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「いったい私たちの毎日の生活を生きるかいあるように感じさせているものは何であろうか。ひとたび生きがいをうしなったら、どんなふうにしてまた新しい生きがいを見いだすのだろうか」神谷美恵子はつねに苦しむひと、悲しむひとのそばにあろうとした。本書は、ひとが生きていくことへの深いいとおしみと、たゆみない思索に支えられた、まさに生きた思想の結晶である。1966年の初版以来、多くのひとを慰め力づけてきた永遠の名著に執筆当時の日記を付して贈る。
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Posted by ブクログ
わざわざ目を向けなければ、生きがいなど考えずに生きていけます。しかし、ひとたび自分の生きる意味は何か、生きがいはなにか、と考え出すと、はっきりとした答えのなさに肝を冷やします。 では生きがいは何かと考えるだけ損か、と言われるとそうは思いません。生きがいを探すためにもがく行為が、人間的な成長を促しま...続きを読むすし、何よりその行為自体が生きる意味となるのではないでしょうか。
軽い気持ちで手にとってしまったが、手軽に読めるという本ではない。 生きがいというものについて真剣に考えた事がなく、なんとなく日々を過ごしてしまっている自分。 生きたくても生きられない人。 病になり生きる意味を見出せない人。 そのような人たちに対して自分のなんと恵まれている境遇か。また、そんな境...続きを読む遇にいながら日々を大切に過ごせていない自分のなんと罪深いことか。 全てに共通するが、人のために何が出来るか。使命感。生きる意味を考えさせられた一冊。 またいつか読み返すと思う。
簡潔に語るには内容が重厚すぎる。 それだけで人の生きがい、人生というものについて、多くの人たちと向き合う中で、深く眺め続け、考え抜かれた言葉たちが紡がれている。 中でも大きな苦しみにもがきながら生きる人ほど、深く豊かな心で世界を見ることができ、幸せを感じることができるというメッセージが重く、鋭く心に...続きを読む刺さり続ける。 人生、楽な道はない...などという安直な慰め、教訓ではなく、むしろその方がいい、そうでなくてはいけない、苦しみと向き合い続けることこそが、人生の価値であるという戒めが、そこはかとなく重いのだけれど、どこか安心感も感じ、自分はどう生きるのか!という命題に向かって、力強く背中を押してくれる。
前から使命感という言葉が気になっていました。今回読み始めて生きがいとつながっていると知りました。 話が飛躍するが最近は企業でも人的資本経営の考えが出てきているので前向きなマインドを持ち活力ある組織を考える人事部門では必読の本と感じた。
難しかった。でも素晴らしい作品です。 「生きがい」というテーマに付随して様々な視点から人生、人間について考えさせられる内容です。
かなり良かった。今の自分に刺さることがあった。将来に対して前向きな感情がないと、生きがい感を喪失してしまう。仕事でもそうだと思う。指示されたり売上のためと自分を殺すことで、生きがい感を失ってる人はたくさんいる。 高度成長後に書かれた本であるものの、今の方がむしろ刺さるような本じゃないかと思う。
病による孤独は壮絶なものだと思うが、病でなくても傍からみたら豊かであっても、心が孤独である人も多いと思う。孤独である、ということを真正面から受け入れられた時、そっと光が射し込むのではないかと思わせてくれた。私の生きがいとはなんだろうか、と常に持っていくことになると思う。
仕事、恋愛、結婚など悩む人全てにこの本を送りたい。 内容は難しいが、どれか1文でも必ず心に残る文章がある。この本に出会えて良かったし、明日からも元気に生きていく糧になった。
この本を手に取ったいきさつを忘れてしまったが。今の時代だからこそ、というよりも本に記してあるように、いつの時代でもきっと、生きているうちに、もっと言えば窮地に立たされた時、或いは幸福至極な時に、自分自身に問うていみたり、答えてみる言葉だと思う。仕事の中で対象者の「生きがい」について深く考える立場であ...続きを読むりながら、自分自身、なぜその言葉を表出することがなかったか、その理由が何となくわかったような気がする。他人の「生きがい」なんてそうそう語るものじゃないし、「生きがい」そのものの持つ意味すらこの本に巡り合うまで本当にわかっていなかったんだなとつくづく思い知らされた。自分の中で再び言葉を噛み締めて再読してみたい。
