ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
ドビュッシーの作品を私たち日本人が弾くと、どこかなつかしい感じがする――。ドビュッシーの演奏・解釈の第一人者にして、モノ書きピアニストとして知られる著者が、偏愛する40曲あまりのピアノ作品に寄せたエッセイ集。その音楽の先進性や東洋趣味、怪奇幻想そして演奏する喜びを、軽やかな文体で綴る。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
堅苦しくないクラシックを堅苦しくない言葉で語ってくれる。 フランス文学とギリシャ神話のくだりはちんぷんかんぷんだったけど、曲を聴きながら楽しく読めた。 宝物に仲間入りした一冊。
ドビュッシーの残したピアノのための作品を、ドビュッシーの演奏・解釈の第一人者である作者の青柳いづみこさんが丁寧に紹介していく一冊。 ドビュッシーと言えば、流麗なピアノ曲が多いイメージ。 「月の光」は誰もが知るクラシックの名曲ですね。 とは言え、私は、まだ曲も、ドビュッシーの人物像も明るくないため、...続きを読むこれはとても勉強になった。 ドビュッシーは、ジャポニズムを取り入れた最初の作曲家だったという。 東洋の美術が大好きで、蒐集していたという。 多くの日本人がドビュッシーの曲を「美しい」と感じるのは、そのためなのですね。 ラヴェルとの関係性も興味深かった。 印象主義といえば、ドビュッシーとラヴェル。 しかし、弟分だったラヴェルとは少しずつ確執が生まれていったらしい。 独自のスタイルを完成させたのはラヴェルが先。 ドビュッシーは以前に書いたものを無意識に作品に取り込んでしまう傾向があったようで、ラヴェルに似た曲を作ってしまったことで、ラヴェルに非難されたようだ。 いつの時代もつきまとう、盗作とオマージュの問題・・・。 でも無意識で似てしまったのは仕方ない気もするが・・・。 ドビュッシーは印象主義で括られるも、特に絵画の印象主義の画家たちを好んで影響を受けていたわけではないのですね。 ボッティチェリ、モロー、ロセッティ、バーンジョーンズなどのラファエロ前派、ターナーを好んでいたらしい。 ターナーは特に好きだったようだ。ターナーは印象派の先駆けとも言われるから、やはり少なからず影響はあったんだろうな。 音楽と美術の「印象派」のつながり。気になるな。もっと調べてみようと思った。 また、青柳さんが「アラベスク一番」について述べていた章が印象に残った。 「アラベスク=アラブ風の。唐草模様という意味。 カーブを描くメロディの象徴で、左手と右手の滑らかな動きから唐草模様のような美しいアルペジオが次々に紡ぎ出される。」 と綴る。 代表曲ではないようだけど、青柳さんはこの曲が好きなんだろうな。 私も、実は今弾いているショパンが終わったら、ドビュッシーに初挑戦してみようと思っている。 私も、「アラベスク一番」が最近同じく好きで、弾いてみたい憧れの曲になっている。すごく難しそうだけど。 ドビュッシー。まだまだ知らない曲も沢山あるので、聴いてみたい。
著者の本はドビュッシーの評伝の他、数冊を持っている。あとピアノ曲のCDも。評伝はドビュッシーが好きなんだナと思える処と冷たく分析する処が、演奏家としても評論としても、プロの文章の印象だった。 「亜麻色の髪の乙女」から始まる、短めの文章。ドビュッシーは髪フェチだったとの指摘。実はオペラ「ペレアスとメ...続きを読むリザンド」の作曲中に歌曲「三つのビリチスの歌」も作曲されたとレコードの解説にあったので、そうだろうと思っていた。著者は更に証拠のエピソードを挙げている。ちょっと、嬉しい。 「ビリチス」へ言及は何度も。特に2曲目「髪」の官能の暗示、そして3曲目「ナイヤードの墓」の寒々しさ。若い頃買ったLPのアメリンクのソプラノとボールドウィンのピアノの素晴らしさを思い出しながら読む。 若い頃のドビュッシーはピアノ曲の作曲に熱が無く、オーケストラ曲や「ペレアス‥」が評判になってから、ピアノ曲を世に出していったと。意外。評伝読んでるのに、まったく知らなかった。 「ミンストレル」はアメリカから来た音楽円劇団。吟遊詩人としている世にある通説を訂正している。僕は、ギリシャ関係の何かぐらいと思ってた。人知れず赤面。 金色の魚は金魚でなく、蒔絵の箱の緋鯉がイメージ源とか、絵本がテーマになっているものが多いとか、へ~と云う話が沢山。 「雪の上の足跡」「雪が踊っている」など冨田勲のシンセサイザーで知った曲も多いなあ。フランソワとミケランジェリのタッチの違いは、えっと、そうだたっけと再び赤面。 ドッビュシーはショパンの系譜なので、ハ長調から教えるチェルニーに批判的だっとのこと。最近、吉松さんの調性の本を読んだが、まさかピアニストがハ長調が不得手とは思わなかった。 一番沁みた文章は「自分の磁場をなるべくしなやかに、どんなものでも対応できるようにするする広げておくと、そこにドビュッシーの音楽がいつのまにか忍びこんででくる。そして、一緒になってのびひろがってくれる。」 僕は単身赴任中で、手元にCDがない。やっぱり、曲を聴きながら読みたい文章だね。 映像第1集「ラモーを讃えて」が好きなんだが、触れてなかったのがチョッと残念でした。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
ドビュッシーとの散歩
新刊情報をお知らせします。
青柳いづみこ
フォロー機能について
「中公文庫」の最新刊一覧へ
「趣味・実用」無料一覧へ
「趣味・実用」ランキングの一覧へ
阿佐ヶ谷アタリデ大ザケノンダ
ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
ショパン・コンクール 最高峰の舞台を読み解く
翼のはえた指:評伝安川加壽子
ドビュッシー最後の一年
ドビュッシー 想念のエクトプラズム
ハカセ記念日のコンサート
試し読み
パリの音楽サロン ベルエポックから狂乱の時代まで
「青柳いづみこ」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲ドビュッシーとの散歩 ページトップヘ