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「日本語は英語に比べて未熟で非論理的な劣等言語である」――こんな自虐的な意見に耳を傾けてはいけない。われらが母語、日本語は世界に誇る大言語なのだ。「日本語はテレビ型言語」「人称の本質とは何か」「天狗の鼻を“長い”ではなく“高い”と表現する理由」等々、言語社会学の巨匠が半世紀にわたる研究の成果を惜しげもなく披露。読むほどに、その知られざる奥深さ、面白さが伝わってくる究極の日本語講座。
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Posted by ブクログ
外国人に日本語を勉強してもらうことに非常に共感を覚えた。 日本の文化である日本語をどんどん発信して、外国人に日本後を覚えてもらい、移住して働いてもらうことも日本の未来にとっては重要なんじゃなのかなとこの本を読んで思った。
言語社会学者、鈴木孝雄の書。 世界には6千もの言語があるとのこと。 日本語を他国の言語と比較し、その独自性を追求していくなかで、日本語の素晴らしさを説かれている。 当たり前のように接し、当たり前のように使用している母国語の日本語。だからこそ、気付かないその魅力を十二分に解説されている。 二重音...続きを読む声、色、人称の話は感心しながら楽しく読めた。 また、文明と言語の絡み合いについて力説されている当たりは、後段の日本語教のすすめに説得力を与えている。 日本語が、世界から、そして日本人自身から過小に評価されている点について、それを大きく撥ね除けるように日本語の魅力が綴られている。 著者は新興宗教を起こしたとのこと。 それが、本書のタイトルにある「日本語教」。冗談だと思うが、内容はいたってまじめで、曰く『この世に折角生を享(う)けながら、日本語と言う素晴らしい言語を知らずに空しく死んでいく人を、一人でも少なくする努力をしよう』とのこと。 本当に面白い本で著者の他の本にも当たってみたくなった。 ---------------- 【目次】 第1章 日本語は誤解されている(日本語ってどんな言語 漢字の読みはなぜややこしいのか ラジオ型言語とテレビ型言語) 第2章 言語が違えば文化も変わる(虹にはいくつの色があるのか 太陽は世界のどこでも赤いのか 蛾と鯨が同じ理由 文化によって異なる羞恥心) 第3章 言葉に秘められた奥深い世界(天狗の鼻は「長い」ではなく「高い」 形容詞の中身はなに? 江戸時代、「日本酒」はなかった) 第4章 日本語に人称代名詞は存在しない(身内の呼び方の方程式 日本語の人称代名詞を巡る問題 指示語と自己中心語のしくみ 「人称」の本質は何か) 第5章 日本語に対する考えを改めよう(日本人のもつ相手不在の外国語観 日本語教のすすめ) ---------------- 【内容(「BOOK」データベースより)】 「日本語は英語に比べて未熟で非論理的な劣等言語である」―こんな自虐的な意見に耳を傾けてはいけない。われらが母語、日本語は世界に誇る大言語なのだ。「日本語はテレビ型言語」「人称の本質とは何か」「天狗の鼻を“長い”ではなく“高い”と表現する理由」等々、言語社会学の巨匠が半世紀にわたる研究の成果を惜しげもなく披露。読むほどに、その知られざる奥深さ、面白さが伝わってくる究極の日本語講座。 ----------------
日本語の構造について分析した一冊。 日本語について外国語との比較が非常に面白かった。 またタイトルの通り、日本語に対しての愛情と情熱があふれてた。
読み始め当初は、危ない国粋主義なおじさん?と警戒しながら読み進めると、歴史、文化背景から説いた日本語論で、面白かった。 輸入した漢字に音訓読みという2通りが存在する理由(母音のみ、もしくは子音+母音で終わる発音しかないため、同音異義語がどうしても多くなる理由や、日本語で「あなた」と言う二人称代名詞...続きを読むがダイレクトに使いづらい感覚は誰しも持っていると思うが、その背景は、なるほどな〜と膝を打つ。 日本語がマイノリティだけに世界で損していると言う感覚は、私には新しかった。また、侵略した土地で現地語を滅した侵略者の言語である英語、西語、仏語が世界を埋め尽くしている現状を何と考える?!という視点もハッとした。貴重な言語が消えてったんだなぁ… 日本語が劣ると思う必要はないけど、少し前はそんな意見を堂々と言う知識人もいたようで、梅棹忠夫、志賀直哉等の発言は、引用註釈が欲しかった。
