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Posted by ブクログ
現代に神話が現れるとしたらこうなる、という物語。神様が数学と無関係だなんて思わない方がよさそう、両方とも地球に存在してるしね…前者は感性の中に、後者は生物の中に。
わたしは数学からきしダメですが、Qの話を聞いておもしろそうって思いました。数学は世界システムかあ…。
富安さんは古典と理科と宗教を混ぜてこねて焼き上げる天才です。天ツ神を細菌と同じって言いきるのこの本くらいだよ。
お猿のお迎えといえば日輪と猿の切っても切れない関係ですね。猿田彦とか日吉丸(豊臣秀吉の幼名)とか。仲間集めってことは富安さんは現代の天岩戸をやるつもりだろうか…。
名前が大切な役割を果たすのは古典ファンタジーの鉄則。アレイは稗田阿礼からとったのかなと思ったら自称ですがその方が能力高まってそうだし、春来も本来の読み方になったらとんでもない力を発揮するし。
ヒカリの能力は次巻かな。音楽はあらゆるもののなかで最も善なるもので常に正しいと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんがどこかに書いてたっけ。
続きカモオォォン!
Posted by ブクログ
ただ今、富安陽子さんの作品を読み続けて、不思議な物語の魅力を知りたい期間中です。
前回読んだ絵本「月虫の姫ぎみ」に続いて、漫画家の五十嵐大介さんの表紙の絵が印象深い、こちらは2015年発表のシリーズもので、これまで読んできた富安さんの作品の中では、初の中学生が主人公の物語で、現代の若者を思わせるくだけた口調もしっくりとくるような、彼らの奔放さの裏に垣間見える繊細な描写や、能力者と不思議なものが対峙するスリリングな展開には、正にYA文学という言葉がぴったりと感じつつ、そこには富安さんならではの要素をミックスさせることによって、オリジナリティもしっかりと感じられる素晴らしさとなっていたのである。
両親から突然告げられた引っ越しによって、中学二年から「栗栖の丘学園」に転校することになった、主人公「田代有礼(アレイ)」は、毎日家から学校まで同じ歩数であることを気にする程に変化を嫌うタイプだったのだが、そんな彼の生きるスタンスとは裏腹に、密かに進行しつつある世界の危機に否が応でも巻き込まれていくことになる。
それに関わっていたのは、何とも壮大で規格外の存在である「天ツ神」と「黄泉ツ神」だったのだが、だからこそアレイを始めとした仲間たち(今のところ仲の良さは微妙だけれど)に与えられた能力には説得力がありながら、更に彼が最初に出会う仲間「厩舎修(Q)」の数学の能力には、本書のタイトルとも相俟って、この世のからくり(仕組み)とも繋がるような新たな視点を提示してくれたように、私には思われた。
それはQの、『数学って、すっごく、きちんとしてるじゃん』という言葉から端を発した、『世の中って、けっこうでたらめで、めちゃくちゃに見えるけど、じつは絶対変わんない仕組みがあるんだって』という安心感のようなものの存在には、数学以外は駄目駄目な彼にアレイが共感できた数少ないところと感じながら、そこから『たぶん、数学って、神さまの設計図を読み解くための言語なんじゃないか』と捉えた、Qの言葉に私は目から鱗が落ちる思いとなった、その根拠として、『科学の法則や公式は、全部、発見であって発明じゃない』という、『特許権とかはない、最初からこの世界の中にあったルール』の存在なのだと思い、それは『オウム貝にも、ハリケーンの渦にも渦巻き星雲にもくり返し黄金比が現れる』ような不思議なことも含めた、『この世界のからくりに興味があるから』という、Qが数学を好きな理由へと繋がっていることを知ることで、なるほど、学校でもこうした過程で学んでいたら数学に興味を持てたのかもしれないなと、理系嫌いの私も思えそうな富安さんの物語の展開には、面白さだけではなく知識欲を促してくれる魅力もありそう。
更に本書では、「八つの柱」や「イザナミから逃げるイザナキ」と重なるイメージであったりと、『古事記』とリンクした展開に、また富安さんならではの過去と現実が繋がるような独特な面白さを感じ、更にそこには古事記という歴史書が、この男の記憶を書きとることによって生まれたと言われている「稗田阿礼」という人物名が、主人公のアレイの名前と繋がっている富安さんの拘りを見ても明らかとは思いながらも、そこには名付け親の父が、暗殺された明治時代の政治家の『森有礼』から取ったことに対する、アレイの反発心があることも重要で、その頑なな意志の強さは、本来ならば「有礼」を「ありのり」と読ませるように名付けたけれども、周りが彼の中の繊細な部分を刺激しないように合わせるようになっていったくらい、本人が「アレイ」と名乗り続けることを曲げなかったことが物語っているのだと思う。
ということで本書は、主要な登場人物である中学生たちが大人への道を歩んでいく、その過程を軽快な語り口の中にも真摯に描いており、特にアレイに関しては、自分の説明で内容が伝わらないことに苛立ちながらも、相手にとってはもっとシンプルに要点だけを伝えてほしいことを望んでいることを察して、表現を変えて言い直す場面に、能力を持つが故の葛藤もあってと、世界を救うかもしれないヒーローたちでありながら、単純にカッコいい、可愛いキャラにしていない点に現代の中学生を思わせるリアル感が同居している点には、きっと本書を読む同世代の方々にも響くものがあるのではないだろうか。
以上の事から、このシリーズの物語の魅力として、数学と古事記のコラボレーションという斬新さがありながら、不思議な怖いものたちとの対決を余儀なくされてしまうアレイたちが数々の窮地をどう切り抜けるのかという、エンタテイメント性もあってと、タイトルに1と書かれているように、物語の途中の良いところで終わってしまう「つづく」表記にも期待を持たせてくれて、最後まで読みたくなる魅力は充分にあるのだと思う。
Posted by ブクログ
おもしろいな~。中学生向けになっていたけど小学生の子も読んでいた。主人公と友人が特殊能力を持つのだが、それが選ばれし者という設定で異世界のようなところで知能やそれぞれの能力を武器に戦うという、子ども心をくすぐる設定。
謎解きというか、ミステリー設定もありながら、主人公は古典にも詳しいというシブイ一面も。ニュータウンにある新しい学校、というのがいかにも何か起こりそうで、「集められし感」がうまく漂っていてワクワクする。
数学とか古典とかの知識が難解なもの→使えたらカッコいいもの、に昇華されているのがすごいが、如何せん大人になってからもそこらへんの難しそうなところは流し読みしつつストーリーだけ追ってしまう。ゲーム感のある感じ、男の子向け。
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