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昭和九年冬、スランプの末、突如行方をくらました超売れっ子作家・江戸川乱歩。時に四十歳。謎の空白の時を追いながら、乱歩の奇想天外な新しき怪奇を照らす。知的遊戯をまじえ、謎の日々を推理。乱歩以上に乱歩らしく濃密で怪しい作中作を織り込み、昭和初期の時代の匂いをリアルに描いた第7回山本周五郎賞受賞作。
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Posted by ブクログ
久しぶりにぐいぐいひきこまれる小説を読んだなあと思う。乱歩は短編集1冊しか読んだことのない自分でもとても楽しめた。あまりのおもしろさに友達に勧めまくったけどヘンタイチックな表現が多々あるので、なんだかちょっと気まずいような……笑
乱歩ファンが乱歩を主人公に乱歩作品を書くというすさまじい実験作。特に作中作での描写が妖艶ですごいのだが、乱歩はもちろんポー、クイーン等の解説と、未来からの予言(既に今は過去)の段で幾度と無く現実に引き戻されるのが難点。乱歩作の短編(除く少年探偵団)は9割方読んだよ、と言う人にオススメ。ジャンルむずか...続きを読むしー。
久世輝彦さんの傑作中の傑作です。 1934年の冬、極度のスランプに陥った乱歩は行方をくらまします(事実)このことに着想を得た著者は、この間に乱歩がホテルの一室にこもり「梔子姫」という新作を書き上げたという話を作り上げました。ただこれだけの話です。ただこれだけなのに久世さんはものすごく面白い話に...続きを読むしてしまいました。 乱歩の人物描写が秀逸ですが、それ以上にすごいのが「梔子姫」という小説です。乱歩が書き上げたことになっていますが、もちろん久世さんのオリジナルです。妖艶で奇怪なストーリーは、もう言い切ります! 乱歩以上にすごいです! もう亡くなってしまわれたのが残念ですが、久世さん以上に、妖しく美しく日本語を編み出せる作家はたぶんいません。
もうこんなペダンティックな文章で書かれた新しい小説は二度と読めないと思うと、残念というより悶え苦しむほど口惜しいのです。 まさしく自らの嗜好と性癖と偏向に呪縛されたイマジネーションの産物以外の何ものでもない、ピーンと張ったひとすじの妖しい耽美的感覚は、至上の喜びであると同時に戦慄の恐怖でもあるので...続きを読むす。 5年前の2006年3月2日、久世光彦は心不全で忽然と逝ってしまいました。享年70歳。 実際にひどいスランプになったことがある江戸川乱歩ですが、はるか80年を経た後年、自分が主人公にされて、環境の変化を求めて麻布の張ホテルで缶詰になり、そこで探偵小説狂いの人妻や謎の中国青年に悩まされつつも幻惑味たっぷりの新しい短編小説『梔子姫』を書く・・・・・などというまことしやかな物語をでっち上げられるとは、まさか夢にも思わなかったことでしょう。 二度目に読んだ時には久世光彦の息遣いが聞こえてきて、三度目には煙草の匂いがしてきました。そういうふうにして、著者というものは本の世界の中に永遠に生きるものなんだなあ、というより、私って他意識過剰なのかもしれません。
とっても面白かった、いろんな本の話がでてきて興味深い、濃密で妖しい空気に酔った。品切重版未定とは…買っといてよかった、危なかった。
江戸川乱歩の、ある冬の四日間をエロティックな文章で描く。作中、乱歩は「梔子姫」という小説の執筆に取り掛かる。本編と同時進行的に、この作中作が完成に至る過程を追っていくのだが……。この「梔子姫」がとにかく凄い。乱歩の完全な模倣、というより乱歩以上に乱歩的な作品に仕上がっている。久世光彦氏の筆力に驚き呆...続きを読むれました。
深刻なのかお気楽なのか、揺れ幅がおもしろい乱歩先生。 雰囲気のあるホテルにて両手に花状態。乱歩でなくてもキュートで艶っぽい翁青年にはクラクラします。 明治大正の名立たる文人・作家の影がサッとよぎるのもよいです。
スランプの末、突如行方をくらました超売れっ子作家・江戸川乱歩。謎の空白の時を追いながら、乱歩の奇想天外な日々を照らす。
主人公は白いモノが目立ち始めた40男の乱歩。 作家としての後ろめたさを言い訳しつつ逃げ込んだある宿での隠遁中に起こる幻想と妄想。 久世光彦の描く乱歩は乱歩の小説以上に乱歩の世界観を浮き上がらせてくれます。 中国人の美青年や美しき人妻に心惑わされ、若い頃の生き生きとした文章を生み出していきます。 「梔...続きを読む子姫」を挿入することで、現実と妄想が交じり合い、それでいて読みやすい構成には脱帽。 是非ご一読を。
久世光彦。ドラマはそんな好きじゃないけれど。。。小説はいい!さすが脚本家。まず視覚で惑わせ、聴覚によって世界に引きずり込む。そして嗅覚で完璧に舞台を体感させる・・・。スランプ中の家出の40男・乱歩が主人公。滑稽で醜い現実世界と、エロス薫りたつ幻想世界を織り交ぜた怪しい世界に、読者の五感すべてを誘う。...続きを読むすばらしい文章。
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一九三四年冬―乱歩
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久世光彦
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