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これは、家庭内公認不倫を描いたマンガです。
と言ってこの本をオススメすると、たいていの人は「どんな特殊な夫婦が描かれているのだろう?」という少し野次馬のような気持ちでページをめくり始めるに違いない。
けれどそこに登場するのは、女好きなチャラい夫でもないし、ドライに腹をくくった妻でもない。ごく普通の共働き夫婦。
2人は自分たちで「家庭内公認不倫」というルールを作り上げたでにもかかわらず、妻は嫉妬を感じて夫にあたることもある。夫はルールを最初に持ち出した妻に対して、傷ついて他の人妻と付き合い始める…。
考えてみれば、夫婦であってもそもそも赤の他人であるのだから、性欲のリズムが常に合致するのは奇跡のようなものだ。となればそんな複雑なものを切り離して、家族の日常を穏やかに続けていくために「家庭内公認不倫」を選ぶというのは合理的に思えてくる。
けれどなぜか、ひずみは生まれる。
お互いの状況と、少しコミュニケーションが食い違っただけで、「普通ではない」関係性になってしまった2人の姿は全く他人事ではない。
夫婦の関係を守るためだったルールが、やがて夫婦に危機を及ぼし始めて…。
セックスとは何か?夫婦とは何か?そこには明確な答えはない。正しくあればあろうとするほど不毛になっていく。けれど、それぞれのケースで、少しでも幸せになれるヒントを見つけたい…と願うように読み進めていく作品です。
どんどん彷徨って、もうどうなってしまうのか全く分からない。いちこ、おとやん夫婦、美月、志郎夫婦それぞれの出会いや、おとやんと美月の不倫のきっかけなんかも挟まれて、読みごたえあった。
夫婦って
夫婦とは何だろうと考えさせられる作品です。登場人物にそれぞれ複雑な思いがあり、少しの考え方の相違で一気に崩れてしまう。結婚されている方には、是非読んでほしいです。
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