報を消費しているだけに思ってしまうし、
かと言って全然知らない路地に行って何か発見するほど感性が研ぎ澄まされているわけではない。
というのは極論かもしれないけど、まあそんなような事を思っている。

そういう意味では本作「縁もゆか...続きを読むりもあったのだ」は一筋の光明だった。
まさに本作の巻末に次のようにある。

「自分とは無関係と思いこんでいた人や土地が、その細い糸を辿っていくと、つながっていた。何気なく通り過ぎた場所が数十年の時を超えて急に意味を持つ瞬間もある。そんな過去の記憶とのつながりもまた、旅ではないか」

旅する土地を通して、自分の過去、家族、夫、身近な人に思いを巡らせ、その土地に縁とゆかりを見出していく。
こういう旅の仕方もあったんだと素直に気付かされた。散々自分探しをdisってきたけど、旅の中、自分と景色を重ねて見えるものもあるかもしれない。地球の歩き方としては邪道かもしれないけど、やっぱり自分は素敵だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年05月08日

この作者のエッセイの本は3冊持っているが、言い方悪いかもしれないけれどこの本が一番明るい感じがする。以前の著書で親御さんとの関係はあまり良くないイメージがあったが、さまざまな経験を経て、色々あることはあるんだろうけど、旅を楽しめる関係性になれてよかったなぁ、と思った。コロナ禍なこともあって、作者の目...続きを読むを通して描かれた場所が鮮やかで、まるで自分も旅を一緒に楽しむ感覚になれた。

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Posted by ブクログ 2021年07月06日

2021.07.06

「おとちん」からずっと新刊が出るたびに読んでいます。この淡々とした諦めがにじむ、上がったと思ったら落ちるこの文章が好きです。

わたしもメロン大好物なので、ぜひ食べ放題してみたい!2人で夢中で食べても3玉なのね…。
網走監獄の話で、2人が夢中になってるという漫画は「ゴールデン...続きを読むカムイ」かな。いまちょうど国立アイヌ博物館で展示をやってるけど2人も行くのかな?などと思った。

年末の温泉で、男湯に間違えて入浴した話にふふふっと笑いが漏れた。さすがこだまさん。抜けすぎている。

飛行機が遅れて思わず老夫婦をタクシーで反対方向へ送った話、どこかで読んだことあるなぁと思っていたらブログで連載されていたものなんですね。終わってしまったとのことでさみしい。こだまさんの旅をもっと読みたい。
旅エッセイ大好きなので、このエッセイもとても好みでした。

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