この国の空

この国の空

605円 (税込)

3pt

戦争末期の東京――空襲に怯え、明日をもしれぬ不安な日々を過ごす十九歳の里子。母と伯母と杉並の家に暮らす彼女の前に、妻子を疎開させた隣人・市毛が現れる。切迫する時代の空の下、身の回りの世話をするうち、里子と市毛はやがて密やかに結ばれるが……。戦時を生きる市井の人々の日常と一人の女性の成長を、端正な筆致で描き上げた長編文学作品。谷崎潤一郎賞受賞作。

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この国の空 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    夏に読むべき本。といいつつ、長谷川博己様信者なので映画のビジュアルから入った不純な動機で読み始めました。
    戦争末期の物語というと悲惨さが際立つものが多いけれどこれは戦争末期をそれぞれの生き方で行き過ぎる人間模様を描いた小説だった。

    妻子を疎開させたアラフォー男子の市毛、母子家庭となり伯母と母の仲を

    0
    2022年07月05日

    Posted by ブクログ


    読み始め一見ありきたりな戦争文学だと思ったが、静かで丁寧な筆致、主人公である少女のイノセントな感性に段々心を動かされた。
    戦時下という特殊な環境でしか育まれないであろう妻子持ちの隣人市毛との関係、大人と子供で絶望的に乖離している孤独や恐怖、読みどころは沢山あり満足できた。
    シームレスに入る回想で少

    0
    2023年12月30日

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争末期の東京・杉並に暮らす19歳の里子の日常が、淡々と粛々と綴られる。すっかり最近(……というのは少なくとも平成)の作品かと思っていたんだけど、読むのも終盤になってから1983年に発表された作品だったことを知った。それがわかると何となく、小説らしい小説だなと思いながら読んでいたのの裏づけがと

    0
    2022年01月23日

    Posted by ブクログ

    映画が印象的だったので、すっかりそのキャストで読む。
    主人公の二階堂ふみちゃん、素晴らしかった!!
    隣に住む男・市毛役は長谷川博己さんでしたが・・・ちょとやらしすぎですわ。別の人がよかったなー(笑)

    戦争末期の東京ー空襲に怯えながらの不安な思いと日々の暮らし。市井の人々には、戦争末期とかわからない

    0
    2015年10月18日

    Posted by ブクログ

    「渦中にいる」ということは、どういうことだろうか。
    それは、この先、自分にとって好ましい方に転ぶのか、それとも不都合な方に運ぶのか、見当がつかないということかもしれない。1つ1つの事柄の評価も定まらない。同じように右往左往している人々の言うことに翻弄され、時には捨て鉢になり、時には高揚感を覚える。自

    0
    2015年08月11日

    Posted by ブクログ

    よかった!
    いつ空から攻撃がくるかわからない恐怖をかかえながらの暮らしがひしひし伝わる。
    人の心理もいつの時代も変わらないというリアルも含めて。

    0
    2015年06月05日

    Posted by ブクログ

    戦時中に東京が空襲を受ける中、中心から離れたところで過ごす母娘の話。徐々に周りの人が疎開していなくなる。戦時中の生活の一部を知ることができる。

    0
    2018年12月24日

    Posted by ブクログ

    昭和20年、空襲下の東京で母と2人暮しの主人公、里子。動員逃れの意味もあって町会事務所に勤めている。焼け出された母の姉を迎え、ギクシャクした関係の中、里子は隣人で防空壕を貸してくれている銀行支店長、市毛を気にし始める。
    隣組、闇食料、疎開といった戦時下の日常と、逼迫する戦況に、九十九里浜への敵上陸、

    0
    2017年12月27日

    Posted by ブクログ

    戦時中の東京を舞台にした小説。
    少女から女性へと移りゆく主人公。
    戦時中の日常が実に鮮やかに書かれています。
    『戦争』と言われてもやはりピンとこない私の世代。
    解説に書いてあった通り、文献を読んだり小説で戦争のことに触れ“想像”する事が必要なんだろうなぁ。
    戦争小説であるのにもかかわらず、とても綺麗

    0
    2016年06月22日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2017年、5冊目です。

    太平洋戦争末期の東京で暮らす一人の女性が、少女から大人になっていく様が、
    精緻な市井の暮らしぶりと共に描かれている作品です。

    戦争に影響を受けた人々の人生を描いた作品は、浅田次郎作品を、
    しばしば読みますが、市井の人々の暮らしを精緻に描いている作品は、
    初めて読んだ気が

    0
    2017年01月29日

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