峠しぐれ

峠しぐれ

605円 (税込)

3pt

岡野藩領内で隣国との境にある峠の茶店。小柄で寡黙な半平という亭主と、「峠の弁天様」と旅人に親しまれる志乃という女房が十年ほど前から老夫婦より引き継ぎ、慎ましく暮らしていた。ところが、ある年の夏、半平と志乃を討つために隣国の結城藩から屈強な七人組の侍が訪ねてきた。ふたりの過去に何があったのか。なぜ斬られなければならないのか。話は十五年前の夏に遡る――。

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峠しぐれ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年04月14日

    「峠の弁天様」と呼ばれる女房と寡黙な亭主が峠の茶屋で生活している。その出自が事件とともに表れてゆく。非道の盗賊群を退治していく亭主、誰にでも功徳を施してゆく女房。遂に過去が明かされ隣の藩の重職との関係もあり、騒動に巻き込まれる。
    剣の達人の亭主の活躍と弁天様の女房の感化により悪人達も善人に変わってゆ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月07日

    内容(「BOOK」データベースより)
    岡野藩領内で隣国との境にある峠の茶店。小柄で寡黙な半平という亭主と、「峠の弁天様」と旅人に親しまれる志乃という女房が、十年ほど前に老夫婦より引き継ぎ慎ましく営んでいる。ところが、ある年の夏、半平と志乃を討つために隣国の結城藩から屈強な七人組の侍が訪ねてきた。ふた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年02月21日

    伊那半平は、昔、結城藩の勘定奉行に仕えていた身分を隠して妻の志乃とともに峠で茶店を営んでいました。
    志乃も元は結城藩のさる身分の奥方でしたが、今は峠の弁天様と呼ばれて親しまれていましたが、15年前に残してきた娘の千春がいます。

    峠の茶屋には、いろいろな客が現れ何度か事件が起こります。
    そして最大の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月28日

    峠の茶屋にいる弁天様と言われる志乃と半平の夫婦。二人はある事情があり、逃げてきたのである。
    夜狐お仙という女盗賊とその娘おゆり、志乃とその娘千春など、母と娘の在り方、情愛が深く響き渡る。

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    Posted by ブクログ 2023年06月29日

    訳ありな茶屋の夫婦がとても素敵な信頼関係を築いていて安心感があった。
    後半には夫婦の過去が明かされるが、周囲の人々の優しさに助けられて…というのはお約束。
    最後はハラハラとさせられたけれど、面白かった。

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    Posted by ブクログ 2022年04月03日

    峠の茶店を営む亭主・半平と、その女房・志乃。志乃は旅人から峠の弁天様と親しまれていたが、実はかつてある武士の妻であり、娘が一人いた。生き別れになり、娘は母を恨んでいるのか?再会出来るのか?ラストは?葉室さんらしい、いい話でした。

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    Posted by ブクログ 2021年11月25日

     隣国との境にある朝霧峠には小さな茶店があった。主人は四十過ぎの寡黙な半平という男。店を手伝うは三十五、六の志乃という女房。旅人からは「峠の弁天様」として親しまれていた。
     ふたりは十五年前、やむを得ない理由では国を捨て、峠の茶店の老夫婦に助けられ、それ以後ふたりで茶店を守っている。半平は元武士で剣...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月21日

    歴史上の有名どころではなく、ある意味では普通の人々の切なくも暖かい生き様を描いた葉室氏の真骨頂的な作品。
    親子の情や、たまたま出会った人のあいだに生まれる信頼関係、身に降りかかった災難に真っ直ぐに立ち向かう姿など、今の基準からすれば理不尽な社会制度が当たり前で、かつ物事が単純であった時代だからこそ成...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月14日

    著者の小説の中では、特にエンターテイメント性の高い作品。
    お家騒動あり、女盗賊あり、数多のチャンバラシーンあり。
    峠で茶屋を営む訳ありの夫婦。次第に明らかになるその正体。
    「ひとが敵にやられるのは、怖気づいて逃げようとしたときだ。守るべきもののために敵に立ち向かう者は、簡単にはやられないものだ」と、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月02日

    なんか、、、、もう。夢中で読み終えた。

    面白い。

    寡黙な男半平と、志乃という訳あり女房との2人の慎ましやかな暮らしが、、、ありとあらゆる事件に翻弄されつつ姿を晒す真実にもう、、、目が離せません。

    ラスト、半平が、、、峠の向こうからヨタヨタと帰ってくる姿が、、、、見えた途端。
    志乃と一緒に号泣し...続きを読む

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