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来る「八月十八日の政変」に向け、様々な思惑が交差する―――!!
攘夷派公卿・三条実美、長州藩軍師・真木和泉守の策略に
気づいてはいるものの身動きのとれない孝明天皇。
そのような状況で孝明天皇は、自らが唯一信じることができる人物、
会津藩主・松平容保を呼ぶ。
三条実美らの監視の目が光るなか、容保にある物を贈る。
その贈り物のなかには起死回生の一手が・・・!?
それぞれがそれぞれの思惑を抱えて動く長州藩・薩摩藩・会津藩。
そして、「八月十八日」。
日本の勢力図は大きく塗り替えられることに―――!?
また、壬生浪士組もその大きなうねりのなかで重要な役割を担うこととなる・・・
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「新撰組」の作品は数あるが、もうお腹いっぱいという人にも是非読んでもらいたい作品。
剣術メインのストーリー構成と迫力満点の立会い、そして個性豊かなのちの「狼」たちのコミカルなやり取りがこの作品の魅力だ。
沖田総司となる惣次郎は格別の強さと「頭の弱い」感じの微妙なバランスが魅力的。そして、惣次郎が慕う近藤勇は引きこもり気味だが、圧倒的な大らかさと立会時の凄まじい迫力に読んでいて引きこまれてしまう。
そんな二人が通う道場・試衛館には、竹刀剣術とは異なる「斬る」ことを主とした教えと人を引き付ける近藤の魅力で「狼」が次々に集う。一人一人の「狼」を背景から丹念に描き個性豊かに仕上げているのも作品の魅力だ。
ただ、やはり一番の魅力は見ごたえ十分の立会シーン。刀は斬れる。その当たり前を存分に活かした描き口は、迫力がコマから溢れだす。
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