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日本の危機に、あの男たちが帰ってきた!
北朝鮮の核ミサイル問題を収め、京都に帰った二条内閣。彼らのもとに、全国学力テスト最下位に悩む大阪府知事がやってきた。府知事のたっての依頼で、二条内閣は裏方として教育問題に取り組むことに。しかし、京都御所に忍者が放たれ、影の閣議の会話を盗聴されてしまい、二条内閣の大阪府への協力が白日の下となる。しかも、テレビのニュース番組で、二条内閣は軍国教育を推進させていると猛烈な批判を浴びる事態に発展。さらには、全団連なる怪しい団体まで登場し、大阪は一触即発の事態に。果たして、史上最強の内閣の行く末は? 書店員さんの支持率100%! ベストセラー『史上最強の内閣』、涙の完結!?
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Posted by ブクログ
前作に引き続き、影の内閣が京都御所にいるという設定の今作。
個人的にも思い入れの強い教育がテーマになっていて、大変興味深く読みました。出てくる政治家やジャーナリストたちが軒並み、現実世界の誰かのパロディなので、そこも面白かったです。誰かの言葉を歪曲して解釈し、それを鵜呑みにするリスナーや国民、という図はブラックユーモアが効いていて、コメディ(喜劇)は人生を表すのに適したミディアムだなと思いました。
この本の中で行われる教育を受けたいと思うひとは多いと思いますし、これを実際に実行するとなったら、この本で登場人物たちが直面した以上の批判や非難、いわれなき中傷を覚悟しないといけないんだろうなと思うと、難しいテーマを選ばれたなと作者のことを思います。
教育の本願は、「ホモサピエンス」という動物である生き物を「人間」という存在にすることだ、というくだりに大いに賛同しました。知識を頭に入れることに価値があった社会はだんだんと終わりを告げ(ググれば済むことなので)、それ以上に、知識を「どう」使うのかに価値があるようになっていっているように思います。意見ならなんでもいいわけではなくて、何を根拠に、どう解釈した意見なのか。
ゆとり世代や団塊世代についての作者の意見も、面白かったです。すべてに賛同できるわけではないですが、分かりやすく説明してくれているので、その手腕は素晴らしいなと思いました。
難しいテーマだからこそ、エンディングの終止符感が薄れてしまいますが、でも、このまま続いていくというのが一番良い終わり方だったようにも感じます。
1作目も2作目も、ほとんど話していない閣僚たちがいるので、彼らにスポットライトがあたる3作目が出るといいなと思います。
Posted by ブクログ
そらやり難いわな。京都の一軍内閣が、ちゃっちゃっとトラブル片付けた後は。
それも今まで野党やったとこが、政権交代してやし。もう過去の話なんで、コイツらには、二度とやらせんと思ってる人多いかもしれん。
橋下さんもどきも出てる(本名は使えんから町本で)。
二条内閣のええとこは、自分で決めて、自分で責任持つこと。一つ間違えると独裁政権って感じやけど、そこは二条内閣は、わきまえてるから…
「我々の存在は民主主義の脅威になる危険を秘めております。」(二条総理)
で、今回は、大阪で教育改革!そんなすぐに効果は出ないけど、徐々に効果出る事を祈ります。
「何かと思えば、ペーパーテストの点の心配でっか。人間の生きる力はペーパーテストで量れるもんやない。そんなアホらしいテストの結果は無視すればすむ話や。それでおしまいや」(浪花大臣)
ペーパーレスですね!
でも、ペーパーテストで点取るのと訳が違って、難しい。そもそも、答えないし。答えは常に変わるし…
難しい…だからこそ、キチンと教育改革を〜!!
Posted by ブクログ
霞ヶ関の内閣とは別に京都にも隠れた内閣がいた。その内閣は霞ヶ関が危機に陥った時のみ現れる集団。そんな彼らをあるテレビ局のディレクターが密着取材する。
大阪府知事から教育改革の相談を受け、本来なら表に出ない影の内閣の文部科学大臣が府知事のブレーンとして立つ。人間としての教育の大切さを某社会主義国の要人の恩師のエピソードや、何でもかんでも噛みつくキャスターとのやり取りによって、読者に考えさせるような内容になっている。
最初の方はノリが軽くてちょっと引いたが、中盤以降は教育というものに切り込み、教育の本質を問うている。主人公としてテレビ局のディレクターという中立な第三者を立てることで、作者の意見の押し付けにはならないことを回避している。
改革には批判はつきものだが、これくらい強い気持ちを持った強いリーダーが出てくれば、日本の現状も少しは変わるのではないかと思った。
Posted by ブクログ
前作『史上最強の内閣』の続編。
前作は安倍政権、麻生政権のパロディだったが、本作は菅、鳩山、野田と。
もちろん、政治エンタメの一作ではあるが、小説の形式を借りた教育論的が展開される。
作中の「子供を通して未来を託す」「次の誰かのために」という一節には胸を打たれる。
ゆとり教育だとか、戦後教育、受験戦争、道徳教育、食育、その他諸々。
世代によって実に価値観は様々だ。ご存命の戦中派もいれば団塊世代、団塊ジュニア、ゆとり世代、さとり世代。
資本主義と社会主義となると、すぐに右だ左だ、排斥だ、周辺国への配慮、軍国主義、靖國参拝、慰安婦問題とまるでオモチャ箱をひっくり返したように、本筋とは異なる論議が持ち上がる。しかし、本書では非常に分かりやすく、元来、村社会としてきた日本の、他人を思いやる心、自分の利益よりも他者へ気配りを優先する、和をもって尊しとなす、これが言わば出来た社会主義である、と語る。
断片的で一方通行な見方は、建設的な議論は出来ない。
教育というものが、如何に大切か、また、成果が見えにくく、それらに携わる方々が大変か、そして尊いかを改めて認識する。
きっと、青臭いと一笑にふす人もいるかもしれない。しかし、個人的には「先生」だけでなく、万人におすすめしたい一冊でした。
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