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混迷の中で建国され13年で崩壊した満洲国。一極集中の特異な社会、急拡大した満鉄、石原莞爾ら陸軍エリートの苦悩――成立と暴走の要因を「東大話法」で話題の著者が解明する。現代にも通ずる欺瞞の系譜が見える。
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Posted by ブクログ
敗戦80年の今年2025 年、かねてより念願であった旧満洲(中国では偽満洲国と呼ぶ)の首都、長春の皇宮跡を訪れる事ができた。かつてその地で何が行われたのかを知りたいと思い本書を手に取った。 14年にわたる植民地経営下での出来事については詳細が語られておらず、その意味では期待した内容ではなかったが、...続きを読む何が当時の日本をここまで狂わせてしまったのかが非常にわかりやすく詳述されており、期待以上の良書だった。 皇宮に隣接する記念館には関東軍による目を背けたくなるような残忍な所業が展示されていて、一人の日本人としていたたまれない気持ちになった。平頂山事件もさもありなんと思われる。 記念館の出口に「歴史は最高の教科書であり、最高の思考をはっきりさせる薬でもある」と書かれている。そこには苦難の歴史にもしっかりと向き合い、現代に活かそうとする中国人のしたたかさを見る事ができる。歴史を「なかったもの」にしようとする一部の日本人は彼らの知恵と勇気から学ぶ必要があるだろう。
その昔、「共通一次試験」という時代のことじゃ。選択授業の日本史教師が「受験対策はしない」と言い放ち(日教組で有名だった)、好きなことを話した授業が「高校の日本史が届かない」と言われる近代史、満州事変であった。これが滅法面白く、夢中でノートを取ったのも今は昔。現代の日本人は満州について何も知らない。け...続きを読むどねー、めっちゃ面白いんで、みんな読んでください。満州は遠くない。地続きであることを知るべき(2019-08-22)
満州が大豆によって虎や豹のいる森が切り開かれ、地平線が見える畑になった。 兵隊の楯に送り込まれた開拓団の農民たち。 日本政府はきちんと戦後処理をせず、今また泥沼の戦争への道を突き進んでいるのでは。
東大話法で一躍有名になった、 安冨氏が専門の経済史の分野から 戦前日本を分析。 満洲という大陸でも特殊な地域の統治に 成功したことが、その後の日本の 戦略を誤らせた可能性を示唆。 さらに、事態を悪化させる日本の 「立場主義」を明らかにしていく。 日本型社会の、イヤな面をたしかに 浮き彫りにしてい...続きを読むる「立場主義」という 言葉。「魂の脱植民地化」がたしかに 必要かも。
「大豆・満鉄・総力戦」 バブル期の日本はまるで満州国のようだと先生が言ってたので、歴史に興味ないけど満州国の本を読んでみた。 けど、バブル期の日本と満州国の共通点はよくわからなかった。過剰なインフレになったって点だろうか。 序盤は満州国の変遷を書いた学術っぽい内容だけど、後半になるにつれて著者のイデ...続きを読むオロギーが出てきてちょっと違うなと思った。 「家」から「立場」に入れ替わり立場主義から現実主義という論調は理解できるけど、原発の話や「自分を取り戻す」という結はかなりズレてきたなと感じた。 立場主義の、自分の立場を自覚しまっとうすれば上に引っ張ってもらえるというのはその通りで、これは「劇的な人間」として福田さんも書いていた。 立場から発言し行動するというのが、ネガティブフィードバックを発生させてしまうんだろう。
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満洲暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦
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安冨歩
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