最愛の子ども

最愛の子ども

800円 (税込)

4pt

4.2

女子高生たちの手探りの関係に、心をかきたてられる。
泉鏡花文学賞受賞作、待望の文庫化。

〈パパ〉日夏、〈ママ〉真汐、〈王子〉空穂、同級の女子高生三人が演じる疑似家族の行方は――。それぞれのかかえる孤独ゆえに、家族のように親密な三人の女子高生。同級生の「わたしたち」の見守る中、愛も性も手探りの三人の関係は、しだいに揺らぎ、変容してゆく。家族、少女、友愛といった言葉の意味を新たにする、時代を切り開く作家が到達しえた傑作。

解説・村田沙耶香

※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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最愛の子ども のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    舞台は私立玉藻学園高等部2年の女子クラス。彼女達は、クラスメイトの日夏、真汐、空穂の3人をパパ、ママ、王子様と模した『わたしたちのファミリー』の推し活をしていた。

    人生の経験が不足し、知識、自意識が肥大化している彼女達の妄想は、それゆえに現実的な制約を受けずに理想の家族像を紡ぎ出し、『わたしたちの

    0
    2025年07月01日

    Posted by ブクログ

    こんな友達たちがいたら面白かったんだろうなと思う。学生時代って一つ一つが大ごとで友達同士とごちゃごちゃと言い合うのが楽しかったんだよなあ〜。
    表現がいい意味で生々しく、秀逸で、世の中に疑問を持ちつつもまだちょっと未熟で、でもとても賢い女子高生たちの学生時代を覗いてる気分になった。

    200ページちょ

    0
    2024年01月04日

    Posted by ブクログ

    制覇はしていないものの、読んできた松浦理英子作品では一番好きだった。私もこの学園で過ごしたかった。あらゆるタグに囚われることなく友達を愛したかった。真汐と日夏には『ナチュラル・ウーマン』の容子と花世の面影があったけれど、彼女たちへの眼差しは温かく柔らかかった。

    それなりに物事の分別もつき、且つ社会

    0
    2020年06月13日

    Posted by ブクログ

    クラスメイトから〈わたしたちのファミリー〉と呼ばれるパパ、ママ、王子という役柄に収まっている3人の女子高校生の話。
    その話と語りの2つの見どころがある。
    語りの部分は冒頭から早々にその存在を認識させられる。
    話としても面白く、仕掛けとそれについて考えるのも面白いけどそれについてはそうである以上ではな

    0
    2025年09月26日

    Posted by ブクログ

    「どれだけ美しければ世間にだいじにされるのだろう。どれだけ性格がよければ今のわたしが全く愛せない人たちを愛せるのだろう。」

    とても純度の高いものを読んだ気分だ。でもそう言葉にしたら、やや違和感も覚えた。
    「疑似家族」と「三人をアイドル視する周囲」という女の子同士の甘さ、十代のきれいさ、というとちょ

    0
    2020年05月15日

    Posted by ブクログ

    書評を読んで面白そうと思い購入した本。思春期の女の子たちの家族ごっこ…言葉にすると何とも幼稚っぽい行動のだけど、その「家族」に付随する当事者たちや「目撃者」たちの感情や欲望が淡々と描かれ、それがこの小説に不思議な魅力を与えている。

    0
    2023年09月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    わけの分からない胸の痛みで涙が出て仕方なかった。

    とても巧妙な構成で高校生の女子達の心の中をのぞく。どの子も賢く、好奇心に溢れ、仲間想いで、観察眼が鋭い。

    家庭環境、親との関係に痛みをかかえる真汐、日夏、空穂の関係性の変化を”わたしたちのファミリー”として観察(想像、捏造?)する同級生たちの視点

    0
    2025年05月01日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『コンビニ人間』の村田紗耶香さんが解説で
    「家族」の中での肉体というものについて考えた、と書き、

    「大切な、信頼できる相手の前で、心地よく筋肉が弛緩すること。・・誰かの体温の中を安堵しながら漂うこと・・・
    身体が相手を家族だと認識し、そうした反応をするなら、現実での関係性の名前がどうであるかなど関

    0
    2023年04月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    苦手かも、どう読み解いていいかわからないな、と思いながら読み進めたけど、最後の「わたしたち」が生み出したエピローグとしての真汐の独白と、村田沙耶香の解説が良かった。

    〈物語〉の中で行われていることに対する、薄っすら伴う嫌悪感と自分との距離の遠さは、私がこの行為をきちんと自分事として解体できてないか

    0
    2025年09月10日

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