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『生きがいについて』『こころの旅』と並ぶ、ハンセン病治療につくした精神科医・神谷美恵子の代表作新書判の初文庫。弱い自分を支える、人間を越えるもの、恩恵、使命感の意味を問い直す。
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Posted by ブクログ
主著「生きがいについて」に先行して読みました。気がついたら文庫化されていたので即購入。 「生きがいについて」の続編のような立ち位置らしいですが、コンパクトでよりエッセイのような柔らかい言い回しであるので、とても読みやすかったです。 人間の生存条件から、生きる意味や意義、また必然的な思考の到達点と...続きを読むして、超越者の話しまで及びます。 深い知性と女性ならではの柔らかさのある思想と文章がすごく良かったです。 エッセイのような哲学書。
これもまた名著。 正直、理解がついていけてないのだが、宇宙全体、生命全体に思いを馳せて畏敬の念をもつことで、生きていることへの喜びと感謝が湧いてくる。そして、生きていることの輝きを感じるということと理解した。生きがいは、そのあとに自ずとついてくるのではないか。 また、読み返しては神谷氏の意図を咀嚼し...続きを読む、問いかけたい。
神谷美恵子氏は『自省録』の翻訳者として知っていたが、著作に触れるのはこれが初めてだ。 本書は、著者の豊かな臨床経験に基づく洞察と、自身の体験からにじみ出た思索をもとに綴られている。 その主張は、「生きがいを求める心に誠実でありつつ、それすらも失ったときは、人間を超えた大きな存在(宇宙の摂理や神のよ...続きを読むうなもの)に身を委ね、ただ『在る』ことを肯定する」ことだと私は受け止めた。 別の表現を借りれば、「どんな状況下でも人間が絶望しきらずに済むための精神的なロードマップ」と言えるのではないだろうか。 人間そのものや生きがいについての医学的・哲学的洞察は、私にとって非常に示唆に富むものであった。
神谷美恵子さんの「生きがいについて」の補足として、書かれた本。連ちゃんのエピソードを微笑ましく思いながらも、連ちゃんの入所に至るまでの生い立ちに驚いた。100年前の話ではなく、昭和、恐らく戦後のことだろうと思われる。野良犬のように生きてきた連ちゃんの優しさのエピソードには、なんとも言えぬ気持ちになっ...続きを読むた。 「うつわの歌」に、生きることへの感謝、そして謙虚さを感じ、自分には欠落していると自覚し、やはりなんとも言えない気持ちになる。 神谷美恵子さんの文章はとても読みやすい。時に優しく、時に力強く語られる言葉に励まされ、見守られているように気持ちになる。
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