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「僕にはまた向かう先ができた。NORTHだ」ウルトラランナー界のレジェンドが、復活を懸けて新たな挑戦に立ち向かう。だれよりも速く、だれよりも遠くへ。アパラチアン・トレイル(3,500km)を北上して、最速踏破記録を樹立するための激闘の日々──。いつしか、それはもっと深い意味を帯びた探索の旅へと変わってゆく。 ■解説:角幡唯介氏(探検家)
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Posted by ブクログ
アパラチアントレイル、自分も走りたいとはならなかったけど、またなんか自分も新しいチャレンジをしたいと思わされた。モンブランなんかで一緒のレースを走ったけど、またスコットとファンランでトレイルを走りたいな。
内面の葛藤をしっかり描いていてよかった。各節の終わりにサポートをしていた 奥さんのその時その時の記述があって面白い
3500kmという果てしない距離の世界記録を目指そうとする世界一のトレイルランナーの冒険談 40日以上ひたすら動き続けるため日々身体のダメージが蓄えられていく姿が生々しい。
自分もランニングやマラソンに加えて、トレイルランをやっている。 スコット・ジュレクとは比べるべくもないが、トレイルランはロードより、更に自分に向き合うことができると感じている。 自然に身をおき、家族や友人のことを想い、走り終え、家に帰ってから優しくなっている自分に気づく。 自分も40歳を過ぎてから...続きを読む様々悩むことがあり、また、体力の衰えや変化を感じる。 日々仕事に追われ、人や組織のしがらみに囚われることがあるが、この本の中でも、禅で言うところの"いま、ここに"ということは非常に大切。これを意識的に、願わくば無意識のうちに実践できていることが理想。 スコット・ジュレクのようにはとても自分を追い込むことはできないが、改めて自分や周囲の人たちに向き合おうと思わせてくれる一冊だった。
100マイルレースであれほどの実績を誇る世界トップクラスのトレイルランナーでも、ここまでの心身のダメージを負うんだ…というのが率直な反応だった。 そして、多くの人のサポートを受けて、文字通り満身創痍の状態になりながら完歩して成し遂げた新記録が、従来のものを僅かに(と簡単に言ってしまうのも咎めるが)3...続きを読む時間余り上回っただけとは…! さらに付け加えると、スコット・ジュレクの前に記録を保持していたのはなんと女性! 我々凡人からすれば、100マイルを不眠で走り切る能力と2000マイル以上を数十日かけて歩き通す能力の間に差異は見出せないが、実は100m走とマラソンに求められる能力が異なるのと同様に、そこには歴然たる区別が存在しているのかもしれない。 どちらにせよ、山に入っていて、陽が傾き暗くなり始めた途端、「ヤバい、早く下りないと」とビクビクし出す私のようななんちゃってトレイルランナーには想像もつかない世界だが…。 このチャレンジには妻のジェイルーもスルーで同行しており、彼女の心情も折々で綴られているが、ジュレク家の物語としてはそれも非常に大きな意味合いを持っていて興味深いし、読み応えがある。 何枚ものカラー写真で旅の様子が伺い知れるのも良い。 ヴィーガンのアスリートとしても有名な著者だけに、道中の補給についてもっと詳しい説明があればなおありがたかったと思う。 巻末に収められた角幡唯介氏の解説は、ジュレクとおそらくは近しいフィールドに生きる文筆家としての目線が見事に表れた名文だ。
3500kmを46日で走破するには、体力、気力ではなくて、友人力が必要だ、ということがよく分かった。角幡唯介の解説が秀逸だ。ほぼ本文と同じぐらいの内容がある。
史上もっとも偉大なウルトラマラソンランナーのひとりであるスコット・ジュレクが「レースから引退する」と公言していた40歳になった時、自分はどうなりたいのかをかけて挑んだアパラチアントレイル。総延長2189マイルのFKTを目指したスコットと妻ジェニーのまさに魂の記録。睡眠時間を削り、自分の肉体のタンパク...続きを読む質まで消耗しながら44日間で達成したFKT、ジャーカーとジェイルーも素晴らしいが、二人を支えたサポートチームが凄い。自分のレースや仕事を投げうって彼らのもとに駆け付けるのは、やはり、ジュレクがウルトラマラソンランナーたちに愛されていたから。トレイルの魅力、限界状態のジュレクの描写とともに、熱い友情が印象に残った。2015年7月12日、きしくもジェイルーの誕生日、ATのFKT達成、おめでとう!