「しょうもない愛国本じゃないの」かと疑っていたが、日本語や言語というものの奥深さを感じさせられた。 日本人が言語について自虐的な見方をしているとの問題意識を背景に、日本語の世界をもっと広げていくことを目的とする「日本語教」を広めよう...という筋書きで、日本語と他言語の比較を通して、どちらの言語が...続きを読む優れているとかいう訳でなく、日本語には日本語なりの面白い世界があるということを、様々な例で紹介している。 なぜ古代ギリシャ語ではクジラと蛾を同じ単語で表すのか、に対する答えや、日本語で人称代名詞は欧米と使い方がどう異なるのか、など、ちょっとしたトリビアから英語を勉強した人ならなんとなく考えたことがありそうなことなどについて、筆者の身近な経験を踏まえて説明しているため、かなり楽しく読むことができた。 「日本語教信者になって日本語を世界に広めるべきだ」とまで熱くはならなかったし、現実的にそこにエネルギーを使う意味は何かまではわからなかった。しかし日本語のわかる自分が日本語のことをまだよく分かっていないのはもったいない、もっと自分の使う言語の深みを知りたい、と興味がそそられた。 なお、「大東亜戦争」という呼称や植民地戦争に対する見方など、やや国粋主義的に思える違和感のある表現もあり、筆者のその姿勢には全面的に賛成できない。ただし筆者の指摘する「日本語が劣等言語というのはおかしい」という点については、その通りだと思った。また、言語により他国と交渉をすることで武力行使ではなく外交による平和を実現するためにも日本語の弱みである「他動機能」的用法の不用意を解消していこう、という提言はとても面白かった。 そして言語も自由で流動的に変わっていくものであり、それは自分たちが変えて意味を与えていけるようなものなんだと気づいた。日本語はこんなところが弱いからどうやったら、「翻訳調」にならずに弱いところをカバーしていけるかな、とか、主体的に、客観的に自分の言語というものを俯瞰的に分析できるんだと目を開かされた。例えば上記の「他動機能」の弱みを日本語でどう解消すべきか、考えられるようになったといえる。あるいは、英語とその翻訳による文献ばかりの 「Non Violent Communication」と呼ばれるような自己主張に関わるコミュニケーション論についても日本語で考えるとどうなるだろうかというのも考えたい。
言語学の“3K”は、やらない――とおっしゃる言語社会学者、 鈴木孝夫先生の日本語称揚集成。 「言語学の3K」とは、 敬語(の研究),系統論,漢字の起源解釈の三つを指すのだそうだ【*1】。 本書は『新潮45』で2007-2009年に18回に渡って連載された「日本語万華鏡」の 加筆修正版で、新しい表題は...続きを読む最終回のタイトル。 個人的には「日本語万華鏡」のままの方がよかったような気もするけど、 ともかく、最近になって改めて読み直したくなったので購入。 日本語独特の曖昧さ、ややこしさと、その理由について、 また、欧米の言語との違いについて、 一般人が自明のこととして普段深く考えずにいる問題に光を当て、 わかりやすく解説。 日本語は日本国内でしか用いられないマイナー言語だと考えられているが、 使用者である日本人は一億人以上存在するのだから、立派な「大言語」なのだし、 政治経済における国際的な交渉力を底上げするためにも、 日本語および日本文化を積極的に海外へ発信すべきである――とのこと。 最近は、漫画やアニメを通して日本に興味を持ち、 日本語を理解したいと考える諸外国の人が増えている様子が、 盛んにメディアで取り上げられていて、 少しずつ、いい方向へ向かっているようだけれども、 相変わらず政治の場では今一つ、二つ、といったところだろうか。 しかし、連載中同様、 不意に遠藤ミチロウの名が出てきたところ【*2】で笑ってしまった。 【*1】『新潮45』2007年5月号「ビートたけしの達人対談」より。 【*2】『新潮45』2008年1月号,本書ではp.163。
