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「働く女性は、以前より生きやすくなったのか?」上野千鶴子さんの答えはイエスであり、ノーでもあります。1986年の男女雇用機会均等法、2000年代の小泉ネオリベラリズム改革によって「総合職」「一般職」「派遣社員」へと分断された女性たち。それには、グローバル化に適応したい経済界の要請もありました。家事や育児を背負いつつ、「男性社員のような」働き方を求められ、脱落したら「自己責任」。もはや「お局サマ」にすらなれない厳しい時代をどう生き抜くべきか。女性たちの変化を優しく、厳しく見つめてきた上野さんが説くサバイバル指南の書。全女性、必読!
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Posted by ブクログ
最近読んだ本のなかでいちばんグサっときた…!
男女雇用機会均等法って手放しでいいものだと思ってた。というふうに高校生の時から授業でも教えられてきた気がする。
でも。。。均等法の盲点は、「平等」ではなく「機会均等」ということ。そしてそれは「正社員についてのみ」定められていること・・・同年に成立した労働者派遣事業法と両輪となって、使用者に都合のいいような設計にされた。
つまり、この後は使用者にとって女性労働者は「機会を用意するから」男並みに働ける女性か、一般職正社員に代わってすぐ首の切れる非正規雇用かの2種類となってしまったこと。
そしてそれが女女格差を生み女性間での連帯を止めてしまうという…(怖
思うところはいっぱいあったけど、
第4章 電子書籍p.1527/4604
「もし日本社会がほんとうに少子化対策を求めているなら…子産み時の年齢の女性たちに、安定した正規雇用を与えることが最大の処方箋だと。そしてその働き方はワーク・ライフ・バランスがとれるようなゆとりのあるものでなければなりません。」
→ほんとそれ。そしてそういう「現実的な」キャリア教育を、遅くとも中学生から開始することが本当に必要。
社会に出てから、働き始めてしばらくしてから気づく人が多すぎる。
→でもこれは「難しい」。そもそも正社員というパイが少なくなってきてるため。
→なので個人でできることとしては「一人ダイバーシティ」。収入はシングルよりダブル、ダブルよりトリプル。つまりホリエモンのような生き方(「少なくとも3つの肩書きを持て」)だね。
私は未来の子供たちに対して何ができるだろうと思う。
自分が良ければいい、じゃなくて、後輩の女性たちにも、企業にも、日本社会にもためになるような「場」が作れないかと思う。
Posted by ブクログ
女性の労働環境に関して、1985年の男女雇用機会均等法の制定から現在に至るまでを俯瞰できる良書。
「女性は本当に戦っているんだな」と第三者的な視点で読んでいること自体が、著者に批判されそうであるが、これが素直な感想である。著者が言うことろの男の得意技である、否認、逃避、嗜癖そのものかもしれない。
第二次安部内閣が高市氏、山谷氏を登用したことにより、女性の登用が増えたと思っていたのだが、その登用した人物がフェミニストから見ればもんだいでああるらしい。
私も含めた、企業の体質を変え得る管理職の皆さんに是非読んでもらいたい。今まで無かったことにしてきたことをもう一度取り組む最後のチャンスかも知れない。
Posted by ブクログ
男女雇用機会均等法から30年—。
確かに女性にとっての『雇用機会』は、均等になった。女性の大学進学率は増加し、男性と同じように就職戦線へ進むようになった…。
が、総合職と一般職、さらには正規社員と非正規社員…そんな組織都合の雇用機会が増えるばかり。また結婚や出産による女性に対するマイナス評価は一向になくならない。
そればかりか、かつてのような専業主婦の道は、この不景気では最も危険な選択肢と言わざるを得なくなった。
著者の言うとおり、一部の優秀な女性は総合職としてキャリアを積むことのできる機会ができ、均等法の恩恵を得たかもしれない。
しかし、大部分の女性にとっては、到底一人では生きていけない賃金で両親や夫に依存しながら生きていかざるを得ない状況が顕著になるばかり。それどころか、将来の親の介護…夫の将来…不安要素は尽きる事がない。
女性は男性のように『仕事だけ!』では生きていけない。『就活と婚活』、その後も『仕事、家庭、育児』全てをバランスよくこなさなくてはいけない。扶養されるということは、ありがたいことであるが、つまり、結局は自分は社会的弱者であると認めること。
そんな社会であるからこそ、女性として生き残っていく術をきちんと考えなくてはいけない。
差別のおかげで女たちの方が、正気で人生のバランスシートを考えることができている…という最後の言葉を信じたい。女は賢くしなやかに!
この本を、学生時代に読んでいれば良かったかと問われたら…なんとも言い難い。おそらくダメージが大きすぎて鬱になると思う…。
Posted by ブクログ
日本のフェミニズム論者として牽引役だった上野先生による、男女雇用機会均等法前後から現在に至る日本人女性の置かれた状況の変遷史。
女の子が人身売買されたり、男の何分の1の給料で働かされたり、寿退職を迫られたり、搾取や差別が当たり前だった近代前期に比べれば、今は相当改善されたといえよう。
だけど、出産、子育て、家事がついて回る女性が男性と対等に伍して働くのは今でも容易ではない。
立法や政治が少しずつ前進しているように見えて、日本の場合それは国際的外圧からであったり、グローバリゼーションによる経済的要請からであったりする。そして実態は決して女性にとって容易なものとはいえない。
自分の社会人生活を振り返っても、訳もわからず社会に飛び込んだ挙句、景気、雇用ビッグバン、日本の雇用慣習などに翻弄されてきたように思う。
大学生の頃にでもこういう本を読んでいれば、多少は良い選択が出来たかもしれない。
日本は結局、社会を産みやすく育てやすい社会にドラスチックに変える代わりに、昭和の家父長的世帯観を最大限に延命させる方向で社会を維持してきた。その結果若者や女性は相対的に冷遇され、希望を持って結婚し家族を作れる社会にはならなかった。
その結果の少子化。もう何をしたって遅いだろう。次の世代に希望を持てと言えない上野先生の筆致は苦く重い。
上野先生自体は独身で子供もいないし、高度の学歴を持ち研究者キャリアを極めた方なので、サバイバル戦略と言われても上から目線だなぁと感じてしまう部分もあるが、知恵や美貌や愛嬌や資格や、実家や夫や婚家や子供や…とにかく使えるものは使って生き延びろということなのかなと受け止めました。子供たちにもそう伝えます。
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