いま読んでる 「生きがいということばは、日本語だけにあるらしい。〜 “ただ漫然と生の流れに流されて来たのではないことがうかがえる”」 「こうした論理的、哲学的概念にくらべると、生きがいということばにはいかにも日本語らしいあいまいさと、それゆえの余韻とふくらみがある」 フランス語で近いのは“ra...続きを読むison d'être” (存在理由) 「ためらわずに行動するためには反省しすぎることは禁物なのであるから。しかし、深い認識や観照や思索のためには、よろこびよりもむしろ苦しみや悲しみのほうが寄与するところが大きいと思われる」 「ひとは自分が何かにむかって前進していると感じられるときにのみ、その努力や苦しみをも目標への道程として、生命の発展の感じとしてうけとめるのである」 「”身をささげるものが何もないというのは何という欠乏を感じさせるものだろう。幸福とは独立性にあると一見思われるかも知れないが、実際はそのさかさまなのだ”」 「どのようにしてひとは特定の価値体系を採用するようになるのであろうか。幼年時代に主として両親を通して社会的環境によってこれが与えられるという考えは、フロイトをはじめ多くのひとによってみとめられて来た。そこに文化人類学者たちのいう文化と人格の関連性があるわけであるが、しかしことはそれほど簡単であろうか。〜 別の生活圏から現れて来た人物との出会いを通して、まったくちがった価値体系がもたらされることもある」 「生きがいを求めるという心は、被害や非難のない状態を前提条件にするか、あるいはたとえ被害や非難があっても、それをおぎなってあまりあるようなものを求める心であろう」 「結局食欲の満足というものは、ただそれだけではあくまでも生理的なもので、身体と精神に低い次元の安定をもたらすだけではないであろうか」 「“成長動機”の場合にはむしろわざわざ一層の困難や努力を、すなわち一層の緊張を求める欲求がみられるという」 「キャントリルによれば人間はあらゆる経験に際して直観的に価値判断を行うようにできている。それを彼は経験の“価値属性 value attitude”とよんでいるが、彼の考えでは、人間の最も普遍的で本質的な欲求は“経験の価値属性の増大”を求める傾向であるという。 この欲求がみたされたときには、それは経験の“高揚”として感じられるはずであるが、その感じの判断は本人のみによって行われる。」 「キャントリルのいう“経験の高揚”とは私たちの“生きがい感”にほかならない」 「ふつうの健康の持主が、朝おきて、その日自分のなすべき仕事は何かわからない、というような状況にあるとすれば、それだけでも生存の空虚さに圧倒されるにちがいない。精神生活の上での失業はこの点でなお一層大きな不幸である」 「未来においてより大きな自由を手に入れるために、現在の小さな自由を放棄し、覚悟の上で自らを不自由の中に拘束しておくというならば、そのような計画性と選択性には、やはり自由と主体性がひそんでいるといわなければならない」 「いきいきと、堂々と歩いていくためには、どうしてもひとは自己に忠実に“そのあるところのものになる”必要がある」 「本質的な自己を実現して行くには多くの努力と根気が必要とされる。その結果、この目標が少しでも達せられるならば、そこにはすべてを圧倒するようなよろこびが湧きあがるであろう」 p70 「人間の知覚というものは必ず“解釈”を伴っており、またその解釈には過去や未来まで内在していると考えられるからである」 p73 「ところがひとは自分の心の世界を超えるものについては、自分の世界での概念を使って説明や理解をこころみることしかできないので、そこからたくさんの心のくいちがいがおこる」 「ほんとうのところは自分が住むのに最もふさわしい世界、つまりそのなかで一ばんのびのびできる心の世界を作ろうと努力しているだけのことなのかも知れない」p84 「しかし何よりも苦しみの感情を概念化し、ことばの形にして表出するということが、苦悩と自己との間に距離をつくるからではなかろうか。 “いうにいわれぬ”苦しみをいいあらわそうとするとき、ひとは非常な努力によって無理にも苦しみを自分からひきはなし、これを対象として眺めようとしている。 その時、自分ひとりでなく、だれかほかのひとも一緒にそれを眺めてくれれば、それだけでその悩みの客体化の度合いは大きくなる。 悩みというものは少しでも実体がはっきりするほど、その圧倒的なところが減ってくるものらしい。 したがって、いいかげんな同情のことばよりも、ただ黙って悩みをきいてくれるひとが必要なのである」 p128
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