鈴木孝夫さんのこれまでの研究内容、持論がわかりやすく凝縮された一冊。日本、日本語の素晴らしさの世界への発信という著者の希望は、不十分ながら近年急ピッチで進んでいる気がする。少子化で外国人労働者を多く迎え入れたり、観光業に力を入れたりする中で、不可欠だと日本社会が思い始めたのか。その対象が日本のアニメ...続きを読むやエンタメ部分ばかりなのは、鈴木さんの意図するところではないかもしれないし、相変わらず日本の英語へのコンプレックスは凄いけれど(私もそのひとりか)、。 また鈴木さんが研究対象そのものでなく、広く好奇心を持って積極的な行動力を持っていたことが、これだけのインパクトの大きな業績に繋がっていると思った。目の付け所と対象の絞り方が凄い。当たり前と思われていることに改めて疑問を持ち、分析、発展していくことはどの分野でも大事なのかもしれない。
日本語の国際普及は、文化侵略でも帝国主義でもなく、世界へのお返しである 卑下するのではなく、普及を意識した活動や行動をすべし、だね
[ 内容 ] 「日本語は英語に比べて未熟で非論理的な劣等言語である」-こんな自虐的な意見に耳を傾けてはいけない。 われらが母語、日本語は世界に誇る大言語なのだ。 「日本語はテレビ型言語」「人称の本質とは何か」「天狗の鼻を“長い”ではなく“高い”と表現する理由」等々、言語社会学の巨匠が半世紀にわたる研...続きを読む究の成果を惜しげもなく披露。 読むほどに、その知られざる奥深さ、面白さが伝わってくる究極の日本語講座。 [ 目次 ] 第1章 日本語は誤解されている(日本語ってどんな言語 漢字の読みはなぜややこしいのか ラジオ型言語とテレビ型言語) 第2章 言語が違えば文化も変わる(虹にはいくつの色があるのか 太陽は世界のどこでも赤いのか 蛾と鯨が同じ理由 文化によって異なる羞恥心) 第3章 言葉に秘められた奥深い世界(天狗の鼻は「長い」ではなく「高い」 形容詞の中身はなに? 江戸時代、「日本酒」はなかった) 第4章 日本語に人称代名詞は存在しない(身内の呼び方の方程式 日本語の人称代名詞を巡る問題 指示語と自己中心語のしくみ 「人称」の本質は何か) 第5章 日本語に対する考えを改めよう(日本人のもつ相手不在の外国語観 日本語教のすすめ) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
これまでいくつかの言語学関係の新書で読んだ興味深いエピソードの出典が、この本であったことに驚いた。 日本語には人称代名詞が存在しない、という主張はユニークで、かつ、なるほど納得。 言語のことじゃないけど、最も印象的な部分を。 「それどころか欧米諸国によって、外国に一切迷惑をかけない国のあり方であ...続きを読むる鎖国から無理に引きずり出された日本が、どの国の植民地にもならず独立国として生きるための富国強兵を目指す過程で、彼らに纏って持った植民地を日本語で統治したことすら、日本の恥ずべき国家的暴虐行為として非難し弾効する『日本人』が大勢いるのです。 しかしこれらの人々はイギリスやフランス、そしてロシアやスペインなどが、長きは数百年にわたる植民地支配の過程で自国の言語を現地民に強制したからこそ、現在、世界では英話を日常使う国が五十以上、フランス語を社会の重要な言語とする国が約四十、そしてスペイン語が約三十でロシア語が二十ヶ国あまりといった具合になっているのだということを知っているのでしょうか。外国が堂々とこんなにも長きにわたって手広くやった悪行には目をつぶって、自分の国のことだけを針小棒大に非難し弾劾するのでは、およそ公平な歴史感覚の持ち主とは言えません。」 ここに著者の感情が露見している。 私も基本的には同意する。 内田樹「日本辺境論」の前に読んでいたら、もっと興奮しただろうと思う。
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