東京の昔

東京の昔

935円 (税込)

4pt

3.7

幾千年かの歴史の中で、人間というものはどれだけ進歩し、どれだけ洗練することができたのだろうか。下宿先のおしま婆さん、自転車屋の勘さん、帝大生の古木君、実業家の川本さん。いずれも味のある登場人物を相手に、おでん屋のカウンターや、待合、カフェーで繰り広げられる軽妙洒脱な文明批評。第二次大戦に突入する前の、ほんのわずかなひととき。数寄屋橋が本当に橋で、その下を掘割の水が流れていた頃の、慎ましやかで暮らしやすい東京を舞台に、人間と人間の社会を論じた、吉田健一最晩年の珠玉の一篇。

...続きを読む

東京の昔 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2015年03月04日

    国語辞典、漢和辞典、英和辞典で言葉を調べながら読みました(笑)。

    浅学な私としては、読み始めのころは、少々衒学的文章ではないかと思ってしまいましたが、日本とヨーロッパの文明・文化の比較を引き出すうえで、必然的にああいう書き方になったのだと途中から思いました。

    少ない登場人物のお酒を交えての他愛無...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年03月31日

    問題が発生した。まさかの、小説、であった!
    読み終わって解説を読むまで小説だとは露ほども思わない。
    完全に随筆だと思い込む。
    ああ、これが「『私』小説」のトラップ!
    こういうの読んじゃうと、ホントどの「私」も信じらんない、私不信に陥ってしまいそうだ。
    また、このタイトルが。「東京の昔」って。完全にエ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年06月08日

    これといったストーリーがあるわけでないが、数少ない登場人物の語らいを通して、ひとの幸せってなんだろうかということを考えさせられた。夢を抱いてその夢の実現のために生きている人、いま住んでいる町が好きだから商売も大きくせずにじっとそこで生活をする人、高等遊民でいられる人、彼らがつかの間の幸せな暮らしがで...続きを読む

    0

東京の昔 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ちくま学芸文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

吉田健一 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す