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Posted by ブクログ
二銭銅貨
一枚の切符
恐ろしき錯誤
二廢人
双生児
D坂の殺人事件
心理試験
黒手組
赤い部屋
日記帳
算盤が恋を語る話
幽霊
盗難
白昼夢
指輪
夢遊病者の死
百面相役者
屋根裏の散歩者
一人二役
疑惑
人間椅子
接吻
江戸川乱歩の初期の短編集。面白かったのは『心理試験』と、『二廢人』だろうか。
『心理試験』は、大学生で頭のいい犯人が金目当てに老婆を殺し、いかにバレないか知恵を絞る、という話。その過程で心理試験にかけられることになり、彼は完璧に練習して心理試験に臨んだのだが、その完璧さがかえって仇になってしまった、という話。この大学生(蕗屋)は、「下手に隠し立てしない」主義だが、結局それも失敗の素。老婆から盗んだお金を「財布を拾った」とか言って交番に届けたから、心理試験なんか受ける破目になったのだ。この蕗屋。優秀そうで、どこか抜けている。何事も練習、準備が大切なのはそうなのだが。
『二廢人』は、自分が夢遊病者だと思い込んでしまい、人を殺してしまった、と信じ込んでしまった男の悲劇。
乱歩作品は「でも、それを知っている(証言している)のは◎◎だけですよね」(←つまり根拠としては弱い)パターンが多いのだが、この作品もそう。
大正時代に書かれたミステリー集で、日本におけるミステリー黎明期の作品だから、今から見たら暗号だのなんだの稚拙なトリックに見えるが、それにしても面白い。有名な明智小五郎が登場する作品も何作かあるが、彼の犯罪オタクぶりも読みごたえがある。
一つ残念なのは「夢オチ」が多いことかな。「全部ウソでした」「なんちゃってね」という、今までの積み重ねをあまりのも強引になかったことにする。『人間椅子』は途中まで面白かったのに、最後の最後で興ざめした。『赤い部屋』もその部類。
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