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「千三つ」と呼ばれるほど、新規事業を当てるのは難しいと言われています。
これまで、新規事業は成功を収めた企業や経営者による「戦略論」によって語られてきました。
しかし、戦略が良くてもコケるのが現実。では一体、何が真の問題なのか…?
本書では、その答えを探るべく、暗中模索の新規事業を統計データと質的データを用いて解剖し、新規事業をめぐる現場と組織を科学的に分析しました。
その結果見えてきたのは、新規事業部に配属された人々の孤独な茨の道。
「新規事業を成功させるのは斬新なアイデアではなく巻き込み力」
「新規事業の敵は『社内』にあり」
「出島モデル、ゼロイチ信奉の罠」
など、定説を覆すような、“人”をとりまく現実が明らかとなりました。
本書は、新規事業の担当者、現場マネジャー、経営幹部を成功に導く最先端の「見取り図」です。
[目次]
・はじめに
・「事業を創る人と組織に関する実態調査」の概要
・序章 事業創造の実態を探る
・第1章 新規事業は「人」で決まる
・第2章 データで見る、創る人の実像
・第3章 創る人を発掘し、任せる
・第4章 創る人を支える
・第5章 創る人と事業を育てる組織
・第6章 Interview 事業を創る先進企業の最前線
・おわりに
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
田中聡氏と中原淳氏による、新規事業創出における「人と組織」の役割に焦点を当てた実証的な研究書『「事業を創る人」の大研究』。
約1,400名の新規事業担当者への調査を基に、事例に基づいて新規事業の成功要因や組織内の課題を明らかにしている。だからこそ、コンサルの書くような「ぼくが考えるさいきょうの新規事業のつくりかた」的書籍にはないリアリティがある。
特筆すべきは、あらゆる理屈を乗り越えて、なお「やる人間」がどういう存在かをあぶり出す一冊になっていることだ。データも図表も多いし、調査対象者数も膨大。だからこその説得力を含めて、読み進めるほどに組織の中で誰にも祝福されない挑戦を始める人の「孤独」が浮き彫りになっていく。
「推進力」「巻き込み力」「ネットワーク形成」「上司との関係性」など、定量化されたキーワードがいくつも並ぶけれど、結局それらを支えるのは、「それでもやる」と言い切る覚悟だ。
特に刺さったのは「新規事業の敵は、外ではなく内にいる」という一文。これは100回くらい言いたい。外の競合よりも、社内の同調圧力、評価システム、無関心、これらが挑戦の芽を最も潰している現実。そして、その中で立ち上がろうとする“人”をどう支えるか。この問いは、制度やフレームではなく、関係性と信頼にかかっていると、改めて突きつけられる。
この本を読んで「仕組み」ではなく「人」に立ち返らなければならないと感じた。そもそも“火を灯せる人”はどんな人なのか?本書はその「正体」を、地道な調査と洞察によって浮かび上がらせてくれる。
すべての新規事業担当者に薦めたい。そして、何より上司や経営層こそが読むべき一冊。なぜなら、本当に事業を生むのは、制度でもスキームでもない、誰かひとりの「創る人」のクレイジーな情熱の炎と、それを消さなかった「支える人」なのだから。
Posted by ブクログ
企業の新規事業開発における課題として、人と組織に焦点を当てた本。
特に大企業の新規事業開発は人と組織が大きな問題になっており、統計的データやインタビューを交えて、その解決法を示す。
近い領域で働く者としては違和感なくその通りと感じる内容が多かった。
新たな発見は、アイデアより、社内交渉力が成功要因を握っているということ。
色んな意味で組織の力は偉大だと感じた。
企業の歯車でなくなり、個人として仕事のプロになるためには、他者に頼らない、自分で何とかする姿勢が必要と感じた。
幼い頃から「チャレンジ慣れ」できる環境があればよいのかもしれない。
Posted by ブクログ
企業が本業とは別の事業、つまり「新規事業」を展開することで、傾きかけた会社が持ち直したというサクセスストーリーはよく聞かれる。が、その裏には99%の新規事業の失敗が存在する。
経営者にすれば当然、そんなことはわかっちゃいる。しかし、経営者は新規事業にあこがれ、やりたがる。なぜなら、我の新規事業こそ成功間違いなしと思うからだ。そして、そんな新規事業に実際に携わるのは、社内で抜擢された担当者、「事業を創る人」だ。
本書はそんな「事業を創る人」の苦労やプレッシャーをアンケート等で数値化し、企業が新規事業を成功させる最低限の不可欠要素を分析する。それは同時に、新規事業担当者哀歌だ。
新規事業は短期間で成功すれば、皆ハッピー。が、多くの新規事業はそうじゃない。成功までの期間、担当者は本業の利益を食いつぶしているという罪の意識と周囲からの冷たい視線に打ちのめされる。ついには指示したはずの経営者からもバッシングを受ける。その結果、誰からの協力も得られず、担当者の心は病んでしまうのだ。
経営者は絶対に新規事業を成功させるという決意を持ち、本業との相乗効果を考え、担当者への絶対的なバックアップを欠かさないことが必須。それは本業に専念することよりも、困難なことだったりする。新規事業は余力がある企業だけがやっとけってことだ。
Posted by ブクログ
新規事業の創り方を、人や組織の観点から研究し明らかにしていく本。
普段、仕事でやっている、インターンを活用して企業が成長していくプロセスにとても似ているなと思った。新規事業の創出に白羽の矢を立てられた人が、既存事業部門から「何でそんな結果出ないことやってんだ」的なこと言われて会社での居場所がなくなっていくのとか、ただ「頑張れ!」と言われるだけで、何をどうしていいのか分からない「超無茶ぶり」とか…インターンの現場でも、似たようなことが起こっていたりする。
未曽有の人材不足といわれる中で、もはや出来る人を採ることなんて普通の企業には恐らく不可能で、そもそも新卒であればそんなに能力も大して変わらないし、入社後にいかにチャレンジできる(&失敗できる)環境をつくり、人を育てていけるかどうか、に企業の生き残りがかかっている、のではないだろうか。
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