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太平洋戦争に敗れて3年、吉岡努は、どんな女でも構わないという暗い欲望のままに森田ミツと出会い、甘い言葉を囁き騙し、そしてゴミ屑のように棄てた――。吉岡が小狡く社会を生き抜く一方、ミツの人生は転落の一途を辿る。だがミツはひたむきに吉岡を信じ、想い続け、自らが最大の試練に直面してもなお、澄みきった心で悲しみにくれる人に手を差し伸べる。究極の愛を描ききった不朽の名作。(解説・小川洋子)
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Posted by ブクログ
タイトルの通り主人公とその男を思い続けた女の話。戦後すぐの混沌とした日本で苦学生として惨めな生活をしている吉岡努は古雑誌を拾う。そこには有名人に向けてメッセージを送ってる人々が乗っているがその中の一人、森田ミツに吉岡は手紙を出し出会うことに。ゼニコがほしいなぁ、オナゴと遊びたいなぁと嘆くような大学生であり吉岡も森田と一夜限りの関係目的で会い、実際に体の関係にも。しかし吉岡は見た目が冴えないミツとはその後連絡を取らなくなる、一方ミツは貧乏で小児麻痺を患っていた吉岡に愛を持ち常に吉岡を考えるようになる。吉岡はその後会社で出会った女性と関係を持ち結婚まで行くがその合間合間に森田ミツを思い出し自身の行為を正当化していく。森田ミツは手のあざからハンセン病を疑われ御殿場の療養所へ向かう、検査結果から陰性ではあったがハンセン病患者と接することで彼らに愛を注ぐようになり療養所で働くが事故で死亡してしまう。最後まで吉岡のことを思い続けるミツの愛、聖女の一面が際立った内容。読んで苦しくなる男性は多くいるんじゃないかな。作者がキリスト教徒であることも関係してその世界観もよかった。
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