会長に就任した島耕作。業界への利益誘導を目的とする経済連から距離を置き、個人加盟で国益のために活動する経済交友会を中心に「財界活動」をおこなうことにした。島が尽力するのは、日本の「農業問題」。食糧自給率と国内の雇用を確保するため、新たな農業モデルの確立を決意する。会長となり、会社という枠に縛られずに活動する島の舞台は全世界。日本の国益を背負って、より大きなステージで島耕作は活躍する。
今とだいぶ世相が違ってはいるか、農業政策など、これを読んで考えたらいいのではないかと思うくらい、とても参考になる箇所が多かった。最近の◯芝の問題はどうとらえるか、最新号を読んでみたい。
主人公島耕作が年齢を加え、ストーリーの舞台が現代に近づくにつれて現実味が増してくる。取り上げられるエピソード数々やその展開、主人公の言動などは、経済誌の論説を読んでいるような気にさせる。島耕作が若い頃のシリーズと比べて、娯楽味は薄れたかもしれないが、話しそのものはこちらのほうが数段面白い。
まさか会長編まで展開するとは思いませんでした。なんせ、課長島耕作から読み出した読者としては、もう企業闘争の面白い部分は描ききってると思ってましたから。ネタ切れだろうと思うこと自体が、経済や市場の勉強不足なんだなぁと思えてきます。
今度は経済界を見据えた展開、バイオテクノロジーの深掘りというストーリー...続きを読む
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