楡家の人びと 第三部
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楡家の人びと 第三部

671円 (税込)

3pt

遂に太平洋戦争が勃発。開戦時の昂揚も束の間、苛酷さを増す戦況が一族の絆を断ち切り、大空襲は病院を壊滅させる。敗戦に続く荒廃の季節、残された者には、どんな明日が待っているのか――。人間のささやかな毎日の営み、夢と希望、苦悩と悲嘆、そのすべてが時の流れという波濤に呑みこまれ、「運命」へと変貌してゆくさまを、明治から昭和への時代変遷を背景に描きあげた一大叙事詩。

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楡家の人びと のシリーズ作品

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1~3件目 / 3件
  • 楡家の人びと 第一部
    649円 (税込)
    溢れる楽天性と人当たりの良さで患者の信頼を集めるドクトル楡基一郎が、誇大妄想的な着想と明治生まれの破天荒な行動力をもって、一代で築いた楡脳病院。その屋根の下で、ある者は優雅に、ある者は純朴に、ある者は夢見がちに、ある者は漠とした不安にとまどいながら、それぞれの生を紡いでゆく。東京青山の大病院と、そこに集う個性豊かな一族の、にぎやかな年代記の幕が上がる。
  • 楡家の人びと 第二部
    693円 (税込)
    関東大震災による建物の消失、圧倒的なカリスマ性を誇った基一郎の突然の死。災いが続き衰退に向かう楡病院に、気位高く君臨する基一郎の長女・龍子、二代目院長を引き継いで病院経営と家庭の不和に悩む夫の徹吉、不幸な結婚で落ちぶれる龍子の妹たち、浮世離れした弟たち。時代は大正から昭和へ変わり、軍国主義の風潮が広がる中で、一族それぞれの運命は大きく分岐し変転する。
  • 楡家の人びと 第三部
    671円 (税込)
    遂に太平洋戦争が勃発。開戦時の昂揚も束の間、苛酷さを増す戦況が一族の絆を断ち切り、大空襲は病院を壊滅させる。敗戦に続く荒廃の季節、残された者には、どんな明日が待っているのか――。人間のささやかな毎日の営み、夢と希望、苦悩と悲嘆、そのすべてが時の流れという波濤に呑みこまれ、「運命」へと変貌してゆくさまを、明治から昭和への時代変遷を背景に描きあげた一大叙事詩。

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楡家の人びと 第三部 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月04日

    戦争に翻弄される楡家の人々の個人史とも言うべきものだ。自分にはこの第3部が最もリアリティのある優れた文章に思える。各人戦争に呑み込まれ、いずれも悲惨な状況を迎えるが、きっと楡家は復活するのだろうと思えた。

    1

    Posted by ブクログ 2019年03月13日

    「小説を飲食物にたとえると」『楡家の人々』は「山海の珍味が入った豪華な鍋料理に当たります。」
    評したのは倉橋由美子(『偏愛文学館』)さん。

    そう
    豪華な食事、いえ読み応えのある小説でした。
    歌人斎藤茂吉の息子北杜夫がご自分の実家「青山脳病院」をモデルにして
    祖父母、叔父叔母、父母の生き生きした...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年03月01日

    第三部の舞台は第二次世界大戦である。登場人物のそれぞれが戦争の波の中で翻弄されていく。そして、ある人は死に、ある人は戦後を大きく生きていく。楡家もまた新しい時代にのって話も終わりになる。実に深い話であった。

    0

    Posted by ブクログ 2019年01月05日

    アパートの図書コーナーに「楡家の人びと」を見つけました。たまたま、12月24日の日経に紹介記事があり、これも出会いだと思って読み始めたところ、夢中になってしまいました。

    本書は楡脳病院を舞台に、大正7年から昭和22年までの約30年の中で、市井の人びとが何を考え、何を食べ、何に喜び、何で生計を立て、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年09月26日

    下巻は、もはやその殆どが戦争小説でした。反論はあるだろうけど、昭和時代、一番大きな事件はあの戦争だと思うし、その時代を生き抜いた一家を描く以上、頁数を割くのもむべなるかなと思ったけど、(今となっては)それほど目新しい描写がないこともあって、ちょっと冗長に思えてしまいました。影も形もなくなってしまった...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年02月24日

    「戦後に書かれたもっとも重要な小説の一つである。この小説の出現によつて、日本文学は、真に市民的な作品をはじめて持ち」「これほど巨大で、しかも不健全な観念性を見事に脱却した小説を、今までわれわれは夢想することも出来なかった」
    ー三島由紀夫
    ___

    この三島の批評も、大好きで。
    市井の人の普通の生活を...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年11月29日

    完結編の第3部ではアメリカと開戦直後から日本の敗戦と同様に楡病院も消滅していく様子が書かれています。関東大震災の後に失火から甚大な被害を受け、間もなく初代の院長が病死。衰退の道を辿りながらも一度は再興した楡病院でしたが、戦争という国家同士の争いが民間の精神病院の存続を難しくさせていきました。病院の職...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月10日


    作中で経過した30年弱を、最後にずっしりと実感できる構造でしんみりした。
    第三部は戦争文学と言っても差し支えないシビアな内容だったが、時代と国のうねりに飲まれる市井の年代記として、迫力と厚みを加える内容だったと思う。時間を費やすに足る大作。

    0

    Posted by ブクログ 2022年09月12日

    平和だった大正時代から震災、戦争へ。戦艦、南の島、中国で戦争した人々、東京で被災した人々、疎開先で過ごした人々。どれも実際に体験したのかと思うようなリアリティで書かれている。当時の様子を知ることができるのも貴重であるし、長い物語を通してすっかり馴染みとなった人物たちがどう考えどう行動しどうなっていっ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年10月05日

    ある精神科をめぐる人間関係を関東大震災前から太平洋戦争終結まで追った小説。それぞれの人物の生き様が著されており、非常に面白い。
    特に戦争末期の記述が臨場感があって印象深かった。

    0

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