アメリカ東部の自然歩道アパラチアン・トレイル、走行距離3,500kmの最短記録を目指したノンフィクション。 ランナー、特にトレイル・ランナーならば人間が限界点に達しそうなとき、どのような精神状態に陥るのか、どうすれば平静を保つことができるのか勉強になる。 トレイルランというそのランナー自身の一過性の...続きを読む出来事のように思える行為だが、実際にランナーのように個人的な意思だけではなく周囲の支え・助言があってなされていく。長距離走は個人戦ではなくチーム戦なのである。 ランニングを趣味にしてない人にとっては対岸の火事としか感想を持たないと思う。オタクな世界がランニングコミュニティーには広まっているのです。
ウルトラマラソンやトレイルマラソンのランナーが、約3500kmのアパラチアントレイルを走って、最速記録を更新しようと挑戦した時のレポートのような本。 全盛期ではないが、過去の栄光に満足せずに新しい挑戦に向かうのはすごいと思ったが、並行して綴られる奥さんのレポートを読んで、そんなに単純な話でもなくて...続きを読む、考えさせられた。 一ヶ月以上かかるため、1人や夫婦だけではとてもできず、 10人以上のサポートを受けて挑んでいるが、その1人一人とのエピソードややりとりが、面白いし、 疲弊しているスコットジュレクにとって救いとなっていることもわかった。 後半は疲弊して、それでも尻をたたかれるようにしてなんとか走っているが、 そんな状態でも奥さんへの気持ちが切れなかったことが、一番の感心させられたことだった。 伴奏者1人一人とのエピソードがちゃんと残っているほどちゃんと人とつきあっていて、社交的な人だと思うが、 最後の最後、一番疲れているときでも妻を思いやる姿は、感動していた、かもしれない。 自分を追い込むことに意味があったというし、走り続ける中で、禅の公案のように、ひたすら考えることになるのは、少し共感できた。 私自身マラソンを走ったりする事もあるが、ゴールを目指すだけでなく、どこかにたどり着くためにひたすら走る、というのも楽しめるようになりそうだ 読みおわって、また長く走りたいと思うようになった、また走りたいと思える、そんな本だと思う
アパラチアン・トレイル(AT)約3500キロ ブラッド・マウンテン原野という名前が戦争に由来していることは知っていた チェロキー族とクリーク族 道標遠見逃すな! 映画『コールド・マウンテン』 ノースカロライナ州のグレート・スモーキー山脈を横断する 運命を甘受し 苔むした岩と針葉樹で覆われている 素晴...続きを読むらしい眺望を望めるぞ 定宿じょうやど 気持ちが鋭敏になっていた 母さんの筋萎縮 僕は州代表に選ばれるほどのノルディック・スキーヤーになり 不機嫌を撒き散らすティーンエイジャーのような態度 彼女もまた「私はタフだから」という姿勢を貫いているからだ 仲間=トライブ マダニのせいでライム病になったら ベア山の頂上からはマンハッタンの高層ビル群が見えて こうした火の見櫓は既にその役割を終え やがて水が奔流となって流れはじめた 州境を超え 言い得て妙だ 大円団=グランドフィナーレ 僕の終わりのないインスピレーションの源 歩荷ぼっか 人間の無意識には普段の日常生活では決して扉を開かれることのない未知の領域がある 四十歳とは己の肉体的な死を見つめ始める年齢だともいえる 多士済々 角幡唯介 ライム病
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スコット・ジュレク
栗木さつき
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